ゴルフ好きのスポーツカーオーナーであれば当然愛車でゴルフに出かけたくなるわけだが、問題となるのがキャディバッグの積載性だ。
そこで今回は、使えなそうで案外いける、おひとりさまゴルフ仕様のスポーツカーのお薦めモデルをピックアップしてみた。
クルマ好きゴルファー必見!! トランクにキャディバッグがすっぽり!? ゴルフにいい感じな平成生まれスポーツカー5選
文/藤井順一、写真/トヨタ、スバル、ポルシェジャパン、ホンダ、マツダ、FavCars.com、藤井順一
助手席に載せればいいってもんじゃないのが難しいところ…
ユーノス・ロードスターもゴルフ車として使えるスポーツカーの一台。ちなみに、筆者のおひとりさまゴルフの相棒は2代目、1999年式マツダ・ロードスターNB型前期型
ここ数年、限られたラゲッジスペースでも無理なく積める、小ぶりなキャディバッグを求めるスポーツカーオーナーからの問い合わせが都内のゴルフショップに多く寄せられているという。
実際、2023年モデルの新作キャディバッグには軽量小ぶりなモデルが以前に比べて格段に増えた。
“そんなの助手席のスペースに載せればいいのでは”という声もあるだろうが、コーナーを曲がるたびにキャディバッグが不安定に左右に動くのは安全面に問題が生じたり、内装を傷つけるおそれがあるため、あまり好ましくはない。
そう考えると、平成生まれのスポーツカーはなかなかにゴルファー想いだった。一般的な通常サイズ(8.5インチ)のキャディバッグがトランクにすっぽり収まってしまうモデルが少なくないからだ。
そこで次項からは、キャディバッグが安心して積めるお薦めの平成生まれのスポーツカーを紹介していこう。
NB型・NC型ならボッチゴルフもこなせるマツダ・ロードスター
NBロードスターのトランクにキャディバッグを収納した積載したイメージ。ドライバーを抜けば、こんな大型のカートタイプキャディバッグでも積載できる
世界に誇るニッポンのスポーツカー「ユーノス・ロードスター」の第2世代、初代「マツダ・ロードスター(NB)」はキャディバッグをトランクに収納できるスポーツカーだ。
1998年に発売された初代マツダ・ロードスターのトランクは幅1200(開口部950)×深さ350×奥行500mmで容量144リッター。トランクルーム床下にスペアタイヤを積載したことで低重心化とともにフラット化されたトランクの積載力は想像以上に広め。
さすがに長尺のドライバーまではそのまますっぽり収納とはいかないが、大柄なカートタイプキャディバッグでも十分収納でき、小ぶりなスタンドタイプキャディバッグなら、工夫次第では2本入る程度の奥行だ。
積載性という意味では、2005年のマツダ・ロードスター(NC)のトランクも良い。全幅が1720mmまで拡大し、3ナンバーサイズとなったNCロードスターのトランクサイズは、幅1200×深さ450×奥行540mm、容量150リッターで歴代ロードスター最大の収納力を誇り、8.5型サイズまでのキャディバッグ一つをきっちり収納できた。
ちなみにNB型ロードスターと共通パーツも多い、ユーノス・ロードスター(NA)のラゲッジスペース容量は124リッター。これはトランクにスペアタイヤとバッテリーを搭載しているため。それでも、口径の大きくない細身のキャディバッグで、ドライバーなどウッド類を抜いて別々に積載するという条件付きなら、ぎりぎり収納できるかもしれない。
このように、クルマ好きの“ぼっち”ゴルファー最高の相棒とも言えるロードスターだが、2015年から発売されている現行マツダ・ロードスター(ND)は、グラマラスなボディが災いしてか、3ナンバーサイズながら、トランクの開口部が狭く、トランク容量自体も小さくなっており、シリーズで最もキャディバッグの積載が難しいモデルと言える(ドライバーなどを抜いて)。
ロードスターのようなクルマでゴルフ場へ向かう人は少ないだろうが、ゴルフ場までのワインディングでスポーティな走りを楽しむなら、やはりトランクにキャディバッグが積めるほうがいい。
