はじめに
もしも狂気の沙汰が幾度も繰り返されて、違う結果が期待されているのだとしたら、C5 Xはシトロエンの経営陣にとってグッドニュースではない。これまで大型のセダンやワゴンに関して、フランスのメーカーは販売で芳しい成果を上げられなかったことが多い。もっと言えば、ドイツのプレミアムブランド以外に、その分野での成功を収めたメーカーはほとんどないのだが。
多くのユーザーがSUVやクロスオーバーを選び、フォードやヴォグゾールにモンデオやインシグニアの次期モデルを開発する気配がない今、シトロエンは新世代のC5を生み出した。実質的に、2016年に消滅したモデルの復活だ。
もっとも、C5 Xは、Xの一文字が付け加えられた以上の変化を遂げたクルマだ。まず、各部の寸法を仔細に観察してみると、シトロエンの5番台でありながら、フォルクスワーゲン・パサートやシュコダ・シュパーブ、プジョー508などと直接的に競合するものではないことがわかる。もちろん、消えゆくモンデオやインシグニアのライバルでもない。
それらDセグメントモデルより、C5 Xはやや小さい。とはいえ、フォルクスワーゲン・ゴルフやシュコダ・オクタヴィア、プジョー308といったCセグメントモデルのワゴンタイプよりは大きい。独自のニッチを生み出したと言える。
さらに重要なのは、かつてのグループPSA、現在のステランティスはグローバルカンパニーでありながら、一部のモデルを欧州へ導入しないような戦略を取ることがないということである。ほかに売り上げを見込めるマーケットがあるから、生産できる余裕があるからだ。
欧州では販売を終了したC5なども、中国ではニーズがある。だから、欧州でさほど売れ行きがよくなくても、リスクは小さい。その代わり、このフランス車は、ほとんどの数が中国で生産される。
最近のシトロエンはヒット作に恵まれているとは言えないものの、明確な方向性を見出している。ほどほど奇妙で、アグレッシブさやスポーティさとは無縁の、とにかく快適さを追求したクルマに注力しているのだ。もし、それが全車に共通しているのなら、大型のセダンやワゴンもそうであるはずだが、はたして。
意匠と技術 ★★★★★★★☆☆☆
実用的なファミリーカーとしての座を、ほぼSUVに奪われて以来、ワゴンは以前よりスタイル重視でないと生き残れなくなった。プジョーは508でその戦略を取ったわけだが、シトロエンはそれにC5 Xで続いたのである。
われわれはC5 Xをワゴンだと思ったのだが、シトロエンはそう分類されることを望んでいない。「SUVのモダンさとステータスに、セダンのエレガンスとアピール、ワゴンのバーサタイルさと実用性をあわせ持つもの」なのだという。
そんな華々しい宣伝文句はさておき、C5 Xはやはりワゴンに違いない。ただし、リアウインドウはアウディ100アバントのように寝かせ気味だ。さらに、地上高を引き上げ、プラスティックのクラッディングを装着する手法は、ボルボがワゴンモデルに設定するクロスカントリーと同様である。
C5 Xはさらに、リアバンパーも無塗装部分が多い。一般的にはファッショナブルでないと思われる処理だが、重い荷物を積む際などにペイントを傷つける心配がないという点では実用的で、安心感がある。
機械面は、PSA時代からおなじみのコンポーネンツを使用している。プラットフォームはEMP2 V3で、ステランティスの現行モデルではプジョー308やDS 4、ヴォグゾール・アストラといった、比較的大きいモデルに用いられるものだ。
結果として、パワートレインも既存品となった。ただし、シトロエンは使えるエンジンをフルに設定することはなく、比較的シンプルなラインナップとした。驚くべきは、このサイズのクルマに3気筒が用意されること、そしてディーゼルは選択できないことだ。
そうはいっても、1.2L直3は一番の売れ筋になるだろう。ただし、そのエンジンは最近、プジョー308でテスト済みだ。そこで今回のテスト車には、180psの4気筒ガソリンを選択した。トランスミッションは、いずれのエンジンもアイシン製の頑丈な8速ATのみとなっている。
同じプラットフォームを用いる兄弟車たちと差別化されているのはサスペンションだ。シトロエンのシンボル的なハイドロは姿を消して久しく、さすがに復活することはなかったが、独自のプログレッシブ・ハイドロリック・クッション(PHC)はハイドロの乗り心地を目指したデバイスだ。
