レクサスRXの現行型が登場したのは、2015年10月。そろそろ6年目へと突入するタイミングだ。2代目まで、RXとモデルを共用していたトヨタハリアーが、2020年6月にフルモデルチェンジをしたことから、次期型の登場が期待されているRXだが、次期型は2022年ごろに登場か、という噂が出始めている。
3代目ハリアーがデビューした時に、RXとハリアーが切り離されたことで、ワイドで流麗なスタイリングを手に入れ、「レクサスの主役SUV」へと進化した、RX。2018年1月デトロイトショーに登場したレクサスのコンセプトカー「LF-1 Limitless」の姿をもとに、次期型を想像してみよう。
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文:吉川賢一/写真:LEXUS
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LF-1 Limitlessのアイキャッチは、次期型RXにも!!
次期型RXを占う上で参考となるのが、2018年に登場して大いに話題となったレクサスのコンセプトカー「LF-1 Limitless」だ。
LF-1 Limitlessは全長5014×全幅1986×全高1605mm、ホイールベース2974mmとかなりの大型ボディだった
研ぎ澄まされた日本刀にインスパイアされてデザインした、というこのコンセプトカーは、1000万円超の最高級ラグジュアリークロスオーバーSUVであり、ポルシェカイエンやランボルギーニウルスといった、名だたるラグジュアリーSUVと戦うことを目指している、という。
最新情報だと、コロナ禍の影響を受けて現在はプロジェクトが休止しているが、LF-1 Limitlessは、完全オリジナル車種として市販に向けて開発中とのこと。つまり、RXそのものではないということだが、デザインのポイントや要素技術は、売れ筋であるRXにも織り込まれてくるのは、間違いない。
流麗なリアデザインは、まさにLSのSUV版だ
LF-1 Limitlessのエクステリアデザインの特徴は、LCやLSにも使われるGA-Lプラットフォームによる長いノーズと、後方に構えたキャビン、そしてクロスオーバーSUVでありながら重心を低く感じさせるスタイリングだ。まさに、セダンのフラッグシップであるLSのSUV版といった印象を受ける。
おそらく、次期型RXにも、薄目のヘッドライト、新模様のスピンドルグリル、後方に盛り上がりをもってきたルーフの形状、左右を繋ぐ形状のテールランプ、といった、アイキャッチとなっているデザインは、織り込まれてくるだろう。
縦長のウィンカーランプや、3段に分かれているヘッドライトなど、特徴的だ
左右が連結したテールランプは、レクサスUX以外も、ヤリスやハリアー、ヤリスクロスなど、最近のトヨタ車にも共通したアイコンになってきた
どことなく新型ハリアーの面影があるように感じるのは、筆者だけではないはず。
PHVは必須!!
LF-1 Limitlessは、パワートレインについて公開されていないが、、EVを始めとしたあらゆるパワートレインに対応できるというのがコンセプトのため、3.5リッターV6ハイブリッドや、4.0リッターV8ツインターボ(F仕様の専用エンジン)など、レクサスのSUVラインアップの頂点を極めるのにふさわしいパワートレインになる、という情報だ。
次期型RXには、新型ハリアーの2.0リッターガソリンと、2.0リッターハイブリッド、そして最上級グレードとしてRAV4 PHVに搭載された、PHVシステムが搭載されてくる、と筆者は予測している。
このPHVシステムは、燃費性能はもちろんのこと、圧巻の動力性能も持ち合わせており、次期RXのトップグレードに相応しいパフォーマンスを実現可能だ。
PHVに関しては、新型ハリアーに関しても、RAV4 PHVの驚異の人気ぶりをみて、急ぎ開発されているかもしれない。
ESに搭載された、あの装備も!!
LF-1 Limitlessのインテリアは、縦方向に大きく開いたルーフが特徴的だ。おそらく、次期型RXにも、このエッセンスは取り入れられ、具体的には、新型ハリアーで採用された、調光式パノラマルーフが搭載されてくる、と考えられる。
サイドミラーがカメラ化したことで、左右に飛び出ていたものがなくなり、すっきりとする
日本の和を大切にする、レクサスならではの売りとして、パノラマルーフ以外(例えばリアガラス)などにも使えるようだと、なおのこと面白い。
サイドミラー形状のデジタルモニターがメーターの左右に付く
そして、レクサスESから導入された、デジタルアウターミラーも、次期型RXには採用されると予測する。
ESでは、その使い勝手やデザインについて、賛否両論であったが、LF-1 Limitlessのデジタルアウターミラーは、サイドミラーにあたるカメラがより小型化され、ドライバー正面の液晶モニターの左右に、ミラーの映像が映し出される。ESのような位置に置く必要は必ずしもない、というレクサスの意思表示だ。
ESのアウターカメラももこれくらい小さければ、メリットに感じられたかもしれない
安全確認には「目視」も必須だが、左右の死角にいるクルマを見落とさないよう、モニターに映し出される相手のクルマをマーキングして、アラートを出してくれるならば、筆者も大いに賛成だ。
ラグジュアリーSUV最高のコスパを期待!!
RAV4やハリアー、ESで試した最新技術を、次期型RXで投入し、さらにレクサス流の上質な内外装デザインを施される、となると、次期型RXは全く隙のないクルマとなるだろう。
あとは価格だが、ヒエラルキーで下に位置するUXやNXとの関係で、現行RX以上の価格となるのは間違いない。
とはいえ、新型ハリアーを想定外に安く仕上げてきたトヨタである、期待はできるだろう。2022年登場とウワサされている次期型RXには、要注目だ。
次期RXの予想諸元 パワートレインにはPHVも設定されると予測
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