2023年からの開催が発表されたF1ラスベガスGP。サッカーW杯の影響で今シーズンは開催がないカタールGPも2023年にカレンダーに復帰するが、F1の年間開催数は24戦までに制限されているため、一部のレースはカレンダー脱落の危機に陥っている。
F1のCEOであるステファノ・ドメニカリは、伝統的にグランプリを開催してきたクラシックなサーキットでさえも、今後のグランプリ開催は保証されていないと明言している。
■伝統のモナコGP、23年以降も継続間違いなし? 拡大続けるF1グランプリで”費用負担ムリ”の憶測を否定
中でもその地位が危ぶまれているのではないかと見られているのが、モナコGPだ。モナコGPの開催権料はこれまで、他の開催地に比べてはるかに低い金額に設定されていた。高額な放映権料や開催権料を得ているF1のビジネスモデルにおいて、モナコは”例外”とされてきたのだ。
アルファタウリのピエール・ガスリーは、モナコGPはF1の歴史において象徴的なイベントであることから、カレンダーから外れることを受け入れるのは難しいだろうと語った。
「モナコがカレンダーから外れるとしたら、ちょっとショックだね」
「おそらく世界で最も象徴的なレースだろう。F1ファンじゃない人と話しても、誰もが様々な理由でモナコのことを耳にしたことがある」
「レースであれ、パーティー関連であれ、グランプリの周辺で起こるすべてのアクションであれね。モナコは、まさに象徴的な週末なんだ」
「ドライバーとして、そのコースを走ることを本当に望んでいる。おそらくシーズン中最もタフでチャレンジングなコースだし、僕のお気に入りのコースでもあるからね」
ガスリーはスパ・フランコルシャンのような、いくつかの歴史的なサーキットは、カレンダーに欠かすことができない重要なレースだと主張した。
「僕にとって、これらのレースが特別なものであることは明らかだ」
「僕のホームレース(フランスGP)もそうだし、モナコもホームレースのようなものだ。スパは僕の地元から最も近いレースだから、いつもたくさんの人が応援してくれるんだ」
「特にスパとモナコは、僕のお気に入りのコースだ。これらはとてもアイコニックなコースだと思う。F1の歴史とDNAの一部であり、毎年カレンダーに載せるべきコースだと思っている」
「今のF1は、シーズン全体の計画を立てるのに、いろいろなことが関係してくるから、何が起こるかわからないよ。でも個人的には、今後数年間それらを維持できることを本当に願っている」
モナコの現行F1開催契約は今年までとなっている。モナコ自動車クラブのミシェル・ボエリ会長は、F1との新しい契約がまとまるはずだと主張している。
『La Gazette de Monaco』によると、ボエリは5月のレース開催を前に行なわれたマーシャルとのイベントで、次のように語ったという。
「2022年以降もグランプリレースを開催し続けるのは難しいだろうと言われている報道について言及したい」
「リバティ(メディア)が要求する費用はモナコにとって過大であり、グランプリはもう開催されないだろうと暗に言われていた」
「それは真実ではない。我々はまだ彼らと交渉中であり、これから契約書にサインしなければならない」
「私は、2022年以降もグランプリが開催され続けることを保証することができる。3年契約か5年契約かはわからないが、それは細かいことだ」
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