PHCは油圧バンプストッパーとでもいうべきもので、これがあることで、ダンパーとスプリングを通常よりソフトにすることが可能となった。プラグインハイブリッド車には、カメラで路面データを取得するアダプティブダンパーが装備される。
内装 ★★★★★★★★☆☆
魅力的と言えるエントリーモデルの価格設定を考えると、インテリアには妥協の跡が目立ってもやむを得ないと思うだろう。ところが、このクルマにはそれが当てはまらない。
C5 Xは高級車という感じはしないが、ほとんどどこを取ってもソリッドな作りで、デザインもマテリアルのチョイスもオリジナリティが見て取れて、見栄えも感触も惹かれるものがある。ただし、ありふれたグロスブラックのプラスティックをまったく使わないというわけにはいかなかったようで、手が触れて指紋が残るような箇所にも目に付く。
シートはいかにもシトロエンらしいもので、独特のパターンのステッチやサイドサポートの張り出しのない形状、身体が沈み込むほどにソフトなクッションなどをこのクルマでも採用している。シャインとシャイン・プラスの各グレードではレザーシートが標準装備されるが、下位のセンス・プラスではツイード風のファブリックとなる。
インテリアの全体的なレイアウトは、よく考え抜かれている。センターには12.0インチ、メーターパネルには7.0インチのディスプレイが配置されているが、エアコンや音量、走行モードなどの操作系にはタッチ式ではなく実体スイッチを使用している。
センターアームレストの下とギアセレクターの前には、容量の大きな小物入れが用意されている。また、スマートフォンを置いておくのにバッチリのスロットもある。
ボディサイズがCセグメントとDセグメントの中間にあることは、後席に明らかで、シュコダ・オクタヴィアやヒョンデi30のワゴンタイプよりは広い。マテリアル使いは前席と同様で、中央には後席用の送風口と、2口のUSB−Cポートが備わっている。
いっぽう、荷室はというと、オクタヴィアより小さい。使い勝手についても、スロープを描くルーフラインの悪影響がややみられる。
それでもプラス要素はある。積載スペースの形状がスクエアで、後席は荷室側のレバーでフラットにフォールドすることができる。また、無塗装プラスティックのバンパーは擦り傷に強い上に、開口部の段差が小さいので、積み降ろしがしやすい。
走り ★★★★★★★☆☆☆
C5 Xの販売は、ほとんどをエントリーレベルの130ピュアテックが占めることになりそうだ。これほどのサイズのクルマに、1.2Lの3気筒を積んでいるというのは奇妙な感じだと思うかもしれない。
ところがあのエンジン、ほかのクルマで乗った限りでは、驚くほど力強く、しかも静かだ。C5 Xでも登場時に試乗したが、スポーティさを求めないクルマであれば文句なしに必要最低限を満たしてくれる、という印象だった。
それでも、今回の180ピュアテックは、予算が許すならば130からステップアップする価値がある。1気筒で400ccほどプラスされ、50psほどアップすることで、C5 Xは楽しいクルマになる。とはいえ、圧倒的な速さが加わるわけではないが。
ここ最近テストした競合しうるワゴンモデルの大半がディーゼルで、だいたいがMTだったが、そのマーケットがどのように変化するかをまさに物語るクルマだ。このC5 Xをディーゼルのオクタヴィアと比較すると、ディーゼルから乗り換えたドライバーがどのような経験をするかがよくわかる。
ガソリン車のシトロエンはゼロ発進から速いが、トルクの太いディーゼルは低回転から力強く加速する。実際には、エンジンの本領を発揮させ続けるために、C5 Xは8速ギアボックスをかなり慌ただしく変速させる必要があるだろう。
C5 Xはスポーティさやダイナミックさを求めようとしないクルマなので、速く走らせようとすることにはあまり意味がない。しかしながら、エンジンパワーが多少なりとも上がることで、より楽に走れるようになる。
パフォーマンスそのものもそうだが、ここでより重要なのはステランティスのピュアテックエンジンは洗練度の高さが実証されているということだ。それは、C5 Xでも変わらない。
急加速した場合を除けば、この1.6Lユニットはほとんどエンジン音が聞こえず、ハードに走らせたときでさえ、気に触るような音ではない。トランスミッションをATのみとしたのはおそらく正解だ。耳で聞いて、変速ポイントを判断することができないのだから。
