サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で開催されたF1アメリカGP。マクラーレンのランド・ノリスは、F1タイトル争いを繰り広げるレッドブルのマックス・フェルスタッペンとのバトルの最中にターン12でコース外から抜いたとして、5秒のタイムペナルティを受けた。
ノリスはこの裁定について、アメリカGPのレーススチュワードが判断を“急ぎ”、ドライバーが意見を聞き入れることはなく結果が“推測”で決められたと批判した。
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ターン12でノリスがフェルスタッペンに仕掛けた際、両者がコースを離れる形でバトルが継続されたが、スチュワードはノリスがコース外走行によってアドバンテージを得たと判断した。
最終ラップで裁定が下されたため、ノリスは一度フェルスタッペンの前に出て3番手に立ったものの、チェッカーまでにペナルティを帳消しにすることはできず……表彰台を手にすることはできなかった。
この結果フェルスタッペンが、ワンツーフィニッシュを決めたフェラーリ勢に次ぐ3位を獲得。ドライバーズタイトル争いでは、ノリスとのポイント差を57ポイントに拡大した。
ノリス曰く、表彰台獲得において致命的だったタイムペナルティと他のインシデントへの対応を比較して、スチュワードの裁定に一貫性がなかったという。そして状況を完全に把握するためにはドライバーたちの意見が必要だと語った。
「また一貫性がなかったし、厳しいと思う。僕としては、急いで判断されたみたいに思える。彼らは僕らの意見を聞いていないし理解していない。レースの後にそうすべきだった」とノリスは言う。
「彼らは当時、ただ裁定を下したがっていて、意見を変えることはできない。ただ、それゆえに急いだ判断になり、僕やチームの論点も、マックスの論点も聞いてもらえなかった」
「これが最も正しいことだとは思わないけど、今回はペナルティになった。受け入れる以外、僕にできることはない。僕は頑張ったし、僕らふたりとも頑張った。すごいバトルだったよ」
「僕は本当に楽しかった。激しかったよ。マックスはとても上手く走って、良いディフェンスをしていた。最終的には僕の前に行ったから、おめでとうと言いたい」
「こういうペナルティを不服とすることはできないと思う。彼らはただ推測していただけで、スチュワードとしてのやり方がそうであるべきだとは思わないから、馬鹿げている。でも彼らとしては難しい仕事だから、彼らに文句を言うつもりはない」
「ただ、僕らがマシンに乗っている時と同じく、彼らは全てを見て、全てを理解しているわけではないということだ。それだけだよ」
フェルスタッペンのディフェンスは“やりすぎ”だったと思うかと聞かれたノリスは、かなりの速度でコーナーに進入していたフェルスタッペンに自身も合わせようとしていたと答えた。
そしてノリスは、オープニングラップのターン1でフェルスタッペンが自身をコース外に押し出す形でポジションをキープした件と、自身がタイムペナルティを受けたターン12での件がなぜ異なる扱いを受けるのか疑問を呈した。
「マックスは2回ともコースを外れたと思う。僕を抑え込むために彼はかなりハードだった」とノリスは言う。
「マックスを相手にするとなると、攻めないといけない。こういうのはみんな理解してくれない。マックス相手では、生半可な気持ちじゃ戦えないんだ」
「ターン1は、僕の頑張りが足りなかったから判断が難しいけど、彼がスピードを出しすぎてまたコースアウトしていたのは事実だ」
「誰かのインに飛び込んで、そのままランオフエリアを走って戻り、ポジションをキープすることはできない。でも、なぜか1周目のターン1では全く問題にならなかった。厳しいね。よく分からないよ。今回は痛かった」
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