はじめに
長からぬ間に、大量に姿を消しつつあるものがある。ヴォグゾール・アストラやフォード・フォーカスから、ボルボXC40から、はたまたルノーの全ラインナップから、英国ではディーゼルが姿を消した。BMWは、かつて売れ筋だった330dや530dをはじめとする、多くのディーゼルをラインナップから外した。理由は、需要が落ち込んだからだ。
そんななかで、ディーゼルを含む4気筒と6気筒の直列エンジンを、縦置きするプラットフォームを全面新開発するというのはタイミング的に奇妙な話だ。しかも、3.3Lの新型ディーゼルエンジンまでも。
それらを用いたマツダCX−60の登場は、20年ほど遅かったように思える。だが、マツダ曰く、これはサステナブルなモビリティへのマルチな解決策と、正しいタイミングに正しい解決策を講じるという根本的な方針へのコミットメントなのだとか。
このアイデアに基づき、CX−60にはPHEVとガソリンエンジンも設定されている。だが、それでもまだ、長距離移動が多かったり、牽引を行ったりしたいユーザーを満足させるために、トルキーで経済的なパワープラントを用意する余地はあったというわけだ。
理論上、それは意味を成す。しかし実際には、長年にわたり欧州の社用車マーケットを満足させ続けてきたディーゼルのシェアは、多かれ少なかれPHEVやEVに奪われてしまっている。これはインセンティブや、ディーゼルの価格上昇が理由だ。
さらなる問題は、発売直後の試乗では好印象だったPHEV仕様のCX−60が、長期テストではそれほど経済的でなく、ギアボックスがぎこちないことを露呈した点だ。また、数字が示す速さからはかけ離れていて、乗り心地や全体的な洗練性も満足はできなかった。ディーゼルモデルは、そうしたマイナスな印象を覆せるだろうか。
意匠と技術 ★★★★★★★★★☆
この10年かそこら、マツダは穏やかながら安定したアップマーケット志向を続け、デザインやインテリアのクオリティを高めてきた。声高にアピールすることはないが、そうしたことを主張して、中身が伴っていないと、BMWやアウディに軸足を置いたひとびとに批判されるのは避けられないからだ。
ボルボのように、一定して改善されてきたが、その方向性は正しい道筋だと言っていいだろう。そして今、次のステップに進もうとしている。正しいメカニカルレイアウトにより、これまでより上のセグメントへ挑もうとしているのだ。
マツダが新開発したのは、エンジン縦置きFRベースのアーキテクチャー。CX−60のほとんどの仕様は、これにクラッチベースの4WDシステムを積んでいる。
PHEV版は、CX−5にも搭載されるスカイアクティブ−Gこと196psの2.5Lガソリンに、175psの電気モーターと、新開発の8速トランスミッションを組み合わせる。この変速機は一般的なプラネタリーギアボックスだが、トルクコンバーターの代わりに湿式多板クラッチを使用。メルセデスAMGが多用するものと同様のメカニズムだ。
トータルで17.8kWhのリチウムイオンバッテリーは、キャビンのフロア下に搭載され、モーターへ電力を供給する。
今回のテスト車は、3.3L直6ディーゼルがベースのマイルドハイブリッドで、エントリーレベルの200psユニットを積む後輪駆動。この上には、同じエンジンの254ps版を積む4WDがある。どちらもトランスミッションはPHEVと同じものだが、フライホイールとクラッチの間に挟まるモーターは小型で、17ps/15.6kg−mを発生する。
この48Vマイルドハイブリッドシステムは、加速時にわずかなブーストを加えるほか、シフトチェンジをスムースにする。また、エンジン停止中に、電装系を駆動するのにも用いられる。
ディーゼルエンジン自体も新開発。マツダはより大きくクルマに見合ったサイズのエンジンなら、ダウンサイジングユニットほどハードに回す必要がないと考えた。また、斬新な燃焼コントロールソフトを用い長いスパンの制御をすることで、発熱量を抑えてより高効率に運転できる。
その結果として、この6気筒は、4気筒より燃費に優れるという。さらに、6気筒ならではのメリットである、スムースさと魅力的なサウンドも手に入れている。
