もくじ
ー 右肩上がりのランボルギーニ
ー フェラーリへのファンの不満
ー SUVウルス、ランボの追い風
マクラーレン、急成長のワケ 各部門チーフに聞く成功の秘訣 前編
右肩上がりのランボルギーニ
ランボルギーニの販売が好調だ。
かつてはクルマのインパクトは強いものの、内容が伴わず一部の愛好家だけのコアなスーパーカーだった。しかしアウディ傘下になってからは、より先鋭な路線で攻め込むと共にクオリティを高め、スーパーカー・カテゴリーのリーディング・ブランドとなるまでに成長した。
2010年から生産台数も右肩上がりで、2017年は3815台を記録し、2018年の上半期は前年比11%増となる2327台を送り出している。
スーパーカー・カテゴリーではフェラーリがその代表格として君臨し、今もF1グランプリで活躍を続けブランド力の高さは絶対的で、その生産台数は年々増大し続けている。
以前のモンテゼモロ体制下では希少性を維持するため年間生産台数を約7000台に制限していたが、セルジオ・マルキオンネに代わってからは拡大路線に舵を切り、2017年実績で8398台を送り出し最終的に9000~1万台を目指していると報道されている。
トップ・ブランドの座を確立したフェラーリだが、一方でスーパーカー・ファンの間では不満が続いている。
フェラーリに対するファンの不満
トップ・ブランドの座を確立したフェラーリだが、スーパーカー・ファンの間では不満が続いている。
それは550マラネッロに始まる12気筒ベルリネッタのフロントエンジン化だ。12気筒ミドシップ・ベルリネッタはラ フェラーリなどの特別な限定なモデルだけに封印されてしまったことにあり、往年のテスタロッサ系の実質的な後継モデルが存在しないからである。
フェラーリ的にはそのような顧客は8気筒ミドシップ・ベルリネッタに誘導し、12気筒ベルリネッタはトラディショナルで生産性の良いフロントエンジン・レイアウトにし、限定モデルとの差別化を進めたことにある。
一方でランボルギーニは常にスーパーカーの最先端を駆け抜けてきた。誰もが目を奪われるミドシップならではのアピアランスと圧倒的なパフォーマンスは、まさにスーパーカーを象徴するものである。
だが20世紀のランボルギーニはインパクトこそ強力だっただがクオリティが伴わず、熱烈なファン以外は手を出せず販売台数は伸び悩んでいた。
しかし1998年にフォルクスワーゲン・グループのアウディ傘下に入ってからは、ランボルギーニらしさを強調する路線で攻め込みながら、ドイツ車レベルのクオリティを備えることにより、スーパーカー・カテゴリーのリーディング・ブランドとなるまでに成長した。
フェラーリとの生産台数を比較するとランボルギーニの成長ぶりが理解できる。
90年代のランボルギーニの生産台数はフェラーリの1割にも満たなかったが、2003年にガヤルドを追加したことにより大飛躍を遂げ、その後も走りを突き詰めた魅力的なモデルを追加することにより、2017年はフェラーリの8398台に対し3815台まで追い上げてきた。2018年の上半期は前年比11%増となる2327台を記録し、トータルで5000台超えが現実のものとなってきた。
SUVウルス、ランボの追い風
そして2018年は、既存の「ウラカン」と「アヴェンタドール」に加え、スーパースポーツカー・メーカーの新たな流れとなったSUVの「ウルス」が加わるのはご存じの通り。
この「ウルス」こそランボルギーニの成長のカギを握るモデルであることに疑う余地はない。
2000年頃のポルシェは911とボクスターだけで年産約4万5000台規模だったものが、カイエンの投入により息を吹き返し、その後ケイマン、パナメーラ、マカンを加え2017年実績で24万6375台を生産するまでになり、現在も成長傾向にあるという前例があるからだ。
ランボルギーニにとって期待のニューモデルである「ウルス」は2017年12月に発表され、その際のアナウンスでは「2018年に1000台、2019年には3,500台の生産を予定」と語られている。
増産に対応するためサンタガータ・ボロネーゼの本社工場を16万平方メートルに拡張して「ウルス」用の塗装プラントなどを新設し、年間生産能力は7000台まで拡充されている。
ラグジュアリーSUVマーケットでは激戦が予想されるが、ランボルギーニというブランド力を考えれば好成績を残しそうだ。常に最新のインパクトの強いモデルを選ぶという富裕層の嗜好もあり、既存のラグジュアリーSUVからの乗り換えも予想される。
また、車高の低いスーパーカーに乗るのはキツイが、SUVならアリという隠れランボルギーニ・ファンも存在するることもあり、大きく販売台数を伸ばす可能性もある。
「ウルス」の約1000台という生産予定を勘案すると2018年のランボルギーニの総生産台数は約6000台でまだフェラーリを打ち負かすことはできないが、本格的な生産が始まる2019年には約8000台となりフェラーリに急接近することが予想される。
これまでSUVに関しては全否定してきたフェラーリだが、トップの交代もあり新たな可能性も否定できなくなってきた。ましてやSUVに乗る猛牛が背後に迫ってくるとなると……。
今後の両社の動向から目が離せない。
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