現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > トヨタ「ハチロク」は生誕40周年! セクシーすぎた80年代バブル時代を振り返ります【カタログは語る】

ここから本文です

トヨタ「ハチロク」は生誕40周年! セクシーすぎた80年代バブル時代を振り返ります【カタログは語る】

掲載 13
トヨタ「ハチロク」は生誕40周年! セクシーすぎた80年代バブル時代を振り返ります【カタログは語る】

1983年5月にAE86「カローラ レビン」と「スプリンター トレノ」が登場

のちに「AE86」として長くマニアから愛されることとなったトヨタの4代目「カローラ レビン」/「スプリンター トレノ」(以下、レビン/トレノ)の誕生は、5代目「カローラ」(と4代目「スプリンター」)が登場した1983年5月のこと。ただしこの時のカローラ・シリーズの登場は画期的で、同世代のカローラ/スプリンターのセダン系がFFへと切り替わったのに対して、レビン/トレノはそれまでどおりのFRとして個別のシリーズとして残されたことが注目だった。80点(+α)主義と言われたトヨタだったが、なんとも粋な采配、心意気と思わずにはいられない出来事でもあった。

160馬力!!「AE86」チューニングを極めた1台が「大阪オートメッセ」に登場! AE92後期型エンジンをチューニングした「トレノ」のオーナーとは?

トヨタFRライトウェイトスポーツの系譜を継承

もともとレビン/トレノは、1972年からの2代目カローラ/初代スプリンターの世代に登場した高性能シリーズの呼称で、「27レビン(トレノ)」としてマニアの熱い視線を集めたモデル。当時の「セリカ」/「カリーナGT」譲りの1.6L DOHC(2T-G型)を搭載(1.6LのOHV搭載の「ジュニア」も登場)、850kg台の軽量ボディと相まって、卓越した……というよりジャジャ馬のような豪快な走りを披露した。

レビン/トレノは2代目の30系でも設定されたものの、折からの排気ガス規制の対応で1度ドロップしてしまう。だが、EFI化された2T-GEU型の搭載で復活。さらに3代目(カローラとしては4代目)ではレビンはクーペボディで存続したほか、この改良型2T-GEU型搭載車は「1600GT」として、当時のセダン、ハードトップ、リフトバックの各ボディにも設定された。

4代目ではレビン/トレノだけFRの独立したシリーズに

そして4代目では、カローラ/スプリンターのセダン系とは一線を画したスポーティ系の総称としてレビン/トレノが存続し、カタログも写真のように個別に用意されて登場。ちなみにカローラ レビンにはセダン系と同じく、郷ひろみ(スプリンター トレノは古谷一行)がイメージキャラクターに起用され、カタログでも要所要所に登場している。

ボディタイプは3ドアとノッチバックの2ドアの2タイプの設定で、レビン/トレノでは基本のスタイルは共通ながら、フロントまわりではレビンが固定式ヘッドライトを用いるのに対して、トレノは3ドア、2ドアともにリトラクタブルライトを採用。このために全長が25mmレビンよりも長くなっていた。

またバンパーモールとサイドプロテクションモールがボディ色を拾ったおなじみの2トーンカラーは、レビン、トレノのどちらにも設定。さらに見逃せないのが、国産車でもドアミラーが解禁されたタイミングに合わせて、最初からドアミラーが標準装着されていたクルマでもあった。

それと前後して解禁された60扁平タイヤ(185/60R14 82H)もトレノGTVに標準装着、レビンとトレノのGT APEXとGTでは5.5JJ×14インチのアルミホイールとともに標準装着された。このアルミホイールはカタログを見る限り当時のセリカ、カリーナのGT系などと同一デザイン、同一サイズだった。

テンロクツインカム16バルブの4A-GEUエンジンがアツかった

一方でエンジンの話もしないわけにはいかない。レビン/トレノはもともとDOHCエンジン搭載車の呼称だったが、この世代からはよりユーザーへの間口を広げる目的で、1.5LのSOHC(3A-U型)も合わせて設定された(AE85型)。