イノベーションはふたつある。まずはピストンヘッドの形状。大雑把に言って玉子を半分にしたような燃焼チャンバーで、空気をより効率的に使える。もうひとつはDCPCIこと空間制御予混合燃焼。これは燃料と空気をシリンダーへ噴射する前に、あらかじめ一部を混合気としておき、ススやNOxを増やさずに低温燃焼を可能にする技術だ。
内装 ★★★★★★★★☆☆
PHEVのロングテストではさんざん不平を述べてきたが、決してその中になかったのは室内の雰囲気に対する不満だ。マツダが目指したのは、日本車ブランドにおける個性的なプレミアム。性質はまったく違うが、クオリティはドイツ車メーカーと同等のレベルにあるものを目標に掲げた。
タクミ仕様にはそれが顕著で、ライトメープルのウッドトリムやアブリック、レザー、独特のステッチなどに狙いが見て取れる。エントリー仕様のエクスクルーシブラインでは、レザーやファブリックの一部が、もう少し特別感のない合成皮革に置き換えられる。それでも、BMW X3あたりから乗り換えてもガッカリさせられることはないはずだ。
実体式のスイッチやボタンが使われ続けているのも、実用面のうれしいポイント。全体的にはシンプルな感じがある。ほとんどがポジティブに受け止められるが、デジタルメーターにもう少しフレキシブルさがあれば、より使いやすかっただろう。
ただし、キャビンの使い勝手に関しては、他を圧倒するものではない。その下にハイブリッドのバッテリーパックが収まる、高くて幅広いセンターコンソールには、深さのある収納スペースがもっとほしいところだ。実際には、ドリンクホルダーがふたつと、アームレスト下の浅い小物入れしかない。
ワイヤレス充電器のトレイも、深さが十分とは言えない。また、充電機能自体もうまく働かないことがしばしばあった。
後席のレッグルームは、アルファロメオ・ステルヴィオやアウディQ5と同程度で、BMW X3よりはややタイト。格下でも、エンジン横置きのSUVなら、これより広いものは見つけられる。
477Lの荷室容量も、ライバルに見劣りする。X3とQ5は550L、メルセデス・ベンツGLCなら620Lあるのだから。フロアボードの下にはかなり広い収納スペースがあるものの、バルキーで奇妙な形状のポリスチレンのような素材でできたパネルに大部分を占められている。おそらくは吸音機能があるのだろうが、収納スペースがこれ以上広げられなかったとは信じ難い。
走り ★★★★★★★★☆☆
直6ディーゼルは3.3Lもの排気量がありながら、200psという出力は、BMW X3 20dの2.0L直4の191psをわずかに上回るのみ。排気量比で見れば、1Lあたり61psに過ぎず、BMWの95psに及ばない。
これはあえての設定だ。低負荷で使う6気筒は、高負荷のかかった4気筒より運転しやすく、経済性にも優れる。これこそがマツダの狙いで、熱効率は40%に達するという。
スペック表上での旗色を悪くしているのは、テストした後輪駆動モデルが、X3の4WDモデルより57kg重いという事実だ。ただし、どちらもギア比は似たようなもので、トルクはやや高いのが、CX−60の助けになっている。これにより、X3よりすべての領域で速い。
とくに、0−97km/hは0.7秒、4速での48−113km/hは2.2秒勝っている。ただしゼロスタートでは、変速ありの場合ではあるが、アルファロメオ・ステルヴィオに水をあけられている。
体感的には、オールドファッションな直6ディーゼルでありながら、目新しさがある。ほとんどのクルマより始動までにはやや長く回り、低回転・低負荷時には、とくに油温が上がる前だと、バスのようなディーゼル特有のノイズが出る。第一印象は、さほど背年されていないエンジンだと思うはずだ。アイドリングでの振動も気になる。
ところが、エンジンに熱が入り、回転が上がると、違うサイクルに切り替わったように感じられる。スムースでストレスのない、直6ディーゼルらしいサウンドが耳をくすぐるのだ。そして、レッドラインまでじつに気持ちよく回ってくれる。
この手の大排気量ディーゼルでなによりすばらしいのは、リッチに盛り上がっていく中速域の無理を感じさせないトルクが、いつでも引き出せることだ。フル加速ならPHEVのほうが速いかもしれないが、フィーリングも音も常に、より激しく使っている感じが出てしまうだろう。
