威厳と調和
紀尾井町にある「ホテルニューオータニ」。ガーデンコートのエントランスをくぐると、まず我々を出迎えてくれるのは、ロールス・ロイスのシンボルであるパルテオン・グリルを模した形状の自動ドア。威厳があるという表現がぴったりだろう。
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最新のブランドCIを取り入れたというショールーム内は大型のディスプレイやポップな照明などが目をひくが、「スピークイージー・バー」やビスポークのための「アトリエ」など、見どころが多い。随所に高級感のあるイメージカラーの紫をあしらうことで、ラグジュアリーな空間となっている。
コーンズ・モータースは今回のリニューアルにより、ショールームにおける空間デザインの概念を一新。「クルマを主役として目立たせる一般的な手法ではなく、空間とクルマを調和させることでロールス・ロイスらしさを表現した」と同社の代表の林誠吾は語る。
リニューアルに7カ月という時間を費やし、この日の完成を心待ちにしていたという林氏。この日来日していたロールス・ロイス・モーター・カーズのアジア太平洋リージョナル・ディレクターであるアイリーン・ニッケインは、ねぎらいの言葉と共にスペクターのモデルカーを林氏にサプライズでプレゼントしていた。
ショールーム最奥にあるアトリエの中へ入ると、たちまちロンドンの一流テーラーに来たような雰囲気に包まれる。革、ウッド、布などのサンプルがアート作品のように並び、実際の色味や触感を確かめながら自分のクルマをイメージしていくことができる。
驚いたのはアトリエ入口正面に並んでいた突起。パイプオルガンのボタンのようにも見えるこれは、ロールス・ロイスのドアに装備される傘の持ち手をあしらったバーで、引き出してみるとこれにインテリアのレザーサンプル各色が巻かれている。
このようなアトリエで一流の素材を組み合わせ、自分だけのロールス・ロイスを仕立てるあげるというのは、限られた人だけが味わうことができる特別な体験なのだ。
ふたつの伝統
コーンズはロールス・ロイスを扱い始めて今年で60周年、ロールス・ロイスは120周年の節目となる。
先述のニッケイン氏、そしてロールス・ロイス・モーター・カーズ セールス & ブランド・ディレクターのジュリアン・ジェンキンスを始め、登壇したロールス・ロイス並びにコーンズの関係者はみな、長い歴史と伝統を大切にすると同時に革新を取り入れ、新しい時代をつくっていくという同社が長年大切にしてきた信条を、一様に述べていた。
ロールス・ロイスは、単なるラグジュアリーブランドではない。ビスポークという手法によって顧客ひとりひとり、パーソナライズされた乗り物をつくるメーカーである。そして、60年の歳月をロールス・ロイスと共にしてきたコーンズには、積み重ねてきた知識と経験に基づく顧客との信頼関係とサポート力がある。ロールス・ロイス・モーター・カーズ東京は、両社の伝統が紡ぐ一流の体験ができる、究極のショールームといえるのではないだろうか。
ロールス・ロイス・モーター・カーズ東京の詳細
住所
東京都千代田区紀尾井町4‐1(ホテルニューオータニ ガーデンコート1階)
オープン日
2024年7月5日(金)
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