奇数と偶数使い分けで差別化 現「eトロン」は消極的に?
アウディはEV(電気自動車)のラインナップを充実させるにあたり、新しいネーミング戦略を採用している。内燃エンジン車には奇数番号、EVには偶数番号を与えるというものだ。
【画像】バッテリーEVと内燃エンジン車を車名で明確に区別【アウディの次期主力モデル、A6 eトロン・コンセプトを写真で見る】 全34枚
例えば、次期型EVのA6 eトロンは2024年に発売予定だが、同時に販売される現行A6のアップデート版はA7という車名に変更される。同様に、新型Q6 eトロンは、ベストセラーのQ5に代わるEVという位置づけである。
アウディの技術責任者であるオリバー・ホフマン氏は、この新戦略の背景となる考え方について、最終的には2種類のパワートレインを自動的かつ明白に差別化する手段になると説明した。
「お客様のために明確な構造を持つことです。たとえば、BセグメントではQ5、Q5のICE(内燃エンジン車)、Q5 eトロンを一緒に並べることもできるかもしれませんが、わたし達はモデルラインナップについて明確な戦略を持つことにしたのです」
「その1つの例がA6です。A6はコアセグメントに属するクルマであり、今度はA6 eトロンをお見せすることになるでしょう。これはCセグメントにおけるわたし達の主力モデルであり、将来は完全なEVとなるため、BEVには偶数を与えることにしました」
アウディは2009年以来、eトロン(e-tron)という名称を電動車に使用してきたが、この名称は新しいシステムの導入にともない廃止される可能性もある。ホフマン氏は次のように述べた。
「将来的には、A6がバッテリーEVとして明確になるでしょう。Q6 eトロンと同じようにA6 eトロンになりますが、誰かが『これはQ6だ』と言えば、それがバッテリーEVであることがわかります。eトロンやICEのバッジを使う必要はありません」
しかしAUTOCARは、eトロンというバッジは残るものの、現在ディーゼルモデルとガソリンモデルを区別するために使用されている「TDI」や「TFSI」のように、比較的控えめな使われ方になると予想している。
「市場全体を見てみると、『これはEV』、『これはPHEV』ということを示すバッジがたくさんあります。わたし達の視点からすれば、これは明確なネーミング構造です」とホフマン氏は述べている。
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