現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > トヨタ「GR86」用のオールラウンダーサスペンション誕生! 土屋武士がセッティングしたビルシュタインベース「タケシュタイン」を試しました

ここから本文です

トヨタ「GR86」用のオールラウンダーサスペンション誕生! 土屋武士がセッティングしたビルシュタインベース「タケシュタイン」を試しました

掲載
トヨタ「GR86」用のオールラウンダーサスペンション誕生! 土屋武士がセッティングしたビルシュタインベース「タケシュタイン」を試しました

大人向けのスポーツサスで懐の深い味付けになっている

GR86の開発にプロドライバーとして携わっていた土屋武士氏が、遂にオリジナルの足まわりを発売する。ビルシュタイン製の車高調整式サスペンションをベースとしたそれは「タケシュタイン」と命名された。そのデモカーの取材に向かうが、目の前に差し出されたクルマは意外にも車高以外ホイールもタイヤもノーマル。その真意とは一体どこにあるのだろうか?

職人魂を受け継ぐ土屋武士率いる名門!「HOPPY Schatz GR Supra GT」で戦う「HOPPY team TSUCHIYA」【SUPER GT Teams】

(初出:XaCAR 86&BRZ magazine Vol.042)

ストリートでの快適性と適度なスポーツ性能を併せもつ足

「ノーマルは86らしさを実現できているし、サーキットも受け入れる足になっています。けれども、50歳代に突入した私が普段乗りで使うとちょっと疲れてしまう。通勤とかツーリングで快適に使えつつ、たまのサーキットでも走れるような懐の深い足を造ってみたかったんです」

土屋氏はそう話してくれた。つまり狙うのはオールラウンダーだ。

前後の車高をノーマル比で20mmダウンとしたその車高調は、バネレートをフロントのみ1kgアップとしているが、リヤはノーマルと変わらずだという。アッパーマウントはノーマルを使用。フロントは倒立式となるが、それ以外に派手なスペックは見当たらない。土屋氏は、次のように解説してくれた。

「GR86はとくにリヤのボディ剛性が高いんです。サス、メンバー、ボディといった3つの剛性が合わさって高荷重のところを支えるわけですが、国内の一般公道を走っていてサスの剛性を高める必要を感じず、ノーマルと同じレートとしたんです。剛性を高めすぎるとタイヤに全部負担が行ってしまいます。剛性過多にならないように、仕事分担を考えて荷重をいなすことを考えました」

ロングドライブでも快適に走れる絶妙な乗り心地

走ってみるとその狙いがタウンスピードからも読み取れる。しなやかさが際立ち、路面への追従性が良く、4つのタイヤがいまどのように接地しているのかが理解しやすいフラットライド。これならロングドライブでも疲労度はかなり軽減されるだろう。

荒れた路面の突き上げは皆無だ。だからといってヤワじゃなく、ステアリングにはしっかりとした剛性感が伝わり、無駄な動きをしているような感覚はない。

ワインディングにおけるハードなブレーキングやターンインにおいて、対角に動きすぎずにリヤのイン側の接地がきちんと感じられる。リヤがしっかりと伸びて安定感がありつつ、素直な回頭性を見せたことが好感触。伸び側と縮み側の減衰バランスは絶妙だ。ちょっとヤンチャだった86が、車格が上がり大人の風格を感じるかのようなフィーリングを残している。

* * *

土屋氏は、最後に次のように話してくれた。

「厳密に言えばまだまだ伸ばせるところはあるんですよ。狙うは時速40キロ以下を真っ直ぐ走る低荷重領域。そこの快適性を高めたいんです。走りをキープした上でそこを狙うことは難しいので、次はボディの一部にちょっとした補強を入れようかと製品化を考えています」

現状でも十分にバランスした仕様だと感じるが、土屋氏が考えるオールラウンダーはまだまだ先にあるようだ。つちやエンジニアリングが考えるスーパーノーマル86への探求は、まだまだ終わらない。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

