現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > バカ売れヤリスもあるし……パッソはいる!? ビジネスカー専売にするのもアリか

ここから本文です

バカ売れヤリスもあるし……パッソはいる!? ビジネスカー専売にするのもアリか

掲載 52
バカ売れヤリスもあるし……パッソはいる!? ビジネスカー専売にするのもアリか

 トヨタのもっとも安いモデルはパッソである(OEM除く)が、今やヤリス人気に押されて風前の灯状態に。初代モデルはレーシーなるモデルもあったが、今やそんなホットなモデルもない……今のパッソの役割は!?

文/佐々木 亘

バカ売れヤリスもあるし……パッソはいる!? ビジネスカー専売にするのもアリか

■今や厳しい戦いのパッソ……唯一の魅力はバカ早い納期だけ!?

同じくコンパクトサイズのライズは月販9000台と考えるとパッソはかなり厳しい状態

 新車の納期長期化で、新車販売台数から「人気のクルマ」を判断することは難しくなった。人気があっても、生産が追いつかず、販売ランキングで下位に沈むクルマも多いからだ。

 ただ、トヨタ車の中でも、ダイハツから供給を受けるOEMや共同開発車の納期は比較的短い。そのため、ルーミーやライズは人気もさることながら、高い生産供給能力で、販売台数ランキングでも上位に並ぶ。

 その中でパッソは、2022年10月単月では、国産全メーカー対象の販売台数順位で20位に入っている。販売台数は2,608台だった。この数字を見れば、検討しているように見えなくもいないが、ライズやルーミーの販売台数は9,000台に迫る勢いだ。ヤリスも7,000台近く(ヤリスクロスを含まず)を販売しているから、パッソの売り上げがパッとしないのが分かってくる。

 反面、メーカー公表の工場出荷時期目途は非常に早い。ヤリスが半年かかるのに対し、パッソは3~4か月となっている。今、パッソを選ぶ理由は、「納期が早い」という以外、無いように見えてくるのだが、販売現場では、どのように売られているのだろうか。

■1年以上放置状態のパッソ……販売現場は販売継続を切望

初代パッソはレーシーなるスポーツグレードも存在したが、現行モデルは発売当初から設定なし。もしあればその後の売れ行きも変わったかも!?

 現行型のパッソが登場したのは2016年、全グレードが1.0Lエンジンを搭載。先代からの可愛らしさを引き継ぐ一方で、モダンな印象を与えるグレードのMODAが追加され、エモさを感じられるクルマとなった。

 2020年4月には特別仕様車MODA‘Charm‘を発売、2021年には一部改良が施されたが、以降現在までの1年半以上、変化はない。

 初代から2代目、そして3代目へは、約6年間でフルモデルチェンジをしているのだが、現行型は既に6年の歳月が経過。トヨタディーラーでも、「販売の軸にできるほどの力は無い」という声が聞かれ、パッソを積極的に売るということは、ほとんどないという。

それでも、最近パッソを販売したという営業マンからは、「存在感は無くても、パッソはラインナップに残ってほしい」という前向きな声も出てきている。

■法人人気は絶大!! その理由は時代錯誤も甚だしかった

 現在、パッソを購入するユーザー層のほとんどは、65歳以上の年齢層だという。加えて、法人需要がパッソの販売台数を下支えする。法人ユースになる理由は2つだ。1つは価格の安さ、もう1つは登録車という点にある。

 最新の軽自動車は価格も車格も装備も十分な存在だが、黄色いナンバーを付ける軽自動車ということが、まだまだイメージを損ねるらしい。最近では減っているものの、実際に外回りの営業をする中で、「あそこの会社は軽自動車で営業に来る」というマイナスイメージを持たれることが、令和の今でも残っているというのだ。

■パッソ復権は軽自動車との違いをアピールすべき!?