メカを感じながら走らせるのが好きなら、この新型エンジンの実直さを楽しいと思えるだろう。ほとんどの場合、荒っぽさは気にならないが、静かすぎるEVとはまったく違うものなのだから。
マイルドハイブリッドシステムは、下り勾配でエンジンを切ってコースティングを使い、静粛性を高めるために多大な貢献をしてくれる。やたらとエンジンを止めたがらないのもすばらしい。ただし、再始動のスムースさは完璧とは言えない。
8速ATはスムースでレスポンスがよく、変速タイミングの選び方も賢い。驚いたのは、これがじつにぎこちなかったPHEVと同じギアボックスだということだ。
バイワイヤ式のブレーキが、これまた模範的な出来栄えだ。テストコースのウェット路面では、ドライ路面でのアウディSQ5と同じくらいの距離で制動できるうえに、ペダルのフィールは安心感を与えてくれる硬さがあり、スムースに止まるのも朝飯前だ。
使い勝手 ★★★★★★★★☆☆
インフォテインメント
ほぼすべての部分において、マツダには正誤の明確なヴィジョンがある。それを貫いていて、安易に流行に乗ることはしない。長い間、依存してこなかったタッチディスプレイを、最新モデルには装備するものの、あくまでもApple CarPlayとAndroid Autoを操作するためで、それも停車中しか使えない。
スマートフォンのミラーリングはワイヤレスで行えるが、Androidに関してはややフラストレーションを感じる。長年慣れ親しんだダイヤル式コントローラーでは、うまく扱えないことがあったからだ。
それ以外、このシステムは非常によく機能してくれる。グラフィックは鮮明だが控えめで、ナビゲーションシステムはわかりやすい。操作すべきメニューは少なめで、ショートカットボタンによって使いやすさが増している。
標準装備されるステレオの音質はまずまずだが、サウンド調整もできる。エクスクルーシブラインではオプションのBOSEを選べないが、少なくとも英国仕様に関しては、そこまで大幅なアップグレードにはならないというのが、試聴しての感想だ。
燈火類
LEDヘッドライトは全車に標準装備されるが、マトリックスLEDへのアップグレードには1900ポンド(約32万円)のドライバーアシスタンスパックが必要。十分にパワフルだが、対向車への防眩機能は十分ではなさそうだ。
ステアリングとペダル
ステアリングホイールはごくわずかにオフセットしているが、問題にはならないレベル。調整幅は前後も上下もかなり広い。フットウェルは十分な広さがある。
操舵/安定性 ★★★★★★★★☆☆
CX−60のハンドリングには、独特な側面がふたつある。大きくなったロードスターのようなフィール、と言ったら誇張になるが、路面がひどくバンピーではないかぎり、多少のDNAを受け継いでいることは感じられるかもしれない。
CX−60ほどスローなステアリングを備えた同等のファミリーカーを探すと、数年前のレベルに戻らなければならないが、それはマツダ車の典型的な特色だ。スポーツカーとしては、ロードスターのステアリングもスロー気味だといえる。
駐車場での取り回しを別にすれば、CX−60がステアリングホイールをグルグルと回すようなケースで、16km/h以下でもう少しセルフセンタリングが効いてくれれば、この上なく適切なものになる。かなりフィールがあり、スローなレシオは、必要なだけステアリングを切ることを可能にする。
TCSオフボタンを押して、この後輪駆動モデルにパワーをかけると、システムはこのディーゼルSUVに、数度のヨーを穏やかにつけることを許容する。ちょっと奇妙な感じだが、満足度は高い。
マツダは人馬一体を求めている。ドイツの道ではそれもうまくいくが、英国のバンピーな道では、この馬を手懐ける多くの操作が必要だ。まったく跳ねたがらないのだから。
とくに後輪は、悪い意味で活気がなさすぎる感じで、最悪のバンプを乗り越える際にはトラクションが失われることもある。とりわけ面食らうのは、それがコーナリング中に発生したときだ。
快適性/静粛性 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
