もくじ
ー フルチェンなみのマイナーチェンジ
ー 想像以上に厳しいテスト環境
ー 常連さんと初心者の双方に対応
ー 約70万円の価格差 投資価値は
ー 三菱デリカD:5のスペック
フルチェンなみのマイナーチェンジ
車体の基本設計が変わっていないのでマイナーチェンジ扱いになるが、限りなくフルモデルチェンジに近いと考えていいだろう。
大胆にイメージチェンジしたフロントマスク。インパネ周りも一新されている。4N14型ディーゼルエンジンは排ガス浄化システムに尿素SCRを採用し、ミッションを6速型から8速型ATに変更し、安全&運転支援機能も大幅に向上している。
オンロード試乗はすでにリポートしているが、今回は雪路における試乗となった。試乗の舞台は千歳市郊外の特設路。もちろん、クローズドである。
ふつう雪上試乗と言えば圧雪路が基本だが、新型デリカD:5のために用意されたコースは踏み荒らされた新雪。前日の降雪でふかふかもこもこの状態。歩くのも大変な状況だ。
いわく「除雪されていない別荘地内を想定」とのこと。それは一目瞭然なのだが、走らせてみれば「別荘地」云々よりも悪状況である。
スペック上で従来モデルよりも減少した最低地上高やオフロードの薫りが薄い外観もあって「日和った」と思われそうだが、そこをきっちり正すがための走路設定のようでもある。いずれにしてもよほど雪路踏破性に自信があるのだろう。
想像以上に厳しいテスト環境
深い新雪は腹擦りを起こしやすいが、雪が柔らかいのでそれほど大きな問題はない。硬く引き締まった層までタイヤが届けば駆動力は確保できるのだが、半ばラッセルしているような状況で雪の抵抗が馬鹿にならないのだ。4輪各輪に的確な駆動力を与えなければ抵抗に負けて進めなくなってしまう。
しかも、である。「別荘地内の新雪路」のようであって、そうではなかった。
硬い層は氷盤なのだ。それも平板状に割れたような感じで凸凹している。氷盤と接地トレッド面の間に踏み締められた圧雪層が出来るのでグリップ力は極端に低下しないが、段差乗り越えや窪みに嵌る等々でスタックしやすい状況である。
オフロードコースなら中級くらいに相当する路面環境でもあり、当初は各輪への駆動力制御や横滑りやホイールスピン、ヨーコントロール等を総合的に制御するAWCを「4WDロック」にセットし、慎重なアクセルワークやコース取りで進める。勢いを使って乗り切る等々などのクロカン・テクも使う。
厳しい状況ながら、どれか1輪だけがホイールスピンして駆動力を失うこともなく、確実な踏破していく。踏み締める感覚を維持させるような細かいトルクコントロールがしやすく、運転感覚も「危なげなく」なのだ。
さすがに「2WD」は選択しなかったが、「4WDオート」でもとくに問題はない。「4WDロック」に比べると後輪へのトルク配分が少なめ、というか4WDクラッチの締結力が緩めな印象を受けるが、要所要所をしっかりと押さえている。「4WDオート」で走行し、ホイールスピンが目立つようになってから「4WDロック」に切り換えるという走り方でいいだろう。
常連さんと初心者の双方に対応
さくさく踏破しては面白くないので、窪みにはめて停止からの発進とか色々試してみる。多少の雪かき的ホイールスピンはあるものの、ほとんどは問題なく発進可能だった。
どうにもならなかったのは登坂発進。傾斜25度に窪みもあるという状況。しかも氷盤も覗いている。無理かなと思ってトライしたら、やはり無理。発進時わずかホイールスピンしたと思ったらそのままズルズル後退。方向性を確保するためにブレーキ制御と共にRレンジにシフト。リアビューモニター等々も頼もしく、問題なく降坂完了。次は低速を維持して登り切る。ふつうに走れば何と言うこともない。
スタックしそうなところでスタックしやすい状態で止めるというのが間違いなのだが、改めてそういう状況を難なく踏破できるのが凄いと思わせられた。
ラフなアクセル制御やコース取りでもトライ。雪を踏み散らかして遊ぶような感じだ。トラコンやASCの介入多々ながらも全ルート踏破。実のところ、悪路走行のセオリーを知らないドライバーに役立つかどうかが重要。