三重県の「北勢バイパス」、2024年度内に四日市の中心部まで開通! 通勤ラッシュの緩和にも期待。 【道路のニュース】
三重県の「北勢バイパス」、2024年度内に四日市の中心部まで開通! 通勤ラッシュの緩和にも期待。 【道路のニュース】
くるくら
ヒョンデが独占! 「2025カー・オブ・ザ・イヤー」、新型「サンタフェ」が「年間ベストカー賞」など複数受賞
ヒョンデが独占! 「2025カー・オブ・ザ・イヤー」、新型「サンタフェ」が「年間ベストカー賞」など複数受賞
LE VOLANT CARSMEET WEB
BYDの勢いが止まらない! 新エネルギー車の生産台数が世界初の1000万台を突破
BYDの勢いが止まらない! 新エネルギー車の生産台数が世界初の1000万台を突破
THE EV TIMES
【ユーズドカーチェック】17枚の画像とともにBMW 3シリーズGT(F34)の中古モデルをわかりやすくレビュー!
【ユーズドカーチェック】17枚の画像とともにBMW 3シリーズGT(F34)の中古モデルをわかりやすくレビュー!
AutoBild Japan
ソロキャンプに嬉しい! 飯ごうにぴったり重なる調理用鉄板「Stacking iron plate」が発売
ソロキャンプに嬉しい! 飯ごうにぴったり重なる調理用鉄板「Stacking iron plate」が発売
バイクブロス
新生ジャガー「DESIGN VISION CONCEPT」のティーザー画像が公開
新生ジャガー「DESIGN VISION CONCEPT」のティーザー画像が公開
カー・アンド・ドライバー
レクサス新型「最上級セダン」に大反響! 「デザインに驚いた」「“V8”の方がいい」「流麗でカッコイイ」の声も! “24年後半”発売の「LS」米国で登場!
レクサス新型「最上級セダン」に大反響! 「デザインに驚いた」「“V8”の方がいい」「流麗でカッコイイ」の声も! “24年後半”発売の「LS」米国で登場!
くるまのニュース
岐阜‐福井の“最短新ルート”24日トンネル開通! 冠山峠貫く国道417号、開通1年でさらにスイスイ時短
岐阜‐福井の“最短新ルート”24日トンネル開通! 冠山峠貫く国道417号、開通1年でさらにスイスイ時短
乗りものニュース
ついに航続距離750kmを実現! DSオートモビルの新モデルが登場
ついに航続距離750kmを実現! DSオートモビルの新モデルが登場
LE VOLANT CARSMEET WEB
ホンダの“原付二種”スクーター「リード125」がマイナーチェンジ! 7年ぶりのデザイン変更でスタイリッシュになった新型の魅力とは?
ホンダの“原付二種”スクーター「リード125」がマイナーチェンジ! 7年ぶりのデザイン変更でスタイリッシュになった新型の魅力とは?
VAGUE
モータリストがアウトドアブランド「JAGUY/ヤガイ」の取り扱いを開始!
モータリストがアウトドアブランド「JAGUY/ヤガイ」の取り扱いを開始!
バイクブロス
新生ジャガーを予告するティーザー画像公開!ブランドの未来にインスピレーションを与える「DESIGN VISION CONCEPT」
新生ジャガーを予告するティーザー画像公開!ブランドの未来にインスピレーションを与える「DESIGN VISION CONCEPT」
LE VOLANT CARSMEET WEB
ノリスのタイトル獲得チャンス”ほぼ消滅”のマクラーレン、チームオーダーは撤回へ
ノリスのタイトル獲得チャンス”ほぼ消滅”のマクラーレン、チームオーダーは撤回へ
motorsport.com 日本版
F1参戦計画が再加速か。アンドレッティ・グローバル、シルバーストンの開発チームを増員へ
F1参戦計画が再加速か。アンドレッティ・グローバル、シルバーストンの開発チームを増員へ
AUTOSPORT web
旧伊勢神トンネルの”魔物”は健在? オジェ&勝田貴元がパンク。SS4ではヌービル謎の出力低下|WRCラリージャパンDAY2午前
旧伊勢神トンネルの”魔物”は健在? オジェ&勝田貴元がパンク。SS4ではヌービル謎の出力低下|WRCラリージャパンDAY2午前
motorsport.com 日本版
ミツオカ「新型エムダブルファイブ」世界初公開! “丸目4灯”の「旧車デザイン」採用! MTのみ設定&ターボエンジンの「Zero Edition」ついに発売
ミツオカ「新型エムダブルファイブ」世界初公開! “丸目4灯”の「旧車デザイン」採用! MTのみ設定&ターボエンジンの「Zero Edition」ついに発売
くるまのニュース
FIA、F1ラスベガスGPを前にプランクの摩耗を防ぐルールの抜け穴を技術指令で塞ぐ。一部チームに影響か
FIA、F1ラスベガスGPを前にプランクの摩耗を防ぐルールの抜け穴を技術指令で塞ぐ。一部チームに影響か
motorsport.com 日本版
ラッセルはFP1でのルーキー起用増加を歓迎も、マシン損傷があった場合の修復費用はコスト制限から外すべきだと提案
ラッセルはFP1でのルーキー起用増加を歓迎も、マシン損傷があった場合の修復費用はコスト制限から外すべきだと提案
AUTOSPORT web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

293.6399.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

239.9759.0万円

中古車を検索
GR86の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

293.6399.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

239.9759.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村