過敏なサスペンションがハンドリングに影響することはそう多くないが、快適性には絶えず障害となる。ゴツゴツした路面では常にヘッドトスがあり、衝撃と硬さのあるセカンダリーライドが状況をさらに悪くする。
特定の路面不整で混乱をきたすクルマはあるが、CX−60は種類を問わず扱い兼ねているように思える。高速道路でさえ安定することはなく、常に落ち着きのなさが見られる。信じられないかもしれないが、PHEVはさらに悪い。ここに、サスペンションが発する奇妙なきしみ音やうめくようなノイズが加わるのだ。
ロードノイズの遮音も強みとはなっていない。113km/hでの室内騒音は、アルファロメオ・ステルヴィオより2dBA、BMW X3より4dBA大きい。これより低価格帯のCX−5さえ凌げないのだ。
少なくとも、ドライビングポジションは快適だ。ステアリングコラムの調整範囲は大きく、長いボンネット越しに見下ろすような視界もいい。しかしそれでも、満点とはいかない。座面には長さがほしい。もしくは、長さ調整機構があるとうれしかった。
購入と維持 ★★★★★★★★☆☆
マツダはディーゼルエンジンを新開発して、内燃機関単体からPHEVやEVへのシフトが進む市場へ投入するという、意外な決断を行った。これを正当化するには、CX−60の燃費に主張できるだけのものが必要だが、経済性に関しては疑問の余地はない。
1600kmほど走っての平均燃費は16.4km/Lで、BMW X3 20dの13.1km/Lやアルファロメオ・ステルヴィオ2.2dの13.3km/Lを引き離す。これ以外に最新世代の直6ディーゼルはロードテストの俎上に載せていないが、おそらくこれを凌ぐものはないだろう。
同時に、覚えておいてほしいのは、ライバルたちが4WDシステムを標準装備しているぶんだけ燃費が落ちているということである。しかし、そうだとしても、マツダが大排気量6気筒で、2.0L級4気筒並みの燃費を達成するというゴールに辿り着いたことはたしかだ。
3.0Lの直6ガソリンも待機中だが、ここでもディーゼルと同じような方法論で2.0L直4と同等の経済性を目指すことになりそうだ。一般的なユーザーはこちらを選ぶケースのほうが多くなるだろうが、クリーンディーゼルの税制優遇も魅力的な要素ではある。
金銭的なことを言えば、価格もCX−60の魅力だ。4WDモデルでさえ、BMW X3 20dやアウディQ5 40 TDIより1500ポンド(約26万円)安い。ボルボXC60 B4やメルセデス・ベンツGLC220dと比較すると、価格差はさらに広がるが、その2台は標準装備の内容もより充実している。
四輪駆動の必要がなければ、さらに2500ポンド(約43万円)節約できる。それに加えて、オプションパックの価格が手頃なので、装備を追加した場合には、ライバルとの価格差が広がる。
残価予想はライバルに及ばないが、その差は大きくない。
スペック
レイアウト
新設計の縦置きFR用プラットフォームを用いるモデルで、欧州で販売されているのはこのモデルのみ。しかし、他地域では、これより上位のCX-90が投入されているところもある。
キャビンのフロア下には、PHEV用バッテリーを搭載するスペースがある。今回の後輪駆動ディーゼルは、前後重量配分が実測で54:46だった。
エンジン
駆動方式:フロント縦置き後輪駆動
形式:直列6気筒3283ccターボ、ディーゼル
ブロック・ヘッド:アルミニウム
ボア×ストローク:φ86.0×94.2mm
圧縮比:15.2:1
バルブ配置:4バルブDOHC
最高出力:200ps/3600~4200rpm
最大トルク:45.9kg-m/1400~3000rpm
エンジン許容回転数:4900rpm
馬力荷重比:106ps/t
トルク荷重比:24.3kg-m/t
エンジン比出力:61ps/L
ボディ/シャシー
全長:4745mm
ホイールベース:2870mm
オーバーハング(前):855mm
オーバーハング(後):1020mm
全幅(ミラー含む):2130mm
全幅(両ドア開き):3660mm
全高:1682mm
全高(テールゲート開き):2070mm