8速トルクコンバーターATには、取り立てて問題にするような点はない。変速のポイントは入念に選び、全般的にスロットルの急な入力に対しては、必要とあれば素早いシフトダウンで応える。とはいえ、ギアボックスの評価は満点にはほど遠い。
高回転でのシフトアップには間があるものの、中回転域での力強さは十分なので、そこは問題にならない。本当にフラストレーションを感じるのは、40km/h以下の領域だ。スロットル入力がパーフェクトにスムースでないと、車体にややギクシャクした挙動が出てしまう。まるで、駆動系のゴム部品が劣化しているような動きだ。
ブレーキ性能は、ライバルと同等といったところ。スプリングがソフトなのでボディはかなり波打つが、安定して停車する。
それでも、ペダルには注文がある。もっと楽に効き具合を調節できるようにしてもらいたい。高い速度域でなら、ペダルフィールは軽いにしても許容できる。だが、混み合った道をゆっくり進むようなときには、安定しないペダルの踏み応えやレスポンスにより、なめらかに停止させることが難しくなる。それはもう、イライラするほどに。
使い勝手 ★★★★★★★★☆☆
インフォテインメント
C5 Xは新世代ソフトウェアを使用する。これはプジョー308で導入され、ステランティスの中でも旧PSA系の各ブランドで共用しているものだ。
表面的なビジュアルはブランドごとに異なるが、根本的に同じシステムであることは明らか。それについて、問題はまったくない。
ホーム画面やデジタルメーター、ヘッドアップディスプレイはカスタマイズ可能で、さまざまなウィジェットを備える。思ったように使えるようになるまでには慣れが必要だが、それさえ乗り越えてしまえば、インターフェイスはじつにロジカルだとわかる。
ディスプレイの反応は素早く、ホーム画面への復帰や数多く用意された設定変更可能なショートカットへのアクセスは実体ボタンで行える。
トムトム製のナビゲーションシステムもユーザーフレンドリーで、適切なルート選択も渋滞回避もお手のもの。ただし、切り替え式のオートズーム機能は、同じシステムを用いる他車でテストしたのと変わらず改善が必要だと感じられた。
Apple CarPlayとAndroid Autoはワイヤレス接続式。USBポートは4つ備わり、シャインとシャイン・プラスにはワイヤレス充電器も装備される。
燈火類
最廉価グレードでもヘッドライトはLEDだが、マトリックスタイプは用意されていない。
ステアリングとペダル
ペダル配置はおおむね一般的だが、前へ踏み込むというよりは上から踏みおろすような感覚。ブレーキには好都合だが、スロットルは驚くほどストロークが長く、フルに踏み込むのはややためらわれる。
操舵/安定性 ★★★★★★☆☆☆☆
C5 Xの報道用資料のどこにも、シトロエンがダイナミックでスポーティなハンドリングを強調するような記述はない。その代わりに訴求されているのが「ウェルビーイングな体験」であり、先進的な快適性をもたらすサスペンションとシートを売りにしている。
つまり、C5 Xが意図しているのは、夢中になれるドライビングよりリラックスできる走りなのだ。おそらく、そのほうがしっくりくるというドライバーのほうが多数派なのだろう。
それを踏まえると、このクルマのハンドリングは十分によくできているといえる。205mmセクションというタイヤは、このサイズのクルマとしてはだいぶ細い。一般的な幅は225mmあたりだ。それでも、グリップ自体は公道上では申し分なくほどよい。
コーナーへ飛び込んでいこうとすると、かなり大きくロールし、軽いステアリングにフィードバックはまったくない。そうはいっても、ボディの動きは徐々に進んで予期しやすい。もし、コーナーへ突っ込まずに安定できる間を与えれば、C5 Xを速く走らせるのは楽しめないものではなくなる。
サスペンションはかなりソフトであるにもかかわらず、垂直方向のボディの動きを驚くほどうまくコントロールし、路面の凹凸にもストロークを使い切ることなく対応できる。
快適性/静粛性 ★★★★★★★★☆☆
C5 Xのポジショニングを考えると、快適性は秀でていてしかるべきポイントだ。そして、ある程度までそれは達成できている。身を沈めるふんわりしたシートは、誰もが良好なドライビングポジションを取れるアジャスト性を備えている。