と同時にDOHCエンジンについては、1970年10月デビューのセリカ1600GTに搭載されて以来の2T-G型(2T-GEU型)に代わり、同じ1.6Lの4気筒DOHCとして新開発された4A-GEU型が、この4代目レビン/トレノに搭載されて最初に登場した。

当時の資料をひもとくと、エンジン排気量1587cc、ボア×ストローク=81mm×77mm、圧縮比9.4、最高出力130ps/6600rpm、最大トルク15.2kgm/5200rpmのスペックをもち、エンジン重量は123kgと2T-GEU型比で23kgの軽量化、騒音は約4dB低減となっている。

カタログ上でも大きく「16バルブ」と謳われていたが、開発当初は2バルブ方式で検討が進められ、ツインカム4バルブ方式は高速出力に優れること、燃焼効率が高いこと、燃費も良くなることといったメリットが認められたとしている。耐久性に関してもクランクシャフトを鋳造から鍛造に変更、フライホイール取り付けボルトも6本から8本にした……といった記述が拾える。なおレビン/トレノの登場翌年にデビューした初代「MR2」、FFの「カローラFX」には、この4A-GEU型を横置きとした4A-GELU型も登場している。

サスペンションについては3代目から踏襲され、型式上はフロントがストラット式、リアがラテラルロッド付き4リンクとなっていた。カタログにも、ラリーストに好まれる後輪駆動とリジッドサスペンションは、コントロール性、信頼性が申し分ないから……といった説明がある。フロントキャスターアングル4度(GT系、パワステ装着車)、GTVはスーパーチューンド・サスペンションとするなどした3種の味付けがあることなども記述されている。

* * *

レビン/トレノの名称とシリーズはその後も続いたが、AE86(とAE85)は最後のFRとなった。そして後年登場した「86」が同じ後輪駆動のスポーツカーとして車名に採用したのはご承知のとおりだ。今でも時折、街中でAE86を大事に乗っている今のユーザーを見かけることがあるが、80年代のクルマがまだピュアだった時代を象徴する愛おしい1台だ。

