岡山国際サーキットで行なわれた2021年のスーパーGT開幕戦では、GRスープラを駆るトヨタ勢がGT500のトップ4を独占する圧倒的な強さを見せた。一方4台のGT-Rを送り込んでいる日産/ニスモ勢は、3号車CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rの9位が最上位となるなど苦しい週末となった。
結局、日産/ニスモ勢でポイントを獲得できたのは前述の3号車と10位に入った12号車カルソニック IMPUL GT-Rの2台。23号車MOTUL AUTECH GT-Rは12番手スタートから一時6番手まで順位を上げたものの、ピットストップで順位を落とした後、他車と接触してマシンにダメージを負ってしまい、チェッカーを受けることができなかった。
■スーパーGT、第2戦富士からFCY導入を検討? SC出動時ピット閉鎖の”有利不利”を廃するため
ニスモのCOOで、日産系チーム総監督の松村基宏は今回のレースを振り返り、GT-R勢の健闘がリザルトとして表れていないと主張した。
「リザルトだけを見れば、残念な結果となりました」
松村はそうmotorsport.comに語った。
「しかし、レース中のラップタイムはそれほど悪くありませんでした。300kmもの距離を走ったにも関わらず、4位から9位(3号車)までのタイムはタイム差は3秒しかありませんでした」
「23号車も6番手まで上がりましたが、残念ながらここ岡山はピットレーンが非常に狭いということもあって、かなりのタイムをロスしてしまいました。レースではこういうことは付き物ですが、次はこのようなタイムロスを避けなければいけません」
「23号車のペースだけを見れば、4番手を争っていた集団とかなり近いものでした。マシンの開発状況には自信がありますし、(ミシュランの)タイヤ開発もかなり進んでいます」
「それは3号車と12号車も同じです。12号車は残念ながらスピンをしてしまいましたが、それでもポイントを獲れましたし、速さもありました。今は次の富士戦、鈴鹿戦のことを見据えています。これらは我々の得意とするサーキットです」
第2戦富士に関しては、23号車のドライバーであるロニー・クインタレッリも富士での合同テストの際に期待感を口にしていた。日産勢が富士で優勝を争うことができるかと問われた松村は、岡山でGRスープラとGT-Rのトップスピードの差が小さかったことが励みになっていると語った。
「トヨタ勢は空気抵抗が少ないマシンなので、ストレートスピードは常に速く、そこが彼らの強みになっています」と松村。
「しかし今回の予選に関しては、我々とトヨタ勢のトップスピードの差はわずかなものでした」
「次のラウンドでは、よりアグレッシブに挑戦していけると思います」
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