ヤングタイマー的な価値で人気の初代NAロードスターだが、ゴルファーにとってはキャディバッグの積載に余裕があるNB型やNC型が狙い目と言えるかもしれない。
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ゴルフ大国であるアメリカ市場を狙ってトランク拡大!? トヨタ・MR2
シート後方にエンジンを搭載するMRだが、独立したリアトランクもあり。奥行はないが、深さと幅がありキャディバッグも積載可能。ボンネット下はスペアタイヤのスペース
1989年、トヨタが発表した2代目「MR2(SW型)」は、レビン/トレノやスープラとともに平成のトヨタ製スポーツを語るうえで欠かせないミドシップスポーツだ。
コンパクトだった初代「MR2(AW型)」から、ベース車両の変更により排気量やボディが大型化、それにともない、エンジン後方に独立して存在するトランクルームは、先代よりも拡大。
奥行こそ限られるが深さがあり、開口部よりもサイドが抉られたラゲッジスペースは内寸を約1300mm近く確保しており、46インチ以下のドライバーなら挿したままの状態でもキャディバッグを収納できた。
MR2は北米市場もにらんだモデルだったためか、世界一のゴルフ大国であるアメリカのユーザーに配慮してキャディバッグが積めるサイズにトランクを拡大したと当時噂されたが真相はどうだったのだろう。
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開口広めでキャディバッグをそのまま出し入れ可能なホンダ・S2000
やや開口部は狭いが内部は広いS2000のトランクルーム。底部中央にそこそこ深いサイズのへこみがあり、ここも有効に活用できる
本田技研工業創立50周年記念モデルとして開発され、1999年にデビューしたホンダ「S2000」も、143リッターの容量を持つオープンスポーツ屈指のトランク容量を備えた隠れゴルフビークルだ。ボディが3ナンバーサイズと言ってしまえばそれまでだが、一般的なキャディバッグがそのまま積載できるのに加え、トランクルームの底部中央にはへこみがあり、そこに着替えのボストンバッグなどがぴったり収められる。
筆者は以前、ゴルフ場のクラブハウスのエントランスに横づけたされたS2000のトランクから、実際にキャディバッグがそのまま出てくるのを目撃したことがある。
通常、スポーツカーでゴルフ場へ向かうとなれば、キャディバッグは助手席や後部座席に載せるか、トランクであってもドライバーなどは抜いて収納するのが一般的ななか、当たり前のようにトランクを開けて、そのままクラブハウスのエントランスでキャディバッグをスタッフに渡し、颯爽とクルマを移動させるオーナーの方のスマートな立ち振る舞いとS2000の使いやすそうなトランクススペースは非常に印象的だった。
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ツーサムエキスプレスと割り切ればかなり実用性の高いトヨタ・86/スバル・BRZ
リアシートのシートバックを倒して生まれるスペースを使うことで大き目のキャディバッグでも余裕で収まる初代トヨタ・86のトランクスペース
名車AE86型「トヨタ・レビン/トレノ」のもつコンパクトなFRスポーツというコンセプトを、スバルとの共同開発により具現化した初代「トヨタ・86/スバル・BRZ」の誕生は画期的だった。
低燃費なエコカーやSUVなどがもてはやされる時代にシフトし、多くの国産スポーツが次々に車格をアップするか、販売を終了していった中、かつてのハチロクを思わせる手の届くスポーティなモデルとして誕生した同車は、若者はもちろん、往時を知る“かつて若者であった”自動車ファンたちを歓喜させた。
そもそも前述した2台のような2シーターではなく、4シーターの3ドアクーペなのだが、スポーツカー好きゴルファーなら無視できない存在なので、こちらもおまけとしてご紹介。
