ダカールラリーを運営するA.S.Oは6月11日、2021年大会の開催概要をオンライン上で発表した。2021年の第43回大会は1月3~15日の間、中東サウジアラビアを舞台に開催され、よりナビゲーション能力が試されるような規則変更も盛り込まれている。
フランス・パリを出発点に、セネガルのダカールを目指すイベントとして生まれたダカールラリーは2009年から10年に渡り南米大陸に開催地を移して行われてきたが、2020年からは中東サウジアラビアに戦いの場が移されている。
アロンソ、ダカール“ゲスト”から将来の優勝候補へ/スペイン人ライターのモータースポーツコラム
サウジアラビアでの初開催となった2020年の第42回大会はトヨタからフェルナンド・アロンソ(トヨタ・ハイラックス)が参戦したことでも話題を集めるなか、ミニ・ジョン・クーパー・ワークス・バギーを操ったカルロス・サインツがキャリア通算3度目のダカール総合優勝を飾った。
中東開催2年目となる第43回大会は2021年1月3~15日までの13日間で争われる。競技のスタート/フィニッシュ地点は紅海を臨む都市ジェッダで、サウジアラビア国内で大きく円を描くようなルート構成となっている。
その走行ルートは第42回大会から一新。ビバークポイントの一部は第42回大会と同じになる予定だが、競技区間(スペシャル)は「100%」新しくなるという。
また、第43回大会ではその日の走行ルートが記されたロードブックが、各日の走行開始直前に渡されることとなった。また一部のカテゴリーではデジタルのロードブックを採用するという。
これにより、ドライバー/ライダーの速さだけでなく、同乗するナビゲーターやライダー自身のナビゲーション能力も試されることになる。また主催者側としては近年上昇傾向にある各スペシャルでの平均走行速度を落とし、安全性を向上させる狙いもあるという。
そのほか安全対策として、特に走行が難しいエリアでは、競技参加者に周知させるための警告音が鳴らされるほか、“スローゾーン”の設定、2020年大会でパウロ・ゴンサルベス(ヒーロー450ラリー)がステージ中の事故で亡くなった2輪部門では使用可能なタイヤ数の制限、全ライダーにエアバッグベスト装着の義務付けなども行われる。
またメインカテゴリとは別に、2000年代より前のダカールラリー/ラリーレイド参戦車両が参加できる“ダカール・クラシック”も導入されるとのことだ。
競技参加者向けのブリーフィングはオンラインで6月16~17日に行われ、参加登録は15日から受付開始となる。
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