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英国試乗 スコダ・オクタヴィアvRSチャレンジ やや古いが完成度高し

掲載 更新
英国試乗 スコダ・オクタヴィアvRSチャレンジ やや古いが完成度高し

もくじ

どんなクルマ?
ー 最も走り重視のスコダ車

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どんな感じ?
ー 優秀な足回り
ー サウンドは不自然だが燃費良好

「買い」か?
ー VWグループらしい完成度

スペック
ー スコダ・オクタヴィアvRSチャレンジのスペック

どんなクルマ?

最も走り重視のスコダ車

現行型オクタヴィアvRSはすでにおなじみだろう。2013年から販売されており、2017年にアップデートが加えられたがそろそろモデル末期といったところだ。

スペックを見る限りでは、このモデルはスコダ車のなかで最も走りを重視しているといえる。フラッグシップの280ps、4WDのスパーブにはvRSが設定されておらず、直線はともかくハンドリングではオクタヴィアの方が上なのだ。ちなみに、SUVのコディアックにもこのトリムラインが設定されている。

しかし、設計の古さは否めない。ホンダ・シビック・タイプRなどの最新ホットハッチを前にしたらなおさらだ。新型オクタヴィアの登場が年内に控えるなかで、最後のはなむけとしてのvRSチャレンジ投入というわけだ。

しかし、「チャレンジ」とはいってもフェラーリのハードコア版のような変化を想像してはいけない。このクルマの場合、人気装備を盛り込んだ上でやや価格をあげた仕様という程度である。アルカンターラに包まれたヒーター付きで電動のスポーツシート、DCCアダプティブ・サスペンション、パーキングセンサー、スポーツエグゾースト、19インチホイールなどが追加されている。

スコダによれば、これらのオプションをスタンダードなvRSに追加するよりも4500ポンド程度割安になっているという。

どんな感じ?

優秀な足回り

2019年現在、このvRSハッチバックは肩身の狭い立ち位置にある。他の強豪ハッチバックほどの走りもなければ実用性が抜きん出ているわけでもない。後者についてはエステート版はやや有利だが。

1990年代以降の各世代のオクタヴィア・エステートと同じく、現行型もCセグメントの価格帯でありながらDセグメントに負けない室内空間と実用性を持っている。そして官能性を追求したvRSというグレードも存在してきた。

今回のチャレンジも大きく変わってはいない。しかし、好ましい装備が多数追加されている。特にダイナミック・シャシー・コントロール(DCC)は優秀だ。フォルクスワーゲン・グループのパフォーマンスモデルの多くに装備されるそれと同様。オクタヴィアの減衰特性をクラス最高レベルに改善している。

これがなければ、チャレンジに標準装備される「エクストリーム」ホイールを履きこなすことはできないだろう。それほどハードコアなクルマでないにも関わらず、荒れた路面での突き上げがひどくなってしまうのだ。DCCのおかげで、深い窪みでない限り姿勢が乱されることはないだろう。

サウンドは不自然だが燃費良好

ダンパー、ステアリング、エンジンレスポンスなどをスポーツモードにすると、ゴルフGTIよりもややスパルタンな印象になる。洗練性やアジリティ、グリップなどが高次元でバランスされており、これはDCCと電子制御のフロントデフのおかげだろう。

チャレンジの装備のなかで、賛否が分かれそうなのが「スポーツ・サウンド」エグゾーストだ。ブラックのエグゾーストパイプが組み合わされるこのシステムは、本来おだやかなパワートレインに刺激的なサウンドを加えるものだ。ヒュンダイi30Nほど過激ではないが、わたしにはやや不自然に感じた。

搭載されるエンジンはおなじみのEA888型2.0ℓターボで、他のオクタヴィアvRSと同様の245psを発生する。スムーズでトルキーかつリニアだが、ドラマ性に欠けるDSGよりもMTの組み合わせが望ましい。

多くのライバルと比べ、直線でのパフォーマンスは劣っているが、十分に楽しめる速さだ。それでいて、高速クルーズでは簡単に14km/ℓ台の燃費を実現する。

「買い」か?

VWグループらしい完成度

発売から年月が経っていることもあるが、オクタヴィアvRSがクラス最速レベルのパフォーマンスを持っていないからといって見下すのは早計だ。このセグメントにおいてこれほどにドライバビリティと洗練性を両立できているクルマは多くない。この点についてはさすがはVWグループといったところだろう。

ひとつ懸念を挙げるとすれば、チャレンジを選択する必要があるかということだろう。ゴルフRに匹敵する価格じゃないかという声が聞こえてきそうだ。しかし、ゴルフの価格は年々上昇を続けており、エステートにひと通りの装備を追加したら4万ポンド(550万円)級になってしまうのだ。

正直なところ、通常のvRSエステートにDCCを追加するだけで十分ではないかと思えてしまう。だが月々のリース支払いに10ポンド(1500円)程度追加するだけでチャレンジが手に入るのであれば、悪い選択ではないだろう。

スコダ・オクタヴィアvRSチャレンジのスペック

■価格 3万2370ポンド(446万円)
■全長×全幅×全高 ー
■最高速度 245km/h
■0-100km/h加速 6.7秒
■燃費 12.7km/ℓ
■CO2排出量 152g/km
■乾燥重量 1395kg
■パワートレイン 直列4気筒1984ccターボ
■使用燃料 ガソリン
■最高出力 245ps/5000rpm
■最大トルク 37.7kg-m/1600rpm
■ギアボックス 7速DCT

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