足元長さ(前席):最大1095mm
足元長さ(後席):735mm
座面~天井(前席):最大1050mm
座面~天井(後席):990mm
積載容量:477~1726L
構造:スティールモノコック
車両重量:1882kg(公称値)/1893kg(実測値)
抗力係数:-
ホイール前・後:7.5Jx20
タイヤ前・後:235/50 R20 100W
ブリヂストン・アレンザ001MA
スペアタイヤ:なし(パンク修理材)
変速機
形式:8速AT
ギア比/1000rpm時車速〈km/h〉
1速:5.26/8.0
2速:3.30/12.9
3速:2.13/20.0
4速:1.71/24.8
5速:1.30/32.5
6速:1.00/42.3
7速:0.82/51.5
8速:0.63/67.4
最終減速比:3.31:1
燃料消費率
AUTOCAR実測値:消費率
総平均:16.4km/L
ツーリング:18.5km/L
動力性能計測時:8.4km/L
メーカー公表値:消費率
低速(市街地):18.5km/L
中速(郊外):22.2km/L
高速(高速道路):22.7km/L
超高速:17.8km/L
混合:20.0km/L
燃料タンク容量:58L
現実的な航続距離:948km
CO2排出量:129g/km
サスペンション
前:ダブルウィッシュボーン/コイルスプリング、スタビライザー
後:マルチリンク/コイルスプリング、スタビライザー
ステアリング
形式:電動機械式、ラック&ピニオン
ロック・トゥ・ロック:3.25回転
最小回転直径:11.7m
ブレーキ
前:328mm通気冷却式ディスク
後:328mm通気冷却式ディスク
制御装置:ABS
ハンドブレーキ:電動、センターコンソールにスイッチ設置
静粛性
アイドリング:48dBA
全開時(5速):77dBA
48km/h走行時:50dBA
80km/h走行時:52dBA
113km/h走行時:69dBA
安全装備
ABS/ESC/AEB(歩行者・自転車検知機能)/LKA/クロストラフィックアラート/ドライバーモニタリング
Euro N CAP:5つ星
乗員保護性能:成人88%/子供91%
歩行者保護性能:89%
安全補助装置性能:76%
発進加速
テスト条件:湿潤路面/気温12℃
0-30マイル/時(48km/h):2.7秒
0-40(64):4.1秒
0-50(80):5.6秒
0-60(97):7.6秒
0-70(113):9.9秒
0-80(129):12.8秒
0-90(145):16.5秒
0-100(161):21.1秒
0-402m発進加速:16.0秒(到達速度:142.6km/h)
0-1000m発進加速:29.1秒(到達速度:180.1km/h)
ライバルの発進加速ライバルの発進加速
BMW X3 xドライブ20d Mスポーツ(2018年)
テスト条件:湿潤路面/気温9℃
0-30マイル/時(48km/h):2.7秒
0-40(64):4.2秒
0-50(80):6.0秒
0-60(97):8.3秒
0-70(113):11.3秒
0-80(129):15.0秒
0-90(145):20.1秒
0-100(161):26.6秒
0-402m発進加速:16.5秒(到達速度:134.2km/h)
0-1000m発進加速:30.5秒(到達速度:168.5km/h)
中間加速
20-40mph(32-64km/h):2.3秒(2速・62.8km/hまで)/2.6秒(3速)/3.7秒(4速)
30-50(48-80):2.7秒(3速)/3.1秒(4速)/4.1秒(5速)/5.7秒(6速)
40-60(64-97):3.5秒(3速)/3.4秒(4速)/4.1秒(5速)/5.7秒(6速)/7.3秒(7速)
50-70(80-113):4.3秒(4速)/4.3秒(5速)/5.8秒(6速)/7.4秒(7速)/11.3秒(8速)
60-80(97-129):5.1秒(5速)/6.0秒(6速)/7.8秒(7速)/11.9秒(8速)
70-90(113-145):6.6秒(5速)/6.7秒(6速)/8.4秒(7速)/13.1秒(8速)
80-100(129-161):9.3秒(5速)/8.2秒(6速)/9.1秒(7速)