エンジンはほとんど音を立てずに始動し、少なくともテスト車のようなパッシブダンパーを装着するガソリン車はプライマリーライドが非常にソフト。波の長いバンプをフラットにいなす感じはエアスプリングに近い感覚で、それでいて嫌なふわつきは出ない。
残念なのは、その仕事が完遂されていないこと。タイヤが路面の穴開きやジョイントを踏み越えると、ひどく粗いショックを遮断するには十分なサイドウォールが存在することはわかるが、ダンピングはホイールの動きを完全にコントロールできるほどではない。結果として、決して期待通りの静謐な乗り心地を得られずに終わっている。
この価格帯であれば、シートへの文句はないと言っていい。座面の長さ調整があればもっとよかったが、クッションは比較的長めだ。それでも、これはシトロエンの形状記憶フォームを備えるアドバンストコンフォートシート全般に言えることだが、長距離運転での疲労防止という点では、メルセデスやBMWにもっといいシートが見つけられる。
改善の余地がある分野を挙げるとするなら、遮音性だ。ただし、決してこのクルマの面目を損ねるほど悪いわけではなく、計測値はライバルたちに遜色ない。ロードノイズの反響が、ちょっと大きいのではないかという程度だ。
不満はないわけではないが、どれもたいして深刻なものではない。シトロエンが快適性重視を謳い、そのぶんハンドリングを妥協しているからこそ気になるだけだ。そうであるなら、セカンダリーライドはもっとよくていいはずだ。それでも、このクラスのクルマにエキサイティングさより心地よさを求めているなら、C5 Xは絶妙な選択肢だ。
購入と維持 ★★★★★★★★★☆
C5 Xと比較して、サイズや装備内容が同等のモデルならば、シトロエンほど低い値付けをしているものはないだろう。パワートレインが近いモデルと比べれば、フォルクスワーゲン・パサートやシュコダ・シュパーブより手頃な価格で、標準装備の内容は充実している。
価格的に見れば、C5 Xと同等なのはセグメント的に下位のワゴン、ヴォグゾール・アストラやシュコダ・オクタヴィアあたりだ。しかし、装備内容はシトロエンのほうがはるかに上を行く。
日産キャシュカイやフォード・クーガ、キア・スポーテージといったCセグメントSUVは、室内の広さでC5 Xに及ばない。エントリーグレードなら価格で下回るものもあるが、その場合は大抵がMT車で、装備面で劣っている。
それは3機種あるパワートレインのどれを選んでも当てはまる。ライバルに対する価格面のアドバンテージは、PHEVだとガソリン車ほど大きくはないが、それでも安価だ。電気モーターでの航続距離と、それに伴う税制面の優遇で、このシトロエンに太刀打ちできるのはスポーテージPHEVだけだろう。
180ピュアテック仕様は、3機種のうちではもっとも売れ筋から遠くなるだろう。価格と燃費なら130のほうが優秀で、税制面ではPHEVのほうが優位だからだ。しかしながら、パフォーマンスとスムースさはみごとなもので、ランニングコストにおいても光るものがある。
動力性能の計測も含めた1週間のテストにおける平均燃費は、15.3km/Lをマークした。1.2Lでも必要十分だろうが、1.6Lへのアップグレードでもさほど懐が痛まないことを考慮すれば、検討の余地は十二分にある。
残念なのは、シトロエンの残価予想がさほど高評価ではないこと。この点で、もっと優秀なブランドはほかにいくつもある。また、保証期間は3年/9.7万kmで、キアの7年保証あたりには見劣りしてしまう。
スペック
レイアウト
C5 Xは、ステランティスのEMP2 V3プラットフォームがベース。DS 4やプジョー308を含む、グループ内では比較的大きいモデルに用いられているものだ。
サスペンションは全グレード共通のレイアウトで、エンジンは4気筒ガソリン。前後重量配分は61:39だ。
エンジン
駆動方式:フロント横置き前輪駆動
形式:直列4気筒1598ccターボ、ガソリン
ブロック・ヘッド:アルミニウム
ボア×ストローク:φ77.0×85.5mm
圧縮比:10.2:1
バルブ配置:4バルブDOHC
最高出力:180ps/5500~6000rpm
最大トルク:25.4kg-m/1750~4500rpm
エンジン許容回転数:6500rpm
馬力荷重比:121ps/t
トルク荷重比:17.0kg-m/t
エンジン比出力:113ps/L