当然ながら前述の2シーターモデルに比べれば、トランク容量はそこそこあり、容量は243リッター。開口部がやや狭く、ハイデッキで積み込みにくさも感じるがスペース自体は広めで、1名分のキャディバッグはまず問題なく収まる。特筆はリアシートのシートバックを倒すことで、生まれるフラットなトランクスペースだ。
これはサーキットなどでスポーツ走行を楽しむユーザーへ配慮したものとされ、サーキットで履き替えるためのスポーツタイヤ4本と工具類が収納できると、メーカー自らがアピールしている。
当然これらはキャディバッグの積載にも有効で、フルサイズのキャディバッグ2本と着替えを入れたバッグを余裕で積み込める。2名乗車のツーサムゴルフにぴったりな一台でもあるのだ。
なお、現行モデルであるトヨタ・GR86/スバル・BRZも、このコンセプトを踏襲しており、リアシートを畳まない状態でGR86が237リッター(VDA方式。※BRZも共通)を確保。初代と同様、トランクスペースはリアシートを倒すことで、約800mmのフロア面を1430mmまで奥行が延長でき、先代と同等の収納力を備えている。
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ゴルファーに人気のポルシェは911よりケイマン!?
ミドシップの「ケイマン」は2シーターだが、リアハッチを開けた下にあるトランクスペースへキャディバッグを斜めに2本積載可能(ドライバーは抜く必要あり)
国産だけでなく、輸入車にもキャディバッグが意外と積めるスポーツカーはある。まずはスポーツカーファン永遠の憧れ「ポルシェ」。
ポルシェといえば、まず頭に浮かぶのは「911」だろう。エンジンを後方に搭載するリアエンジン、リアドライブのRRレイアウトは、フロントのボンネット下にトランク、ドライバーズシートの後方にある2+2のリアシートを倒した部分がラゲッジスペースとなるのだが、そのいずれにも一般的なサイズのキャディバッグを収納するのはなかなか困難だ。
1名乗車なら空席のナビシートに置けば良い、という考えも方もできるが、シートベルトで固定するにせよ、コーナリングで左右に振られたクラブで内装を傷つけてしまいかねない。
以前取材したオーナーは、助手席にキャディバッグを積載するため愛車のスポーツシートに固定するための専用の治具まで作っていたが、スポーツカー乗りのゴルファーあるあるといえるのかもしれない。
ゆえにゴルフ場で見かけるポルシェは「カイエン」や「マカン」などのラゲッジスペースが大きいSUVが圧倒的に多い。そんななか、ポルシェ愛好家のゴルファーには実は「ケイマン」乗りが意外と多いのだ。
RRの911と異なり、ミドシップのMRであるケイマンには、後方に広めなトランクスペースがあり、リアハッチを開けると2本分のキャディバッグがスムーズに出し入れできる。これは、フロントシートを倒してキャディバッグを積み込む911よりはるかに使い勝手が良い。
コースへの往復もその人らしく
コロナ禍を経たことで、ゴルファーのクルマ事情は大きく変わった。以前のようなゴルフ仲間との乗合いでというよりは、密にならない(すでにこの言葉も死語となりかけているが)1名乗車でコースへ向かうスタイルが当たり前となったからだ。
若年層など新参のゴルファーが増えたこともあるだろうが、以前よりもクラブハウスの駐車場でスポーツカーなど今まであまり見かけなかったクルマを目にする機会が増えたように感じる。
ゴルフクラブやウェアもそうだが、“ゴルフカーはかくあるべき”という旧態依然な感覚でなく、ゴルフ場への往復もその人らしくあった方が豊かなはずだ。もちろんTPOはわきまえる必要はあるだろうが、そういう意味でもキャディバッグの積みやすいスポーツカーでゴルフコースへ向かうことは大いにアリだと思う。
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みんなのコメント
小型のなら載るとか小学生でもそんなアホな事言わない
小型のバッグ載らないのなんてS660くらいやろ?