■トヨタ「パッソセッテ」ってどんなクルマ?
トヨタには、かつて「パッソセッテ」というクルマがラインナップされていました。同車は、ダイハツが製造し、トヨタが2008年から2012年まで販売していた、コンパクトミニバンです。
【画像】超カッコイイ! トヨタ新型「超コンパクト”ミニバン”」を画像で見る(17枚)
ダイハツブランドでは「ブーンルミナス」の車名で売られていました。ダイハツが製造したクルマをトヨタブランドで販売する、いわゆるOEM供給というものです。
「広くて、使いやすい、7シータースタイリッシュコンパクト」をコンセプトとし、扱いやすいサイズのボディに5人がゆったり乗れて、たまに7人が乗るような「30代から40代の子持ちの女性ユーザー」をターゲットに開発。
同じくトヨタのコンパクトミニバンである、「シエンタ」の初代モデルの後継車になることを期待されて登場しました。
しかし、シエンタの後部ドアが左右に開閉するスライドドアであったのに対し、パッソセッテは外側に向かって開くヒンジドアだったことで、乗り降りのしやすさという点でシエンタの代わりにはなれませんでした。
さらに、エコカー減税の対象になれなかった(パッソセッテ登場の6ヶ月後に開始)こともあり、販売は不振。登場からわずか3年3ヶ月で販売終了となってしまったのです。
ボディサイズは、全長4195mm(グレードによっては4180mm)×全幅1695mm×全高1620mm、ホイールベースは2750mm。
エクステリアは、伸びやかなワンモーションフォルムによる、スタイリッシュなデザインとなっています。
インテリアは、広々とした印象を与えるために、左右に弧を描くデザインを採用。
シート表皮は、廉価グレードがベージュのジャージ生地、中間グレードがベージュのトリコット、エアロ仕様車がダークブラウンのジャージ生地をそれぞれ採用しています。
フロントシートの形状がベンチシートとキャプテンシートの2種類から選べるほか、3人掛けの2列目シートが5:5の分割型になっていることで、左右それぞれスライドや背もたれの角度を調整できたり、2列目と3列目を倒すことでラゲッジスペースを広く取れるといった、シートアレンジも可能です。
ただし、上述したとおり、7人乗ることはたまにしかないユーザーがターゲットであったため、3列目シートは短時間なら乗っていられる程度の小さなベンチシートでしかありませんでした。
パワートレインは、3SZ-VE型1.5リッター直列4気筒エンジンを搭載。最大出力109馬力/6000rpm・最大トルク141Nm/4400rpmを発生します。
安全装備として、ABS(アンチロック・ブレーキシステム)などの機能を標準装備。
ボディカラーは、マルーンブラウンマイカ、バナナシェイクメタリック、スーパーレッドV、ブラックマイカ、シルバーマイカメタリック、アプリコットキャンディメタリック、ベージュメタリック、アクアマイカメタリック、ホワイトパールクリスタルシャインの全9色から選択可能です。
価格は当時、149万円から203万3000円で売られていました。
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みんなのコメント
本文にもあるようにヒンジドア、エコカー非認定に加えて、造りがダイハツ品質であったこともあるな。CM演出でも炎上した。
しかしパッソセッテの失敗で80シエンタ→170シエンタの大ヒットにつながったから世の中はわからないものだ。