ボディ/シャシー
全長:4805mm
ホイールベース:2785mm
オーバーハング(前):985mm
オーバーハング(後):1035mm
全幅(ミラー含む):2062mm
全幅(両ドア開き):3660mm
全高:1485mm
全高(テールゲート開き):2030mm
足元長さ(前席):最大1110mm
足元長さ(後席):770mm
座面~天井(前席):最大1030mm
座面~天井(後席):910mm
積載容量:545~1640L
構造:スティールモノコック
車両重量:1491kg(公称値)/1502kg(実測値)
抗力係数:0.30
ホイール前・後:7.0Jx19
タイヤ前・後:205/55 R19 97V
グッドイヤー・エフィシエントグリップ・パフォーマンス
スペアタイヤ:なし(スペースセーバーをオプション設定)
変速機
形式:8速AT
ギア比/1000rpm時車速〈km/h〉
1速:5.25/7.2
2速:3.07/12.2
3速:2.01/18.8
4速:1.52/24.9
5速:1.27/29.8
6速:1.03/36.5
7速:0.83/45.2
8速:0.69/54.6
最終減速比:3.53:1
燃料消費率
AUTOCAR実測値:消費率
総平均:15.3km/L
ツーリング:16.9km/L
動力性能計測時:7.1km/L
メーカー公表値:消費率
低速(市街地):11.8km/L
中速(郊外):15.2km/L
高速(高速道路):17.8km/L
超高速:15.4km/L
混合:15.4km/L
燃料タンク容量:53L
現実的な航続距離:811km
CO2排出量:148g/km
サスペンション
前:マクファーソンストラット/コイルスプリング、スタビライザー
後:マルチリンク/コイルスプリング、スタビライザー
ステアリング
形式:電動機械式、ラック&ピニオン
ロック・トゥ・ロック:2.9回転
最小回転直径:11.7m
ブレーキ
前:330mm通気冷却式ディスク
後:290mmディスク
制御装置:ABS
ハンドブレーキ:電動式、センターコンソールにスイッチ設置
静粛性
アイドリング:-dBA
全開時(4速):78dBA
48km/h走行時:60dBA
80km/h走行時:65dBA
113km/h走行時:69dBA
安全装備
ABS/ESC/AEB(シャイン/シャイン・プラス:歩行者・自転車検知)/レーンキープアシスト/ドライバーアテンションウォーニング/フロントデュアルエアバッグ/サイドエアバッグ/カーテンエアバッグ
Euro N CAP:テスト未実施
乗員保護性能:成人-%/子供-%
交通弱者保護性能:-%
安全補助装置性能:-%
発進加速
テスト条件:乾燥路面/気温25℃
0-30マイル/時(48km/h):3.0秒
0-40(64):4.2秒
0-50(80):5.9秒
0-60(97):7.8秒
0-70(113):10.0秒
0-80(129):12.9秒
0-90(145):16.1秒
0-100(161):20.4秒
0-110(177):25.6秒
0-402m発進加速:16.0秒(到達速度:144.5km/h)
0-1000m発進加速:28.9秒(到達速度:184.4km/h)
ライバルの発進加速ライバルの発進加速
シュコダ・オクタビア・エステート 2.0 TDI 150(2020年)
テスト条件:乾燥路面/気温35℃
0-30マイル/時(48km/h):3.0秒
0-40(64):4.5秒
0-50(80):6.2秒
0-60(97):8.4秒
0-70(113):11.2秒
0-80(129):14.4秒
0-90(145):18.6秒
0-100(161):24.0秒
0-110(177):31.0秒
0-402m発進加速:16.6秒(到達速度:137.8km/h)
0-1000m発進加速:30.2秒(到達速度:174.9km/h)
中間加速
20-40mph(32-64km/h):2.6秒(2速)/2.8秒(3速)
30-50(48-80):2.9秒(2速)/3.2秒(3速)/5.2秒(4速)/6.2秒(5速)/8.1秒(6速)
40-60(64-97):3.8秒(3速)/5.1秒(4速)/6.1秒(5速)/7.7秒(6速)/10.5秒(7速)
50-70(80-113):4.5秒(3速)/5.1秒(4速)/6.3秒(5速)/8.2秒(6速)/10.8秒(7速)/14.3秒(8速)
