■完全おひとり様モデルの「N-VAN e:」どう使う?
ホンダは、新型軽商用EV「N-VAN e:(エヌバンイー)」を2024年10月10日に発売しました。
N-VAN e:は、商用からホビー用途まで、幅広いニーズに対応するクルマとして評価されているガソリンモデル「N-VAN」をベースに、EVならではの使い勝手を加えています。
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N-VANの特徴である、低床かつフラットな室内や床下に助手席を格納できる機構による広い室内空間、左側のセンターピラーレス構造による積載性の良さなどの特徴に加え、EVならではの環境性能や静粛性、給電機能などを搭載しました。
外観デザインは基本的にN-VANと共通ですが、新型N-VAN e:ではフロントグリルにリサイクル材を用いて環境への取り組みを表現。
フロントに充電口を備えたほか、フロントのナンバープレートは中央に装着するなど、独自のデザインも取り入れています。
インテリアは、大型コンテナのようなデコボコの縦ビードをあしらい、堅牢感を感じさせつつ、室内空間の拡張にも役立っています。
さらに、「フィット」や「N-BOX」などに採用されている、2本スポークのハンドルを採用したほか、「オデッセイ」「アコード」といったハイブリッド車(e:HEV)に搭載されているスイッチ式シフト「エレクトリックギアセレクター」をホンダの軽自動車として初めて採用し、すっきりとした運転席まわりを実現しました。
新型N-VAN e:のパワーユニットは、39kWのモーターと82.7kWhのバッテリーを搭載。一充電あたりの走行可能距離は245km(WLTCモード)と、配送業務にも対応する十分な能力を備えています。
さらに、バッテリーを加温し航続距離の伸長を図る機能や、1500W対応の外部給電機能、リモート充給電の設定が可能なコネクテッド機能「ホンダ コネクト」も利用可能です。
さらに、衝突被害軽減ブレーキやリアパーキングセンサー、前席SRSサイドエアバッグを全車に採用。上級グレードには「ホンダ センシング」が標準装備されます。
グレードは、「e:L4」「e:FUN」「e:L2」「e:G」の4タイプを設定。e:L4とe:FUNは4人乗り、e:L2は前後2人乗り、e:Gは1人乗りとしました。
なかでも1人乗りのe:Gはユニークなモデルとなっており、シートは運転席の1席のみ。なぜ1人乗りのN-VAN e:が誕生したのでしょうか。
ホンダによると、配送業者などドライバー1名での利用を想定し、運転席以外の空間は荷物を積載することに特化させたといいます。
狭い道に駐車して荷物を乗せ降ろしすることを考慮し、運転席側のドアを開けずに助手席側から出入りすることを推奨。
助手席側はピラーレスの大開口としたことに加え、新型N-VAN e:の1人乗り・前後2人乗りモデルでは、助手席を排除したことで4人乗りモデルよりもさらに低い床面を実現でき、楽に乗り降りできるような構造を採用したといいます。
たしかに、4人乗りモデルでは助手席と後席を床に格納できるのですが、シートの厚みの分だけ床面が上がって道路と床面の段差が大きく、乗り降りの際に足を大きく上げ下げしなくてはならないのですが、1人乗りモデルではこの段差が小さく、より素早くラクに乗り降りすることができました。
時間に追われる配送業者のスタッフが、体の負担を極力軽減して業務をこなすために1人乗りモデルが誕生したというわけです。
なお、助手席はないのでエアコンは送風のみで、風向きを調整する機能はありません。エアバッグも助手席側は排除されているというのですが、意外とコストがかかるアイテムだけに、レスにすると車両価格も安くできるそうです。
また、ドリンクホルダーも運転席のドライバーが使う分だけ、フロントバンパーは黒い樹脂パーツを多用するなど、装備を大胆に割り切った“素のモデル”となっています。
※ ※ ※
新型N-VAN e:の価格は(消費税込)は243万9800円から291万9400円です。
最も安価な1人乗りのe:Gでは、事業者用補助金(LEVO補助金)が適用されると100万4000円の補助金が交付され、実質143万5800円から所有することが可能です。
なお、1人乗りのe:Gおよび2人乗りのe:L2は新車オンラインストア「Honda ON」のみで販売されています。
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