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個性が凄い「ハイラックス車中泊仕様」発表! 木目内装で快適移動… キャンピングカー市場の常識覆す「理想空間」とは

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個性が凄い「ハイラックス車中泊仕様」発表! 木目内装で快適移動… キャンピングカー市場の常識覆す「理想空間」とは

■新たな「ハイラックスキャンパー」はキャンピングカーの風雲児になるか?

 昨今キャンピングカー需要は高まるばかりですが、同時に市場で変化が起きています。
 
 その中で従来の常識を覆す存在とも言えるトヨタ「ハイラックス」をベースとする画期的なキャンピングカーが発表されましたが、どのような特徴があるのでしょうか。

【画像】内装が快適すぎる! 1000万円超えのハイラックス車中泊仕様の写真を見る(40枚)

 2023年2月上旬に開催された「ジャパンキャンピングカーショー2023」には、今回も多くのニューモデルが出展されました。出展車の傾向を分析してみると、それは「外観上の差別化」。

 従来のキャンピングカーはシロモノ家電に似ていて、内装こそ個性があるものの、外観は多くのモデルがホワイトボディという状態。

 例えば「バンコンバージョン(バンコン)』と呼ばれるカテゴリーでは、トヨタ「ハイエース」などのワンボックス車をベースに車内を車中泊仕様に変えていますが、外装はオーソドックスなホワイトにモデル名のデカールが貼ってあるだけという場合が多くなっていました。

「キャブコンバージョン(キャブコン)」というカテゴリーも同様で、トヨタ「カムロード」というキャンピングカー専用シャシーの後部にキャンパーシェルを架装するのですが、車内の空間と裏腹に外観がデカール以外は真っ白というシンプルなものになっています。

 多くのユーザーの嗜好にマッチさせるための汎用性の結果とも言えますが、それを没個性と捉えているユーザーも多いようです。

 特に20代から30代にかけてのユーザーは、キャンプシーンにおいての個性的なライフスタイルを重視する人が多いのが実情です。

 オートキャンプ場に行くと、自分のサイトを洒落たファニチャーや電飾、飾り付けなどでコーディネイトする人が多くいます。

 その一方で、キャンピングカーだけが取り残された状態になっていたのです。

 スタイルを大切にするユーザーは、シロモノのボディを自分でカスタムしている場合が多く、それも楽しみのひとつであることは確かです。

 しかし、“吊るし”の状態でカスタムされていれば、ローンなどの購入計画がラクだという声も以前からありました。

 キャンピングカー業界が変化を見せ始めたのは、3年ほど前からです。

 そのムーブメントは軽キャンパーから始まりました。

 軽キャンパーもスズキ「エブリイ」やダイハツ「ハイゼットカーゴ」をベースにするのがスタンダードで、ベース車両が異なっても外観上で大きな特徴はありません。

 そこで、一部のキャンピングカー販売店がカスタムビルダーとコラボし、個性的なエクステリアをアピールしたモデルを販売し始めたのです。

 現在の、ネオレトロ、アゲバン、オフロード系といったキャンピングカーのカスタムスタイルは、軽キャンパーから始まったと言っても過言ではありません。

 その後、キャンピングカーカスタムはバンコンの世界で急速に広がりを見せました。

 個性を好む若いユーザーに積極的に商品アピールができるだけでなく、シロモノ化で他社との違いをインテリアでしか訴求できないという悩みが解決できるからです。

 その結果、ジャパンキャンピングカーショー2023は、カスタムカーの祭典となる東京オートサロンと錯覚するほど、個性的なモデルが並びました。

 キャンピングカーのエクステリアの差別化が難しい大きな要因は、ベース車両の定番化にあります。

 前述の通り、バンコンであればハイエースかキャラバン、タウンエース、NV200。

 キャブコンであれば、ほとんどモデルがカムロードベースです。理由は空間効率の良さだったり、架装のしやすさや売りやすい車両価格など様々です。

 しかし見た目が同じというのは、ユーザーの選択の決断を鈍らせることに繋がります。

 内装が個性的で快適であっても、そこはクルマ。見た目がカッコよくなければ、食指が動かないユーザーも少なくありません。

 また、走行性能も重要です。快速商用車であるハイエースは別にしても、ベース車よりも重量が重くなるキャンピングカーは動きが鈍くなる宿命です。

 特にキャブコンは大きな箱で投影面積も大きく、高速走行はどうしても不利。市街路や砂利道も決してラクとは言えません。

■ある画期的なキャンピングカーが発表された!? トヨタ「ハイラックス」ベースのキャンピングカーとは

 そうした中でジャパンキャンピングカーショー2023の会場で、ある画期的なキャンピングカーが発表されました。

 ダイレクトカーズの「BR-75」です。

 ひと目で分かる通り、トヨタ「ハイラックス」をベースしています。この車両が画期的だというには、理由があります。

 まずハイラックスでありながら、キャブコンということ。

 従来、ピックアップトラックをベースにする場合、荷台にキャンパーシェルを積載する「トラックキャンパー(トラキャン)」が一般的な架装方法でした。

 トラキャンは車中泊をしない時にはシェルを降ろし、普通のトラックとして使えるというメリットがあります。しかし、BR-75はあえてキャブコンスタイルにしています。

 その理由について、ダイレクトカーズのスタッフは次のよう語ります。

「トラキャンのユーザーさんの声を聞くと、雨や雪など天候が悪い時に、車外に一度出てからではないと、居住スペースに入れないという不満がありました。

 キャブコンであれば、後席から直接エントリーできるのです」

 画期的な部分は、走行性能でも見られます。一般的なキャブコンに使用されるカムロードのベース車はトヨタの2tトラック「ダイナ」です。

 後輪をダブルタイヤにするなどの高速時の操縦安定性は図られていますが、キャブオーバーゆえの運転のしにくさがあります。

 それがハイラックスベースになったことで改善されています。さらに2.4リッターターボディーゼルエンジンの動力性能は十分で、車体の重量バランスも十分に考慮されています。キャンパーシェル搭載による重量増は約600kg。

 ただしハイラックスの最大積載量は500kgで、さらに荷台部分を切って架装しているため、荷重のキャパシティを超えていません。

 急激な姿勢変化には注意が必要ですが、キャピングカーということをあまり意識しないで走ることができます。

 加えて、ハイエースやカムロードでは四苦八苦したキャンプ場や河原などの未舗装地でも、BR75はラクに走ることができます。

 十分なロードクリアランス、強力は牽引力が得られるパートタイム4WDなど、ハイラックスならではの美点です。

 昨今は、高い悪路走破性を備えたスズキ「ジムニー」やトヨタ「ランドクルーザー」をオーバーランダーにするユーザーが増えていますが、快適なキャブコンなら車中泊やキャンプの経験が少ない人にもユーザーフレンドリーと言えます。

このBR-75は、キャンピングカー業界にとってはエポックメーキングなモデルです。既存のバンコンやキャブコンのスタイルが変わることはありませんが、今後はSUVなど様々な車種をベースにしたキャンピングカーの可能性を切り拓いたと言えるでしょう。

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みんなのコメント

4件
  • 典型的な写真のマジックだな。
    広角レンズ使って撮ると実際よりもものすごく広く見えるんだよね。不動産広告とかではよくある手口w
  • パートタイム4wdに一票。キャブコンフルタイム4wdで困ることはないけど、自分はパートタイム4wdが好き。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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