最新M4は一段と鮮烈に変身。各部は上質な仕上がり
Mの頭文字を持つBMWは別格の存在である。1st・M3は、1985年に登場した。そもそもは、当時のグループAレースの王者を目指した「戦うクルマ」だった。
その後、2ndモデル以降に設定されたクーペ/カブリオレ仕様を経て、「ハッチバック/セダン系には奇数、それ以外には偶数を与える」という新ネーミングルールに従い、2014年にM4シリーズとして独立した。
「最新モデル試乗」最高出力625ps、世界最速セダン! 一見ジェントル、実は超高性能なBMW・M5コンペティションの大人の色香
試乗車は、昨年秋に欧州でデビューし、今年1月に日本でも発表されたG82型と呼ばれる最新モデル。基本的なランニングコンポーネンツや走りのキャラクターをM3と共有する点は、従来モデルと同様だ。
ボディサイズは全長×全幅×全高4805×1885×1395mmと伸びやか。全長は従来型比で120mm長くなった。一方、全高はわずかに10mmの上乗せ。新型M3比で 40mmも低い「ローシルエット」は、クーペならではの流麗なプロポーションを強調する。
新しいM4クーペで印象的なのは、大型キドニーグリルを採用したフロントマスクだろう。試乗車のボディカラーは、サンパウロイエロー。ブラックアウト化されたグリルとのコントラストは鮮烈だった。大型グリルの存在感を控えめにしたいのであれば、ブラックやグレーなどダーク系のボディカラーを選択するのがベターである。
インテリア各部は現行3&4シリーズと同様のモチーフを採用。試乗車には、これまで以上の個性とゴージャスな雰囲気を感じた。ブルーをベースにブラックやイエローのアクセントを施したシートなど、多数のオプションアイテムが装着されていたからだろう。
ラインアップは3グレード構成。コンペティションの最高出力は510ps!
M4クーペの現時点でのラインアップはベーシック仕様に加え、排気系やソフトウェアに専用チューニングを施し高いパフォーマンスを発揮するエンジンを搭載したコンペティション、それをベースにADAS機能を省略して軽量化を図りつつ、セラミックブレーキやカーボンバケットシートなどを標準化したコンペティション・トラックパッケージの3タイプ。
パワーユニットは全車、新世代S58B型3リッター直6DOHC24Vターボ。スペックはベーシック仕様が480ps/550Nm。コンペティション系は510ps/650Nm。駆動方式は、現在は後輪駆動限定だが、今後、コンペティション系には4WDバージョンが追加される方針が公表されている。
コンペティションで走り始める。どんな場面でもゆとりにあふれた動力性能が印象的だ。同時に、いかにも緻密な回転フィールなど、BMWの直列6気筒らしい上質感がみなぎる点も見逃せない。
実はそうした好印象には、高精度なエンジンとともにMステップトロニックを謳う8速ステップATが大いに貢献している。
このトランスミッションは、ステップATらしい滑らかさと、DCTに匹敵するタイトなトルクの伝達感を高い水準で両立させている。セレクターレバーに設けられた小さなスイッチ操作により、シフトスピードを調整可能という独自のロジックも見どころだ。
0→100km/h加速3.9秒。速さはスーパースポーツと同等
パワーパックの高い実力に導かれ、思わず右足を踏み込むと、たちまちとんでもないスピードに達する。パフォーマンスはスーパースポーツと同等。0~100km/h加速は3.9秒でクリア。Mドライバーズパッケージが装着された試乗車のトップスピードは290km/hに達する。
アクセルペダルを深く踏み込んだ場合のパワーは、ときに「過激」といいたくなる。510psという最高出力もさることながら、2750rpmから発生するターボ付きエンジンならではの650Nmという大トルクが強烈だ。穏やかな走りに終始をするためには、強い自制心が必要である。
大トルクを迂闊に炸裂させると、たとえドライ路面であってもトラクション能力が物足りなく思えてしまう。モデルレンジで史上初となる4WDバージョンが設定されると聞いて、「当然だろう」と思うほどのじゃじゃ馬ぶりだ。
新型M4は、「ポテンシャル向上こそが開発の主目的だった」という新開発S58B型エンジンを筆頭に、サーキット走行を想定したさまざまな走りのメカニズムを標準で装備する。電子制御の可変減衰力ダンパーを含むアダプティブMサスペンションや、やはり電子制御されるMスポーツディファレンシャル、大容量のMコンパウンドブレーキシステムなどフットワークを支えるアイテムも同様の仕立てで、さらに、ファットで薄い前後異径の大径タイヤを装着する。端的にいって、乗り味はスパルタンだ。
ターボチャージャーが与えられてからのM3/M4は、スピード性能がそれ以前とは段違い。圧倒的パフォーマンスが魅力の源泉だ。最新のMは「高回転型自然吸気エンジンを、MTを駆使して操るFR車」という時代とは、よくも悪くも一線を画したモデルだ。
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