こんな記事も読まれています

山本舞香さんがラリージャパン2024でトークショーに出演。特注のレーシングスーツ姿を初披露
山本舞香さんがラリージャパン2024でトークショーに出演。特注のレーシングスーツ姿を初披露
AUTOSPORT web
マツダのフラッグシップといえば『センティア』があった【懐かしのカーカタログ】
マツダのフラッグシップといえば『センティア』があった【懐かしのカーカタログ】
レスポンス
ついに首都高八重洲線10年間の通行止めに! 2025年4月上旬から。KK線ともお別れ。【道路のニュース】
ついに首都高八重洲線10年間の通行止めに! 2025年4月上旬から。KK線ともお別れ。【道路のニュース】
くるくら
トヨタが「大逆転ワールドチャンピオン」に! 最後の最後でドラマがあった!? トヨタ会長「感動という共感が生まれる」 WRCで「マニュファクチャラーズ」獲得、ラリージャパンもトヨタ優勝
トヨタが「大逆転ワールドチャンピオン」に! 最後の最後でドラマがあった!? トヨタ会長「感動という共感が生まれる」 WRCで「マニュファクチャラーズ」獲得、ラリージャパンもトヨタ優勝
くるまのニュース
市川團十郎×佐藤琢磨、同い年のふたりが歌舞伎とレースに共通点見出す。白熱するトークの裏で11歳の新之助が大物ぶりを発揮!?
市川團十郎×佐藤琢磨、同い年のふたりが歌舞伎とレースに共通点見出す。白熱するトークの裏で11歳の新之助が大物ぶりを発揮!?
motorsport.com 日本版
日産が新型「車中泊ミニバン」発売! 巨大ベッド&高性能四駆を搭載した「4人乗りセレナ」がスゴい! 車高アップで走破性高めた新モデルとは?
日産が新型「車中泊ミニバン」発売! 巨大ベッド&高性能四駆を搭載した「4人乗りセレナ」がスゴい! 車高アップで走破性高めた新モデルとは?
くるまのニュース
ポルシェの超レアな限定車「911ダカール」がついに生産終了!最後の1台は斬新なカラーリングで驚愕
ポルシェの超レアな限定車「911ダカール」がついに生産終了!最後の1台は斬新なカラーリングで驚愕
VAGUE
バッグ・コンテナ・テーブルの3WAY! ロゴスの「LOGOS キャンプツールリュック(テーブル付き)」がクラファンにて先行販売を開始
バッグ・コンテナ・テーブルの3WAY! ロゴスの「LOGOS キャンプツールリュック(テーブル付き)」がクラファンにて先行販売を開始
バイクブロス
総長のビュイックで練習し、運転免許を取得!?|長山先生の「危険予知」よもやま話 第30回
総長のビュイックで練習し、運転免許を取得!?|長山先生の「危険予知」よもやま話 第30回
くるくら
コンパクトバッテリーで小型軽量化!「18V XR ブラシレス・インパクトドライバー」がデウォルトから12月上旬発売
コンパクトバッテリーで小型軽量化!「18V XR ブラシレス・インパクトドライバー」がデウォルトから12月上旬発売
バイクブロス
2024年新型イプシロン登場で高らかに復活したランチア!! 10年前は消滅の噂が絶えない大ピンチだった[復刻・2013年の話題]
2024年新型イプシロン登場で高らかに復活したランチア!! 10年前は消滅の噂が絶えない大ピンチだった[復刻・2013年の話題]
ベストカーWeb
ポルシェがサーキットで最高のパフォーマンスを発揮する、モータースポーツテクノロジー
ポルシェがサーキットで最高のパフォーマンスを発揮する、モータースポーツテクノロジー
LE VOLANT CARSMEET WEB
ドゥカティ スクランブラー・アイコン試乗「初めての大型車にもアリ!? 軽い車体に元気なエンジン、日常的な速度域が楽しい」
ドゥカティ スクランブラー・アイコン試乗「初めての大型車にもアリ!? 軽い車体に元気なエンジン、日常的な速度域が楽しい」
モーサイ
トリッキーなステージに苦戦の声「どれも本当に過酷」「ハードでもオーバーヒート」/ラリージャパン デイ3コメント
トリッキーなステージに苦戦の声「どれも本当に過酷」「ハードでもオーバーヒート」/ラリージャパン デイ3コメント
AUTOSPORT web
斬新なのは顔だけじゃない! キアの3列シートSUV最強『EV9 GT』発表…ロサンゼルスモーターショー2024
斬新なのは顔だけじゃない! キアの3列シートSUV最強『EV9 GT』発表…ロサンゼルスモーターショー2024
レスポンス
EUROCARBODY 欧州のエンジニアが選んだ1位はホンダN-VANe
EUROCARBODY 欧州のエンジニアが選んだ1位はホンダN-VANe
Auto Prove
「個人的な想いは捨ててきた」と勝田。ラリージャパン最終日で、タイトル防衛のための葛藤を明かす
「個人的な想いは捨ててきた」と勝田。ラリージャパン最終日で、タイトル防衛のための葛藤を明かす
AUTOSPORT web
メルセデス・ベンツ CLEカブリオレにボディを拡大したAMG53 4MATIC を追加
メルセデス・ベンツ CLEカブリオレにボディを拡大したAMG53 4MATIC を追加
Auto Prove

みんなのコメント

13件
  • 確かに当時ではエンジンはよく回り、車体の軽さも相まってスポーツ走行には楽しい車でした。
    ただ普段乗りには低速でのキツめなカーブや駐車時の切り返し等、ストレスは多かったように思います。
    今となっては余程コアなファンでない限りは現行86BRZのどノーマルの方がいじくり回したAE86より普通に早いし快適です。
    しかしあのサイズのFR車はもう出てこないと思うと寂しい限りですね。
  • カー雑誌って年に何回振り返るんですか?
    そして何番煎じのネタを書くの?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村