鈴鹿F1、台風列島直撃で対応に苦慮
text:Kenji Momota(桃田健史)台風19号が鈴鹿F1GPを直撃しそうだ。
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開催地である鈴鹿サーキットは10月10日、「台風19号の接近に伴い、FIA、フォーミュラ1およびJAFと風雨による影響を協議しております」という発表した。
11日(土)はゲートオープンするものの、F1の走行を最優先するため併催するFIA-F4鈴鹿スペシャルステージはすべての走行を中止。
また、佐藤琢磨&中島一貴トークショーなどのイベントも実施時間を変更するなど、開催内容の大幅な変更を余儀なくされている。
気象庁によると、台風19号は10月11日朝6時現在、小笠原諸島の父島付近にあり北北西に進んでいる。予想ルートでは、12日(土)夕方から夜に東海から関東地方に接近、または上陸する恐れがある。
今年最大級といわれるほどの勢力を保っており、多いところで24時間の雨量が600-800mmに達するとしている。
そのため、鈴鹿F1GPは10月13日(日)決勝を控えて、さらなるスケジュール変更が行わることになる。
日本のモータースポーツファンにとっては年に一度、待ちに待ったイベントであり、無事に開催されることを祈りたいところだ。
こうした天候によるレース中止、延期、または開催内容の変更はどのような判断基準で行われているのだろうか?
F1開催 最重要は「観客の安全と利便性」
レース開催について、最も重要なことは「お客様第一主義」である。
路面状況やタイヤ性能、また選手にとって走行中の視界確保など、テクニカル要因はもちろん大事。そのうえで、お客様が最優先だ。
F1、スーパーGT、WRC、ルマン24時間、インディ500など、各分野でのトップカテゴリーは、プロ選手とプロチームが真剣勝負をする様を興行化した、エンターテインメントである。観客、またはテレビやネット視聴者のおかげで成り立っているプロスポーツである。
そのため、気象状況や社会情勢による、レース観戦するために現場での安全性の確保、または観客が会場にアクセスするための利便性、といった要因について主催者と開催者は熟慮する。
レースの中止や開催延期などについては、国や地域などが災害に対する危険度が極めて高いなどの緊急対応を求める行政的な指導や勧告がない限り、それぞれの主催者や開催者が独自に判断することになる。
競技団体の一部では、開催要項に関して具体的な規定を盛り込んでいる場合もある。
こうしたなか、主催者や開催者の想定を超えた状況が発生するケースもある。
例えば、2007年9月の富士F1では、雨の影響で富士スピードウェイまでのシャトルバスが大渋滞に巻き込まれるなど観客の利便性が損なわれたとして、観客らが主催者側を提訴。
東京地方裁判所はチケット代の返還と慰謝料などの支払いを命じる判決が下した。
時計の針をさらに戻すと、伝説の「雨の日本F1」を思い出す。
伝説の雨のF1といえば、やはり……
時計の針をさらに戻すと、伝説の「雨の日本F1」を思い出す。
1976年に日本初開催となった富士F1だ。
筆者は当時、別件で富士スピードウェイ近くにいた。決勝当日は朝から重い雨雲に覆われて、1日を通じて雨足は強かった。
TBS(東京放送)のF1生中継をみると、雨の中を疾走するF1マシンたちの姿。すると、実況アナウンサーが「フェラーリのニキ・ラウダが予定外のピットイン!」と伝えた。
ラウダは「この状況でこのまま安全にレースを実施することは不可能だ」と主催者に対してアピールしたのだ。
このレースで、ラウダは年間チャンピオンの最有力候補だったのだが、そうしたチャンスを捨ててまで、レースのあるべき姿を追い求める姿勢を崩さなかった。
レースはロータスのマリオ・アンドレッティが優勝し、ポイントランキングではマクラーレンのジェームス・ハントがラウダを逆転して年間チャンピオンを獲得した。
この件は、映画化されている。
話を2019年10月に戻そう。
雨がやんでも最善の注意を
10月11日(金)朝の時点では、台風19号は13日(日)には日本列島の北部海上に抜けると予想されており、13日(日)の三重県鈴鹿市周辺は曇りから晴れに変わると可能性が高い。
そうなれば、鈴鹿F1決勝は行われる可能性が高くなる。
ただし、前述のように、レース開催において最重要要因は観客の安全と利便性である。
決勝前日の12日(土)には東海、関東地方での交通状況に大幅な影響が及ぶとして、交通事業各社が対応策を発表している。
空の便では、羽田と成田を離発着する国内線全便を欠航、日本航空もほぼ全便で欠航。また、JR東海、JR東日本などは新幹線や特急の運転取りやめや計画運休を検討。
また、東名高速など道路事業者も一部区間の通行禁止などの措置を講じる。こうした交通の混乱は13日(日)にも及ぶ可能性がある。
また、12日(土)に風雨の影響で、翌13日(日)が仮に晴れたとしても、土砂災害や河川の氾濫などの危険性がある。
先の台風15号で千葉県で発生したような広域での長期間に渡る停電も懸念される。
こうした様々な状況を踏まえたうえで、レース主催者、開催者、競技団体らがレースの実施内容を決定することになる。
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