手練れのドライバーには二人三脚で上手に、不慣れなドライバーには保護者のように振る舞って安心と安全を、というのがデリカD:4の悪路踏破性。常連さんと初心者の双方に対応できるのだ。
約70万円の価格差 投資価値は
新型はディーゼル車だけの設定だが、実は従来型の継続モデルだがガソリン車もラインナップ。4WD同士のガソリン車(2.4ℓ)との価格差は約70万円である。
操安性や乗り心地も向上しているとは言え、従来型もAWCを採用しオフロード性能には定評がある。デリカD:5は1BOX型SUVと言うべきモデル。これは新旧変わらず、他車で代替が利かないのも同じ。D:5以外の選択肢はなく、予算的に余裕がなければガソリン車を選ぶことを否定しない。悪路踏破性だけに着目して選ぶならガソリン車が買い得である。
しかし、約70万円の価格差に投資価値があるかと問われれば「YES」である。新型はAEBSや全車速型ACCが標準装着され、次世代標準となる安全&運転支援装備は最新仕様。扱いやすく余力感も燃費もいいディーゼル+8速AT。オンロードもオフロードも動力性能は一枚上手。多くのユーザーがD:5に求める走行性能面でも一枚上手である。
街乗り用にD:5を選ぶユーザーはそうそういないだろう。レジャー目的なら走行距離も嵩む。ディーゼルは大きな長所である。国産1BOX型ミニバン唯一のディーゼル車も新型の見所のひとつ。長く使い続けるならこれは見逃せない。
要するに、多少の無理はしてもD:5を狙うユーザーは新型を選択すべきである。
三菱デリカD:5のスペック
■価格 385~425万円
■全長×全幅×全高 4800×1795×1875mm
■最高速度 –
■0-100km/h加速 –
■燃費 13.6km/ℓ
■CO2排出量 –
■車両重量 1930-1960kg
■パワートレイン 直列4気筒2267ccターボ
■使用燃料 軽油
■最高出力 145ps/3500rpm
■最大トルク 38.7kg-m/2000rpm
■ギアボックス 8速オートマティック
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
ホンダN-BOXは首位変わらずも、2位スズキ・スペーシアが前年比150%と好調。トヨタ・ルーミーが登録車首位、全体3位に!(24年10月の全乗用車 国内販売登録ランキングTOP20とブランド別販売台数 )
【比較試乗】街乗りからオフロード走行まで可能な本格オフローダーを比較検証。タフな相棒の戦闘力は?「ランドローバー・ディフェンダー vs トヨタ・ランドクルーザー vs メルセデス・ベンツ Gクラス vs ジープ・ラングラー」
ディズニーデザインの限定キャンピングカー第4弾は「ライオンキング」! 発売は1月31日
日産『リーフ』次期型はAWDクロスオーバーに進化! 初のデュアルモーター搭載も
アウディ、新型クーペSUV『Q5スポーツバック』発表、「MHEVプラス」で燃費追求
「車線減少の手前で抜かされそうになり、負けじと加速したら鳴らされました。私が悪いんですか?」投稿に回答殺到!?「どっちもどっち」「いちいち喧嘩売るなよ」の声も…実際法律では誰が悪いのか
なぜ? 10歳児童に「過失100%」判決! 信号無視でクルマに衝突事故で。 「子どもだからといって無責任ではない」声も!? 何があったのか
一部改良アルファード/ヴェルファイア11月23日から受注再開!? だいぶがっかり!? 注目の廉価版アルファードXはHEVのみで510万円から!
高すぎる「クルマの税金」が大変化? 「二重課税」や「ガソリン税」解消なるか! もはや“旧すぎる”「複雑な自動車税制」現状の課題は? 電動化の今こそ「変わるチャンス」か
新型「4ドア“GT”クーペ」初公開! 丸目4灯×6速MTのみの「現代版“ケンメリ”」!? レトロ顔の和製スポーツマシン「エムダブルファイブ」100台“限定”で発売へ
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?