16年ぶりにバージョンアップを行い発売へ
市販車から競技車両まで手広い範囲をモデル化している模型メーカーの京商。同社オリジナルブランドから1/18スケール「ランチア・デルタHFインテグラーレ1992モンテカルロ#4仕様」が明日発売される。
WRCマシンとして根強い人気を誇る「1980年代のクルマ5選」
ランチアといえばWRC(モータースポーツ)とは切っても切れない関係だ。実際、1963年にデビューしたフルヴィアをはじめ、ストラトス、ラリー(037)といった名車たちが数々の歴史を刻んできた。
今回、モデル化されたデルタもまたその1台。当時、テレビで放映されていたこともあり、マルティニカラーのボディが懐かしい方も多いのではないだろうか。同車は世界ラリー選手権のグループAカテゴリーで1987年から1992年まで6年連続でマニファクチャラーチャンピオンシップを制覇。デルタだけで前人未踏の45勝を遂げたのだ。
細かいディテールアップで実車に近づいた完成度
京商では1992年に出場したゼッケン4番、ディディエ・オリオール/バナード・オッチェリ組が駆るモンテカルロ仕様を再現。モデルに関して言えば、新規金型ではなく、2004年に発売されたミニカーを16年ぶりにバージョンアップしての発売となったのだ。
その理由を広報に尋ねると「当時のランチアからの資料が少なかったこともあり、10年前の写真資料では再現できていなかった部分がありました。本商品に関しては再調査を行い、新たにわかったディテールを再現しモデル化をしました」とのことだ。
その主な変更点は、フロントの4連ライトポッドカバーにはつや消しブラックの塗装を追加したこと。そのライトポッドに目を凝らしてみると、以前のモデルではホワイトだったベースがシルバーに変更されたことでメタル感が強調されている。
また、ルーフのアンテナがシルバーからブラックへと変更がなされているほか、リアサイドウインドウにはドライバー情報が書かれたステッカーなども細かく演出されている。さらにワークスマシンには、リアウインドウの熱線もないことが発覚し、今回はクリアになっている。マッドフラップもつや消しであることがわかり、以前のモデルから変更されている他、シートにはスパルコとドライバー名が追記されている。
改良までのモデル同様にルーフエアベンチレーターやアンダーカバー、ボンネットピン、ホイールベンチレーターなどに変更はなく、資料を参考に京商らしい高いクオリティで再現がなされている。さらに付け加えると、ボディー全体にクリア塗装が施されており、実車のような質感となっている。
内装のこだわった作り込みのも注目!
開閉式のドアを開けインテリアをのぞき込むと、そこはまさに男の仕事場。スパルコ製カーボンバケットシートに、2スポークステアリングの先にあるメータークラスターにはレブ・カウンターと車両に必要な情報がデジタル表示され、コ・ドライバーシートの前面にはドライブコンピューターなどがズラリと並べられている。意外や意外、ドアのトリムなどは市販車と同じなのだから驚く。
後部座席に張り巡らされたロールケージの向こうにスペアタイヤが見える。画像では確認できないが、消化器やバッテリーなども配置されている。そちらは自身の目で確認をして頂きたい。
気になる開閉機構が付いて価格は2万2000円(税抜き)。全国の模型店やインターネットで購入することが可能だ。今年1月に発売された白と赤に加え、6月に発売されたClub Hi-Fi仕様&コレツィオーネを揃えた合計5台でコレクションしたくなるのは収集癖の性だろうか。
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