メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ウォルフは、F1には安定性が必要だと主張している。2021年の技術レギュレーションの変更を最小限にすれば、競争の場におけるパフォーマンスの差を縮めるのに役立つというのだ。
F1オーナーのリバティ・メディアが、F1の将来のレギュレーション策定に乗り出した時、技術ルールの大幅な改定が掲げられた。しかしながら、過去12カ月以上にわたりF1上層部とチームとの話し合いが行われるなか、2021年の技術ルールに関しては妥協がなされ、事実上現状維持となる見込みであることが明らかになった。
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変化の見込みがないことでファンは落胆しているが、F1のハイブリッド時代を支配するメルセデスF1のトップであるウォルフは、状況は良い方向へ向かっていると主張している。
「これまでの主張は、あるチームやトップ3チームは避けていたが、レギュレーションを変更するというものだった」とウォルフは語った。
「なぜならレギュレーションを変更することで他のチームが追いつくかもしれないと考えていたからだ」
「だが実際は正反対の事態になると思う。レギュレーションを変えずにいれば、そうは思えないかもしれないが、最終的にパフォーマンスの差は縮まるだろう」
「そのことはパワーユニットのレギュレーションにおいても見てとれる。シャシーのレギュレーションについてもそのままにしておけば、最終的により多くのチームの実力差が縮まるだろうと考えている」
「だが過去にそうだったように、チームはルール変更を働きかけている。なぜなら変更によって彼らが有利になると考えているからだ」
「2018年と2019年のレギュレーションを考えてみれば、彼らが有利になるようなことは何も起きなかった。実際はトップチームが差を大きく広げた。だから我々は、振り出しに戻ったのだ」
しかしながらウォルフは、自分の考えはメルセデスの利益を守ることを前提としているとして却下されるだろうと認めている。
「我々は何度も同じ間違いを犯していると思うが、我々の立場では、信用を得たり耳を傾けてもらうことが非常に難しい」
「人々は我々がアドバンテージを維持したいからルールを変えたくないのだと考える。実際には反対のことが起きるのだが」
「ルールをそのままにすれば、パフォーマンスの差は縮まるだろう」
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