5月24日、本来ADAC・トタル24時間レース(ニュルブルクリンク24時間レース)が開催される予定だった日程に合わせ、長年ニュルブルクリンク24時間に挑んでいるTOYOTA GAZOO Racingとスバル/STIが共催したバーチャルレース『e-Nurburgring Race』がYoutube上でオンエアされた。このなかで、スバル/STIの辰己英治総監督は、今期のニュル24時間への参加判断について言及している。
スバル/STIは、2008年からインプレッサWRX STIでニュルブルクリンク24時間に挑戦。当時STI車両実験部長だった辰己総監督のもと、車両開発や社員メカニックの育成の舞台として毎年挑戦を続けてきた。
TOYOTA GAZOO Racing、2020年のニュル24時間参戦見送りを決定。2021年再挑戦を目指す
2020年に向けても、WRX STIでの参戦がすでに決まっており、日本で開発が続けられ体制も決まっていたが、新型コロナウイルスの影響で事前レースであるVLNニュルブルクリンク耐久シリーズや予選レースも中止や延期に追い込まれ、ニュル24時間自体も9月に延期された。
そんななか、今回バーチャルレースの『e-Nurburgring Race』を共催したTOYOTA GAZOO Racingは、現状海外への渡航制限や現地での走行テスト自粛などの影響もあり2020年の参戦を見送ることをすでに決定している。『e-Nurburgring Race』にゲスト出演した辰己総監督は、TGRの決定について「今回新型コロナウイルスの影響をはじめいろいろなことがあったと思いますが、クルマの開発の時間も足りず、みんなの安全を考えるとやむなしというところですね。我々も一緒に走れると思っていました」とコメントした。
一方で、スバル/STIの参戦について辰己総監督は「世界中のモータースポーツ、そして我々が置かれている立場は大変難しい。もう少し時間をいただいて、ご支援いただいているスポンサーを含め、みんなで判断したいというのが今の状況です」と、現段階ではまだ決まっていないながら、今後判断したいという意向を示した。
なおニュルブルクリンク24時間に参戦するWRX STIは、レースで戦うことはもちろんだが、さまざまな実験的なトライも行われているマシン。レースを通じて得られた知見は、スバルの市販車にも活かされている。辰己総監督は、今回e-Nurburgring Raceに参戦した井口卓人、山内英輝のふたりが鍛えた“特別装備車”が近々発表されることも予告した。
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