カローラアクシオ及びフィールダーも未だ健在。しかも法人人気も高いため、パッソもビジネスカーとして生き残るのもアリか

 こうした見方は個人ユーザーの中でも多い。まだまだ「軽自動車は、危ないし貧相だ」という誤解がある。

 パッソは登録車だからこそ、前述の偏見を持たれることは少ない。また、人気の軽スーパーハイトワゴン等よりも大幅に車両本体価格が安いのが魅力の一つだ。こうしたポイントが、か細くも需要を維持し続け、販売を続けられる理由なのであろう。

 これまで、コンパクトカーと軽自動車の板挟みに合い、パッソの人気が上がらないという見方も多かったと思う。筆者もそのように見ていたうちの一人だ。

 しかし、既に軽自動車需要にも、コンパクトカー需要にも、今のパッソが自信をもって応えられるという状況ではないと思う。モデル末期を迎え、次なるステージを考えなければならない時期となった今、筆者がパッソに進んでほしいと思う領域は、ビジネスカーだ。

 カローラアクシオやフィールダーがビジネスカーとして存続し、その上で個人ユーザーから一定数の支持を受けていることは周知の事実。パッソは今後、ビジネスコンパクトカーと軽バンの間に位置するクルマとして存在し続けるのが良いと思う。

 外見には凝らず、シンプルな使いやすさと価格を維持する。明確な支持層が分かっている今だからこそ、パッソが変われる時なのではないだろうか。初代モデルのように、「ヴィッツよりも小さいが室内は広い」というような、機能性を全面に押し出し、プチトヨタの新時代を築き上げていってほしい。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ついにトヨタ「新型セリカ」復活!? 次期8代目登場か… 中嶋副社長「セリカ、やっちゃいます。」宣言! 会長も後押し!? ラリージャパンで語られたコトとは
ついにトヨタ「新型セリカ」復活!? 次期8代目登場か… 中嶋副社長「セリカ、やっちゃいます。」宣言! 会長も後押し!? ラリージャパンで語られたコトとは
くるまのニュース
F1ラスベガスGP決勝速報|フェルスタッペンがドライバーズタイトル4連覇! 優勝は盤石ラッセルでメルセデス1-2。角田は9位入賞
F1ラスベガスGP決勝速報|フェルスタッペンがドライバーズタイトル4連覇! 優勝は盤石ラッセルでメルセデス1-2。角田は9位入賞
motorsport.com 日本版
[F40]だって夢じゃねぇ! [中古車]バブルが崩壊したらあなたは何を買う
[F40]だって夢じゃねぇ! [中古車]バブルが崩壊したらあなたは何を買う
ベストカーWeb
突如裏切る日本の路面。「あちこちでスライド」「一体どこでパンクしたのか」/ラリージャパン デイ2コメント
突如裏切る日本の路面。「あちこちでスライド」「一体どこでパンクしたのか」/ラリージャパン デイ2コメント
AUTOSPORT web
フェルスタッペンが2024年チャンピオンに輝く。これで4連覇! 優勝はラッセルでメルセデス1-2。角田も耐えのレースを凌ぎ9位入賞|F1ラスベガスGP決勝
フェルスタッペンが2024年チャンピオンに輝く。これで4連覇! 優勝はラッセルでメルセデス1-2。角田も耐えのレースを凌ぎ9位入賞|F1ラスベガスGP決勝
motorsport.com 日本版
勝田貴元、3度目のWRCラリージャパンは総合4位。トヨタのメーカータイトルに安堵も「来年は表彰台の一番上で」
勝田貴元、3度目のWRCラリージャパンは総合4位。トヨタのメーカータイトルに安堵も「来年は表彰台の一番上で」
motorsport.com 日本版
災害時&過疎地の新ヒーロー? 「移動ATM車」をご存じか
災害時&過疎地の新ヒーロー? 「移動ATM車」をご存じか
Merkmal
[Pro Shop インストール・レビュー]メルセデスベンツ GLC(根本俊哉さん)by イングラフ 後編
[Pro Shop インストール・レビュー]メルセデスベンツ GLC(根本俊哉さん)by イングラフ 後編
レスポンス
