来季ニコ・ヒュルケンベルグのチームメイトとなるドライバーが未だ決まっていないザウバー。複数の候補の名前が挙がっているが、決定は今後数週間の間に下されそうだ。
数ある候補の中でも依然として有力と言われているのが、現在ザウバーのレギュラードライバーとして参戦しているバルテリ・ボッタス。アレッサンドロ・アルンニ・ブラビ代表も、ボッタスが「リストのトップ」に挙がっていると話していた。
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ザウバーは2026年からアウディのワークスチームとしてF1に参戦する。それにあたって来季はベテランのヒュルケンベルグを起用することを早々に決断したが、もうひとりのドライバーについては、これまでフェラーリのカルロス・サインツJr.と交渉していたこと(後にウイリアムズ移籍が決定)などもあり、選考が長引いている。
メルセデスで優勝経験もあるボッタスの対抗馬となるのは、若手ドライバー。その中でもFIA F2に参戦するガブリエル・ボルトレトには、ザウバーが強い関心を寄せているとされる。
この人事を最終的に決定するのは、アウディのチーフ・オペレーティング・オフィサー(COO)兼チーフ・テクニカル・オフィサー(CTO)であるマッティア・ビノットである。ただアルンニ・ブラビ代表はアゼルバイジャンで、ボッタスが未だ有力な候補であることを認めた。
「そういった評価をまさに今マッティアがしているのだと思う」
アルンニ・ブラビ代表はそう語る。
「彼は2週間前に就任したばかりだが、モンツァも言ったように既に彼が全ての案件を担当している。その中でもドライバー(人事)は当然、最も重要な案件のひとつだ」
「我々は、短期的な視点で経験を優先するか、中期的、長期的に見て若い才能を優先するのか……それらについて適切なバランスをとるために、あらゆる選択肢を検討している」
「そのどちら側でも候補は存在する。バルテリは我々のチームにとって強力なドライバーであり、彼のこともよく知っている」
「彼は既に3年間チームに在籍しているし、もちろん我々のリストのトップにいるひとりだ。ただ、他にも選択肢はある。我々は色々なものの良し悪しを検討していて、マッティアは2025年だけでなく、アウディF1プロジェクトの中長期的な戦略に基づいて決断を下すだろう」
アルンニ・ブラビ代表がこういったコメントを発する前、ボッタスはザウバーの戦闘力不足を非難しつつも、来季のシート獲得の可能性についてポジティブな感触であると話していた。
「まだ話を続けている。進行中なんだ。そして僕は今もポジティブだけど......あまり多くを語るべきじゃないね」とボッタスは言う。
「そういう状況だ。でも話し合うべきことはたくさんある。両者がハッピーになる必要があるけど、正しい方向に向かっていると思う」
「このスポーツは不公平だ。マシンの性能のおかげで苦しい状況に陥ったことは何度もある。でもありがたいことに、マッティアは僕から何を得られるか分かってくれているし、それは僕にとって良いことだ」
「来年もここに残って、なおかつマシンが少しでも良くなって、もっと良い結果を見せられるといいね」
ボッタスが来季もF1に残れるかどうかは、そう遠くないうちに判明するかもしれない。アルンニ・ブラビ代表は、決定が「数週間以内」に下される可能性があると語っている。またアルンニ・ブラビ代表はその一方で、来季に向けて決まっていないF1のシートは実質的に1席しかないため(厳密にはRBの1席も未発表)、チームは日和見主義的な考えに走ることなく、じっくりと検討する時間があると付け加えた。
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