フェラーリは13日、世界限定799台のリミテッドエディション「F12tdf」を披露した。このモデルは伝説の耐久レース“Tour de France”にオマージュを捧げ開発されたもの。
このレースは、1日に何百キロもの距離を走行することから、勝つためには高性能でかつ運転のしやすさが求められたという。フェラーリは50年代から60年代にこのレースで活躍し、なかでも1956年に登場した250GTベルリネッタは4連勝を果たしている。そうした背景からF12tdfも、サーキットでも公道でも走りやすい“究極のロードカー”が追求されている。
エンジンは自然吸気V12を搭載、最高出力はベース車F12ベルリネッタの740hpから780hpまで高められている。このパワーアップに伴い、シャシーはフロントタイヤを275/35ZR20から315/35ZR20サイズへとワイド化し、さらにオーバーステアを防ぐために“バーチャル・ショートホイールベース・ベース・システム”を採用する。これは車速や蛇角、操舵スピードなどから最低値を演算し、後輪を操舵するシステム。他のビークルダイナミックコントロールシステムと連動し、高速域においても車両の安定化を図る。
さらにF12tdfは車体やパワートレイン、内装パーツなどから重量を削り取れる部分を煮詰め、さらに部品をカーボンファイバーパーツに置換することで合計110kgの軽量化を達成している。
その結果、0-100km/加速は2.9秒、0-200km/h加速は7.9秒、最高速度は340km/hを超えるとのこと。フィオラノのテストコースを1分21秒でラップするという。このタイムは、ベース車のF12ベルリネッタより2秒速い。
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