東北道「浦和ICの大改造」ついに“最後のランプ”建設へ 並行ランプを通行止め 側道利用者は注意!
東北道「浦和ICの大改造」ついに“最後のランプ”建設へ 並行ランプを通行止め 側道利用者は注意!
乗りものニュース
トヨタWRCマニュファクチャラーズ王者に豊田章男会が破顔「苦労して獲ったタイトル」ライバルのヌービル初王者にも祝意
トヨタWRCマニュファクチャラーズ王者に豊田章男会が破顔「苦労して獲ったタイトル」ライバルのヌービル初王者にも祝意
motorsport.com 日本版
波乱だらけのラリージャパン! ニッポンの勝田が意地をみせSS連続ステージ優勝で総合4位につける
波乱だらけのラリージャパン! ニッポンの勝田が意地をみせSS連続ステージ優勝で総合4位につける
WEB CARTOP
最新「サファリ」がスゴイ! 「ハリアー」と兄弟車で登場! 「3列7人乗り」&英国風の“超精悍顔”がカッコイイ! 便利機能モリモリのタタ「最上級SUV」とは?
最新「サファリ」がスゴイ! 「ハリアー」と兄弟車で登場! 「3列7人乗り」&英国風の“超精悍顔”がカッコイイ! 便利機能モリモリのタタ「最上級SUV」とは?
くるまのニュース
1000万円以下で買えるV12搭載ランボルギーニ!…世界に4台しかない「ハラマ 400GTS」のAT仕様の出来は当時どうだった?
1000万円以下で買えるV12搭載ランボルギーニ!…世界に4台しかない「ハラマ 400GTS」のAT仕様の出来は当時どうだった?
Auto Messe Web
【この190SLなんぼ?】走行距離わずか4,753kmでこの値段!なんで?このメルセデス300 SLの弟分190SLは掘り出し物?
【この190SLなんぼ?】走行距離わずか4,753kmでこの値段!なんで?このメルセデス300 SLの弟分190SLは掘り出し物?
AutoBild Japan
ソニー損保、自動車保険満足度調査で2部門1位を獲得…事故対応に高評価
ソニー損保、自動車保険満足度調査で2部門1位を獲得…事故対応に高評価
レスポンス
最後までもつれ込んだメーカー対決はトヨタに軍配! 僅差でヒョンデ逃す。総合優勝エバンス|WRCラリージャパンDAY4午後
最後までもつれ込んだメーカー対決はトヨタに軍配! 僅差でヒョンデ逃す。総合優勝エバンス|WRCラリージャパンDAY4午後
motorsport.com 日本版
スズキ 新型「スポーツクロスオーバー」登場! 斬新デザインの“尖った”スタイリング!? 軽量な車体を活かした軽快な走り! 「Vストローム250SX」何が変わった?
スズキ 新型「スポーツクロスオーバー」登場! 斬新デザインの“尖った”スタイリング!? 軽量な車体を活かした軽快な走り! 「Vストローム250SX」何が変わった?
くるまのニュース
勝田貴元が限界ギリギリの力走。トヨタ勢が猛追も、SS12は安全確保を理由にキャンセル/ラリージャパン デイ3午前
勝田貴元が限界ギリギリの力走。トヨタ勢が猛追も、SS12は安全確保を理由にキャンセル/ラリージャパン デイ3午前
AUTOSPORT web

みんなのコメント

52件
  • パッソってダイハツからのOEMじゃなかったっけ?
  • パッソ初代からはダイハツからのOEMです。
    佐々木 亘さん記事にするからには勉強しましょう。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

126.5190.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

5.1183.8万円

中古車を検索
パッソの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

126.5190.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

5.1183.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村