60-80(97-129):5.2秒(4速)/6.5秒(5速)/8.6秒(6速)/12.1秒(7速)/15.8秒(8速)
70-90(113-145):5.8秒(4速)/6.8秒(5速)/8.9秒(6速)/13.6秒(7速)
80-100(129-161):7.4秒(5速)/9.6秒(6速)/15.6秒(7速)
90-110(145-177):9.2秒(5速)
制動距離
テスト条件:乾燥路面/気温25℃
30-0マイル/時(48km/h):8.6m
50-0マイル/時(64km/h):28.9m
70-0マイル/時(80km/h):47.3m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:2.63秒
ライバルの制動距離シュコダ・オクタビア・エステート 2.0 TDI 150(2020年)
テスト条件:乾燥路面/気温35℃
30-0マイル/時(48km/h):8.6m
50-0マイル/時(64km/h):23.9m
70-0マイル/時(80km/h):47.6m
各ギアの最高速
1速:46.7km/h(6500rpm)
2速:80.5km/h(6500rpm)
3速:122.3km/h(6500rpm)
4速:162.5km/h(6500rpm)
5速:193.1km/h(6500rpm)
6速:230.1km/h(6288rpm)
7速:230.1km/h(5080rpm)
8速(公称値):230.1km/h(4223rpm)
8速・70/80マイル/時(113km/h/129km/h):2067rpm/2362rpm
結論 ★★★★★★★★☆☆
シトロエンは、ワゴン市場の縮小を見据え、スタイリングに注力しつつアグレッシブさを抑えたモデルに活路ありと判断した。C5 Xは独自性があり、レトロに走ることなくシトロエンのヘリテージを感じさせる要素を盛り込んだ、現代的な解釈のワゴンだ。
好ましい点は多い。とくにバリューの高さはそうだ。ほとんどの競合車種より安価なのに、インテリアには上質感があり、インフォテインメントシステムも上出来。高効率で洗練されたパワートレインも揃っている。さらに、ソフトな乗り心地は、マーケットを見回しても際立つ個性だと言える。
C5 Xが快適志向にひたすらフォーカスし、乗り心地優先でどれだけハンドリングのダイナミックさを犠牲にしているかを考えれば、もう少しその方面が優れていてほしかったと残念に思える。
その原因が今風の大径ホイールにあるにしろ、結局は価格に合わせて作られたサスペンションにあるにしろ、乗り心地は期待値に届いていない。速度を上げても室内騒音は大きくなりすぎはしないが、反響がやや気になり、本当に静粛性が高いとは言い切れない。
そうはいっても、どの問題点もC5 Xへの好意的な印象を損なうほどではない。同じ金額のSUVよりも出費に対する見返りが大きい、有能で個性的な選択肢であることは間違いない。
担当テスターのアドバイス
イリヤ・バプラートインフォテインメントシステムは、ホーム画面のレイアウトや車両設定をセーブして、好みのセッティングをすることができる。ただし、どれかをデフォルトのフランス語で設定してしまうと、使用言語を変更するのに何階層か下のメニューを呼び出さなければならなくなる。
マット・ソーンダースC5 Xの存在意義について、DS 9を引き合いに出すと疑問を感じてしまう。この2台はメカニズムはもちろん、性質も同じようなものだからだ。それでも、シトロエンのほうが室内の快適さで肉薄していながら、よりユーザーフレンドリーで、なにより安価だ。
オプション追加のアドバイス
130でも必要十分ではあるが、180ならより高い満足感が得られる。PHEVは税制面で優遇されるが、180より目立って速いわけではない。どのグレードでも装備内容は充実しているが、シャインがちょうどいい落としどころだ。
改善してほしいポイント
・セカンダリーライドに磨きをかけて、シトロエンらしい快適性を実現してほしい。
・ブレーキペダルのフィールに改善を望みたい。
・ツヤありブラックの内装パネルは、もっと指紋がつきにくい材質に変更してもらいたい。
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