<iPhone製造請負メーカーに自動車業界はなにを期待する?>
2021年5月18日、欧州の巨大自動車メーカーであるステランティスとEMS(電子機器受託生産)大手のフォックスコンが、50:50の出資比率により新会社、モバイルドライブ(Mobile Drive)を設立することを発表しました。
ステランティスは今年1月、プジョーやシトロエンを有するPSAグループと、フィアットとクライスラーが合併したFCAの2社が統合した世界第4位の自動車企業で、欧州に拠点を置く自動車メーカーとしては強大な存在です。
一方、フォックスコンは台湾に本社を置く世界最大のEMSで、iPhoneの製造請負や、傘下に日本のシャープを持つことで知られています。最近では電気自動車の開発・生産にも名乗りを上げて話題に。
そんなステランティスとフォックスコンが立ち上げたモバイルドライブ社の目的は、画期的なデジタルコックピットと個人向けコネクテッドサービスを開発すること。また、ステランティスだけでなく他の自動車メーカーにも、その製品や技術を提供することも目標にしています。
様々なデジタル機器での経験豊富なフォックスコンの知見と、ステランティスの幅広い市場に対応するエンジニアリングの知識を組み合わせて、自動車業界を変える要素のひとつであるコネクテッド領域の覇権を狙うということでしょう。
<近い将来、自動車の性能はハードよりソフトが重要になる!?>
ではなぜこのようなジョイントが必要なのでしょうか? それは自動車が「ソフトウェアドリブン」になってきているからです。
これまで自動車の性能といえば、シャシー性能やパワートレインなどのハードウェアで評価されることがほとんどで、そこが差別化のポイントでした。しかしソフトウェアドリブンの時代になれば、インフォテイメントでの体験などが商品力となります。
これは「大きなディスプレイを積んでいればいい」的な単純なものではありません。インフォテイメントシステムをハードウェアで評価することは、ソフトウェアドリブンを理解していないといえます。
ソフトウェアドリブンによって実現されるのは、日々の生活のなかでクルマがシームレスな存在につながること。そして人間が移動をする生き物である限り、そうしたサービスへのニーズは高まっていくはずで、GoogleやAppleといったIT企業が自動車業界に参入しようとしている背景もそこにあると言えるでしょう。
<自動車のスマホ化はすでに始まっている>
現時点では、ステランティスとフォックスコンのジョイントベンチャーがどのようなユーザー体験を生み出すのかは全く想像できません。フォックスコンのノウハウを考えると、すぐには想像できないほどの無限の可能性がありそうです。
AI(人工知能)による自動運転テクノロジーや、最近流行りの車載コンシェルジュ機能は、スマートフォンのように人々の生活にとって切り離せないものとなっていくはずです。そうなれば自動車メーカーとしても、ソフトウェアで覇権を握っておくことが、生き残るための最重要ファクターとなることも自明です。
ハードウェアはシェアリングで利用しつつ、ソフトウェアは自分専用に作り込むという時代がやってくるとすれば、IT系企業が自動車産業へのチャレンジをするのも理解できますし、逆にトヨタなど旧来の自動車メーカーがAIテクノロジーへ注力するのも当然のことだとわかります。
はたして、ステランティスとフォックスコンというビッグカップルによるジョイントベンチャーはどのようなデジタル・プラットフォームを生み出すのでしょうか?
文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
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みんなのコメント
運転中にブラインドタッチなんて振動で出来やしないし、凝視するなんてもってのほかだし。
逆にそこが良くなれば本当に進化、使い易くはなるのは確かですが。