今年の夏は暑いのはもちろんのこと、(台風でそんな印象もどこかへ行ってしまったが)「長かった」感が強い。
長引いた暑さは体にも、そしてクルマにも響く。しっかりケアして、秋や冬の普段遣い、そしてドライブに備えたいもの。
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ここでは「ここさえケアしておけば!」というポイントを、3つに絞ってご紹介。
※本稿は2019年9月のものです
文:諸星陽一/写真:諸星陽一、AdobeStock、ベストカー編集部/取材協力:「車工房リキ」(東京都中野区)
初出:『ベストカー』 2019年10月10日号
■まず、夏にフル活動したバッテリーをチェック!
「現代のクルマは電装品が増え、バッテリーの負担もどんどん増えています」。これはずいぶん前からずっと言われ続けている言葉だ。
約40年前と比べれば今のクルマの電装品の増加は明らか。
もちろんLEDの採用に代表される各種の省電力化により消費電力の低下も行われているがその一方、アイドリングストップなどバッテリーの負担を増やす技術も多く採用されている。つまり、バッテリーの負担は増えるばかりだ。
特に夏場はバッテリーが弱りやすい。ひとつの理由はエアコンを使い続けることにある。
従来のバッテリーはバッテリーの液量チェックが自分でできる。ライトで照らして、車体を揺らすと液量が透けて見えてわかりやすい
多くの場合、エアコンのコンプレッサーはエンジンの動力を使っているが、風を起こすためには電気でファンを回す必要がある。
そして、バッテリーは大きく2つに分類される。一般的なバッテリーとメンテナンスフリーバッテリーだ。
メンテナンスフリーバッテリーはその名のとおり、メンテナンスフリーなので、通常は手出しができない。セルモーターの回り方が弱々しいなどの症状は劣化の兆しで、こうなったら交換する以外に方法はない。
しかしバッテリーが悪いのでなく、バッテリーに充電しているオルタネーターが必要な電圧を発生していない場合は、オルタネーター側に不具合がある。
これは、エンジンが動いている状態でバッテリー端子にテスターを当てて13.5~14.5V程度が計測されれば問題はないが、そうではない場合はオルタネーターの修理(一般的には交換)が必要だ。
バッテリーの不具合ではなく、バッテリーに電気を供給しているオルタネーターが故障している場合もあり、これはテスターでチェックできる
メンテナンスができるタイプのバッテリーで最も大切なのは、バッテリー液がしっかりと入っているかどうかを確認すること。
見えにくい時は、ライトで透かして、さらにクルマを揺らせばわかりやすい。6個あるキャップを開けて補充液をアッパーレベルまで補充してやればいい。
ハイブリッド車でも12Vバッテリーのメンテはガソリン車と何ら変わりはない。
●セルフ作業可/工賃0円+バッテリー補充液 約30円~
■エンジンオイルを確認、汚れていたら交換
整備と聞いて最初に思いつくのがオイル交換だろう。オイル交換の頻度は基本的には取扱説明書に書かれている距離または期間でいい。
ほこりっぽい環境、短距離使用を繰り返すことを「シビアコンディション」といい、そうした場合は距離、期間ともに半分になることが通常だ。
しかし夏を終えてオイルをチェックしたら、やたらと黒くなっていた……などという場合は気分的にもオイル交換をしたくなるものだ。
エンジンオイルは、オイルレベルゲージを一度拭いて、再度元の位置に戻してから抜いて、汚れと適量が入っているのかをチェック
オイル交換を必要以上に頻繁に行うことは環境インパクトが大きいのだが、「気分が悪いまま乗っていなさい」などというのは野暮なもの。
オイル交換は自分でも可能だが、廃油の処理や手間を考えればショップなどプロに任せたほうがいいだろう。
エンジンオイルの交換は廃油の処理の問題もあるので、業者にお願いするのがいい
オイル交換時の2回に1回はオイルフィルターも交換というのが通常の指定となっているはず。
大型カー用品店などでは近年、会員制度を導入していて、会員になることでオイル交換工賃が無料になるなどの制度もある。
●プロにお任せ/オイル交換:1,500円~(工賃込み)
■エアコンフィルターの交換で車内の空気を快適に!
昔のクルマのエアコンにはフィルターが付いていなかったが、現在のクルマのエアコンにはほとんどの場合、フィルターが付いている。
家庭のエアコン同様にこのフィルターが汚れたままだと、車内の空気が汚れてしまう。
エアコンフィルターの交換は比較的簡単な作業で、ネットからの情報などで作業方法を見つけることができる。
作業方法に従って交換すればいいが、自分では無理だと感じたら、カー用品店やディーラーで交換を依頼すればいい。用品店の場合は、200円程度の工賃が提示されている。
エアコンフィルターの交換は、クルマにもよるが比較的簡単にできるケースが多い
エアコンの内部の汚れなどを掃除するのはかなり大変な作業となるので、アマチュアではまず無理。
できることといったらケミカルなどを使って、除臭することくらい。プロショップではオゾン脱臭機という専用の道具を使って脱臭する方法もある。
エアコンガス点検用のサイトグラス。基本的にはプロにチェックしてもらうのがいい
エアコンの効きが悪い時は、ガス圧の低下が考えられる。エンジンルーム内にサイトグラスの付いたクルマならそれである程度は確認できるが、基本はマニホールドゲージを使って、ガス圧を計測、補充をすることになる。
DIYでも可能だが、基本はプロに任せるのがいいだろう。
●セルフ作業可/工賃0円+エアコンフィルター 約1,000円~
■そのほかココもチェックしたい!
多くの人が意外と忘れがちなのがドアヒンジなど可動部への注油だ。気温が高い夏は、油が切れやすい。いい油はグリスで、グリスだと長持ちする。
その次はスプレーグリス、スプレー式潤滑剤は手軽ですぐにスムーズになるが、すでにあるグリスなどを洗い流してしまう可能性もある。
雨の日に窓がギラギラして見づらくなっていたら、窓についた油膜を洗浄して、視界を確保したい
また、ドアのキーホールがあるクルマは1年に1回くらいはスプレー式潤滑剤をキーホールにひと吹きして、稼働を確認しておきたい。
なお夏に限らないが、窓ガラスは常にきれいにしておいて視界確保を心掛けたい。
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