90-110(145-177):11.3秒(6速)
制動距離
テスト条件:湿潤路面/気温12℃
30-0マイル/時(48km/h):8.4m
50-0マイル/時(64km/h):24.1m
70-0マイル/時(80km/h):47.5m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:2.70秒
ライバルの制動距離BMW X3 xドライブ20d Mスポーツ(2018年)
テスト条件:湿潤路面/気温9℃
0-0マイル/時(48km/h):10.0m
50-0マイル/時(64km/h):27.2m
70-0マイル/時(80km/h):54.2m
各ギアの最高速
1速:40.2km/h(4900rpm)
2速:42.8km/h(4900rpm)
3速:98.2km/h(4900rpm)
4速:122.3km/h(4900rpm)
5速:159.3km/h(4900rpm)
6速:207.6km/h(4900rpm)
7速:212.4km/h(4117rpm)
8速(公称値):212.4km/h(3145rpm)
8速・70/80マイル/時(113km/h/129km/h):1671rpm/1910rpm
結論 ★★★★★★★☆☆☆
マツダCX−60のディーゼルモデルに関する不満のリストは、ありがたいことに短い。問題は、そのヘッドラインとなる項目が大きな問題だということだ。
それは、サスペンションの開発途上的なフィールで、それは言うなれば下手な人間が遊んだ後のルービックキューブによく似たものである。片面を見れば完璧に解決されているようだが、もう片面はどうしようもなく乱雑だということだ。
適切な状況下においてなら、このクルマは繊細なステアリングとみごとなシャシーバランスを見せてくれる。ところが、セカンダリーライドはぎこちなく、プライマリーライドはとことん過敏だ。
これを解決するには、おそらくスプリングとダンパーのレートを変えるか、いっそルービックキューブのようにすべてを引っ掻き回すか、いずれかが必要だ。遮音性能もだいぶ物足りないのだし。
それが残念なのは、このクルマのそのほかの部分には好ましい点があまりにも多いからだ。最新のクルマらしいテクノロジーは軒並み持ち合わせているが、介入しすぎたりじれったかったりするものはない。
インテリアの仕立ては美しく、新型エンジンは、経済的なパワートレインでもスムースさやレスポンス、サウンドの魅力やコントロールの楽しさを諦めなくてもいいことを教えてくれる。
ディーゼルであることでユーザー層は限定されてしまうだろうし、乗り心地はちょっと嫌になるかもしれない。しかし、この直6ディーゼルを積むCX−60がおおいに好ましい、というドライバーがいるのも間違いない。
担当テスターのアドバイス
イリヤ・バプラートケントからヨークシャーまで走った時間を思い出すと、CX−60は愛すべきクルマだった。満タンで960kmは走れて、ナビやクルーズコントロールの機能も上々。キャビンの居心地もすばらしい。使い方に合致するならおおいに納得できるはずだ。ただし、乗り心地は改善を望みたい。
リチャード・レーン電子制御式ギアセレクターは、大きな長方形のプラスティックパネルに設置されている。これを見て、マツダの流行にとらわれない態度を考えると、プロトタイプの段階でMTが試作されていたとしてもおかしくないと思えてくる。
オプション追加のアドバイス
ベストチョイスはエクスクルーシブライン。外装のブラックパーツがサイドの高さを削って見せてくれる。また、装備の足りないところは、ほとんどがオプションでカバーできる。タクミは、内装の豪華さが魅力。牽引能力は全車2500kgある。
改善してほしいポイント
・乗り心地改善のためにサスペンションの改良はぜひともお願いしたい。マイナーチェンジ前に実施するのが理想的だ。
・ロードノイズもエンジンノイズも減らすべく、遮音性は高めてほしい。
・インテリアの収納スペースがもう少し多いとうれしい。
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