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長期テスト ポルシェ911(4) あえて称える、クルーズコントロールの不可欠さ

掲載 更新
長期テスト ポルシェ911(4) あえて称える、クルーズコントロールの不可欠さ

もくじ

ー 積算9297km クルーズコントロールは必須
ー 単なるレバーには非ず ますます運転したくなる
ー テスト車について
ー テストの記録

AUTOCAR 長期テスト車一覧

積算9297km クルーズコントロールは必須

ステアリングコラムから延びるただのプラスティックパーツに過ぎないが、これがわたしと911との生活を変えたのだ。

オプションを含めて6桁ポンドのプライスタグを掲げているにもかかわらず、クルーズコントロールがないことに驚かされたのを覚えていらっしゃるだろうか? 迂闊にもそこまで考えが及ばなかったのだ。ポルシェからこのクルマの細かな仕様を知らされた時、オプションリストにクルーズコントロールの記載がないのは、それが標準装備だからだと思い込んでいたからだが、実際には違った。

クルーズコントロールは重要だろうか? 一度もその機能を使ったことがなく、むしろその存在を嫌っているひとたちがいるのは知っている。そうしたひとびとは、ドライビングの一部をコンピュータ任せにすることでクルマとの一体感が薄れるだけでなく、安全上も問題だと言う。だが、わたしは違う意見を持っている。

GPSナビとともに、クルーズコントロールはクルマにとってもっとも重要な装備だとさえ思っている。温かなシートとデジタルラジオでしか聞けないBBCの番組のファンだが、わたしにとってはヒーター付きシートやデジタルラジオよりも、クルーズコントロールの方が重要な装備なのだ。渋滞にはまり込んだり、朝のラッシュの時間帯に空港へ向かわなければならないような事態は避けているので、わたしが運転するのは交通量の少ない道路であり、そんな時クルーズコントロールがその威力を発揮する。

知りたかったのは、この問題にどんな対応ができるかということであり、まず確認すべきは911にクルーズコントロールを後付けすることができるかどうかだった。数多くのアフターマーケットパーツが存在することは知っているが、純正品含め、自分の911にこうした部品を取り付けるのに躊躇していたので、ポルシェにクルーズコントロールの後付けが可能かどうかを問合せたところ、その答えは取付け可能というものだった。

スコットランドで装着 ますます運転したくなる

さらに、クルーズコントロール用ソフトウェアに関しても、オーナーの選択によっていちいちその部分だけを削除するのは非効率なため、われらが911にもすでに必要なソフトウェアは搭載済みだということがわかった。つまり、新たに必要なのはクルーズコントロール用のレバーと、それを取り付けるための時間、そしてメーカーからのアクティベーションコードだけだった。

最寄りのポルシェディーラーへクルマを持ち込んで、必要な550ポンド(8万2000円)を支払えば、納車からわずか数カ月で工場に車両を戻すことなく、クルーズコントロールが手に入るはずだった。だが実際には、前回レポートした911の100万台生産記念を祝う旅の舞台となったスコットランドから飛行機で戻る際、現地のポルシェディーラーにクルマを預けてきたのだ。そして911が再びわたしの手元に戻って来た時、ステアリングコラムには1本のレバーが追加されていた。

追加されたレバーが変えたのは911ではなく、わたし個人の満足度だった。単なるパッシブ型のクルーズコントロールで、ときおり予期せぬ動きを見せることはあるが、最新のレーダー式アクティブシステムと比べてもこのクルーズコントロールを気に入っている。気のせいかも知れないが、数百マイルを運転しても感じる疲れとストレスが少ないうえ、いままで以上に911で走り回りたいという気持ちにさせてくれるのだ。

過去数カ月のあいだ、長距離ドライブのたびに、単にクルーズコントロールがあるという理由だけで別のクルマを選んでいたが、そんなことはもうしないだろう。クルーズコントロールを追加したことでこれまで以上に911を運転したいという気持ちが強くなった。遊ぶときには遊ぶ。それ以外は、周りの流れに身を委ねる。それで十分だろう。

テスト車について

モデル名:モデル名:ポルシェ911 カレラS
新車価格:8万5857ポンド(1277万円)
テスト車の価格:10万8028ポンド(1606万円)

テストの記録

燃費:12.1km/ℓ
故障:無し
出費:無し

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