三菱の新型スーパーハイトワゴン「デリカミニ」が好調だ。言うまでもなく、あの顔のデザインはウケが良く、女性からの人気も高い。2023年1月の予約受注開始から5月24日までの時点で1万6000台の受注を受け、今からオーダーしても年末から年始にかけての納車になるというほどバカ売れだ。
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これまで三菱車はハードなイメージがあるのか、女性ウケより圧倒的に男性に人気があるメーカーで、このデリカミニが女性からの支持が多いことに、三菱社内でも話題になっているという。
最近ではTVコマーシャルの自動車CMでの人気NO.1を獲得したようで、キャラクターの「デリ丸」と水川あさみさんのイメージも良かったのだろう、これまで三菱車に抵抗感を持っていた女性からの人気がうなぎのぼりだ。
親しみやすい表情になったデリカミニのダイナミックシールドCMに出演した「デリ丸」。抜群の愛嬌で迎えてくれた受注傾向は6割が4WDで、装備が充実した「G premium」「T premium」で8割以上を占めているという。装備充実の内容としては両側電動スライドドアや運転支援システムで、同一車線運転支援機能の「マイパイロット」そして安全装備の「e-Assist」を装備したモデルということになる。
ユーザーの期待はコンパクトカーレベルの装備とそれを上回る使い勝手の良さ、そしてSUV的な走破性能を期待していることが想像できる。そうしたニーズに丁寧に答えているのがヒットの要因ではないだろうか。
ボディカラーは新開発のアッシュグリーンメタリック×ブラックマイカ例えば、SUV性能を見ると、デリカミニではグリップコントロール、ヒルディセント・コントロールを装備し4WDのビスカスカップリングの制御も変更している。
これはスリップしたらトルクダウンさせ、ESCの機能で脱出するのが一般的な制御だが、デリカミニではトルクダウンをさせず、タイヤを空転させながら泥濘地から脱出できるように制御変更しているのだ。またタイヤも165/60R15と、大径サイズを装着している。それにより、外径561mmから579mmからにサイズアップし、その分20mm車高も上がっている。また最低地上高も10mmアップしている。
ブラックのホイールアーチにダークシルバー塗装のアルミホイールの組み合わせさらにダンパーもデリカミニ専用を装備しているあたりも三菱らしい。ダンパーは伸び側の減衰を上げ、縮み側の減衰を下げる変更をし、悪路での乗り心地がいいように、そして車高が高くなった分、ふらつきが出ないようにチューニングされているのだ。
デリカミニのベースになるeKスペースはオンロード用として乗り心地を設定しているが、デリカミニではオフロードも視野に入れたチューニングとすることで、デリカらしさに見合った性能を与えているというわけだ。
テールゲートには「DELICA」のロゴが刻まれている実際に試乗はしてみたものの、悪路での乗り心地とはいってもキャップ場内を移動するレベルなので、細かくは不明だが、ストローク感が伝わってくるので、ライバルとは違う印象はあった。一方でオンロードでは、スーパーハイトワゴンであるため、ロールの大きさは不安になるが、そうした不安要素は全くなかった。
インテリアではシートが専用デザインを採用している。座面、シートバックは撥水性の高い生地加工で、ダウンパーカーをモチーフにしたボリュームのあるデザインになっている。もちろんラゲッジも汚れを拭き取りやすい素材を使い、濡れたものや泥の付いたアウトドア用品を積み込むことに躊躇なく車載できるようになっている。
フロントシート後席は前後に320mmスライドする後席を最前にスライドさせたラゲッジルーム後席を倒すとさらに荷室が広がるちなみに、ボディサイズは全長3395mm、全幅1475mm、全高1800mmでホイールベース2495mm。エンジンはターボとNAがあり共にマイルドハイブリッドを搭載し、トランスミッション全車CVTとなっている。
ターボ車の出力は64ps/100NmでNAエンジンは52ps/60Nmでモーター出力は2.0kW/40Nmとなっている。WLTCモード燃費はターボの4WDが17.5km/LでNAの2WDは20.9km/Lとなっている。
デリカミニは、月販目標2500台なのだが、現在4000台/月ペースで受注がある。SUV専用メーカーになった三菱の新たなアイコンとなり得るデザインなのかもしれない。そうなるとパジェロミニの復活も期待したくなる。
諸元
価格
The post 【デリカミニ試乗記】デザインの良さだけではない三菱らしい性能へのこだわり first appeared on オートプルーブ - Auto Prove.
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