現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > ル・マンでの走行がスタート。トヨタGRはテストデー総合3番手&9番手「もう少し改善が必要」と平川亮

ここから本文です

ル・マンでの走行がスタート。トヨタGRはテストデー総合3番手&9番手「もう少し改善が必要」と平川亮

掲載
ル・マンでの走行がスタート。トヨタGRはテストデー総合3番手&9番手「もう少し改善が必要」と平川亮

 ル・マン24時間レースの決勝を1週間後に控えた6月9日、フランスのサルト・サーキットでル・マンの公式テストが実施された。2台のトヨタGR010ハイブリッドでこの“テストデー”の2セッションに臨んだTOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、トップカテゴリーでのライバルである他8つのハイパーカーメーカーとともに1周13.626kmのフルコースの走行を開始。

 現地10時から3時間にわたって行われたセッション1では小林可夢偉/ニック・デ・フリース/ホセ-マリア・ロペス組7号車トヨタGR010ハイブリッドがトップタイムをマークした。午後に設定された同じく3時間のセッション2は7号車が10番手、セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮組8号車トヨタGR010ハイブリッドが2台のポルシェ963(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ)に次ぐ3番手に入った。

テストデー午後はポルシェ963の“ワン・ツー・フォー”。3番手に8号車トヨタが食い込む/ル・マン24時間

 このテストでは、直前の木曜日にサイクリング中の事故で負傷したマイク・コンウェイに代わって急きょTGRからル・マンに出場することとなったロペスが、7号車GR010ハイブリッドで今季初となる走行を実施した。

 また、セッション1で6番手につけた8号車ではTGR WECチームのリザーブドライバーである宮田莉朋が、セッション序盤にGR010ハイブリッドに乗り込み、自身初となるル・マン24時間サーキット(サルト・サーキットの正式名称)の走行を経験した。なお、LMP2クラスからル・マン24時間レースに初参戦する宮田はTGRでのドライブ後、所属するクール・レーシングに戻りLMP2カーでテストに臨んでいる。

 トヨタ陣営は、午前のセッションでメカニカルなセットアップの比較を行い、午後はセットアップの分析を継続しながらミディアムとソフト、2種類のタイヤコンパウンドをテストしパフォーマンスと摩耗の比較を実施した。8号車が一日の総合順位で3番手、7号車は同9番手となったテストデーで2台のトヨタGR010ハイブリッドは、最終的に合計144周をラップ。延べ1962kmを走破し、レースウイークへ向けた準備に大きく貢献するデータを収集した。

 計6時間のテスト走行を終え、ドライバーとエンジニアは、12日水午後に開始される公式練習走行へ向けて月曜日と火曜日は車両セットアップの最適化作業を行うことになる。その12日は2回のフリープラクティスの間で予選が行われ、ここでハイパーポールに進出する上位8台が絞られる。ハイパーポールは翌13日木曜に実施され、ここで決勝レースのスターティンググリッドが決定することとなる。

 第92回大会となる2024ル・マン24時間レースの決勝は、15日土曜16時(日本時間23時)にスタートが切られる予定だ。

■「リズムをつかむのに数周かかった」「忘れられない特別な瞬間」/TGR WECドライバーコメント

●小林可夢偉(チーム代表兼7号車ドライバー)

「ル・マンに戻り、ふたたびこのコースを走れることができ楽しかったです。ここへ戻ってくるのはいつでも最高です。我々はクルマの適切なバランスを見出すことに専念しました。ここはとくに周回を重ねるごとにコースのコンディションが変わっていくので、良いセットアップを見出すのは簡単ではありませんでした。さらにスピードを増すためにすべきことをまとめ、次の週末へ向けてもっと良くなるよう頑張ります」

●ホセ-マリア・ロペス(7号車ドライバー)

「テスト初日が終わったが、またトヨタGR010ハイブリッドに戻れて本当にうれしいよ。チームメンバーみんなも、クルマもよく知っているので、まるで、ずっと変わらず同じ家に居たような感覚だった。分析すべき大量のデータがあるが、これからの数日、そのすべてのデータを確認するというもっとも重要な作業が待っている。順調なスタートを切ることができ、チームの働きにはとても満足している」

●ニック・デ・フリース(7号車ドライバー)

「僕にとってハイパーカーでのル・マン初走行だったけれど、本当に最高だった! ここル・マンでの自分自身の基準を見出し、リズムをつかむのに数周かかった。それでも、自分の走りには満足している。今日のように、時間が限られ、3人のドライバーでシェアしながら1周の長いコースを走らなくてはならないという状況では、当然ながら走れる時間はそれほど多くない。ハイパーカー間の戦いは非常に接近しているが、次の週末になればそれも明らかになるだろう。今から楽しみだ」

●セバスチャン・ブエミ(8号車ドライバー)

「ル・マンに戻ってくるのは、いつだってとても素晴らしい気分だ。今日は天候にも恵まれた。レースウイークを通してそうなるとは限らないが、僕自身はかなりの周回を走ることができた。僕はテスト走行1回目の最初と、2回目の最後に走行したので、路面コンディションが大きく向上したことを確認できたよ。クルマの感触はとても良く、今日の走行には満足している。これから得られたデータを分析し、水曜日までに改善できる点を探っていくことになるね」

●ブレンドン・ハートレー(8号車ドライバー)

「ル・マンに戻って来られて本当にうれしい。毎年、ここに戻ってくると最高の気分で、まるで家に帰ってきたかのようなんだ。今日は大きなトラブルもなく、スムーズな一日で、予定していたプログラムの大半をこなすことができた。何度か赤旗やセーフティカーも出たけれど、それはどのチームにとっても同じことだ。現段階では我々にとって期待の持てる状況だと思う。他のチームがどんなことをしているのかはわからないが、まずは良いスタートを切れた」

●平川亮(8号車ドライバー)

「今日は多くの異なるオプションをテストし、有意義な一日でした。予定されていたプログラムをこなし、これからの数日間は、今日得られたデータの精査とレースウイークへ向けた車両セットアップ改善に専念することになります。これまでのところはすべて順調ですが、ライバルに追いつくにはまだもう少し改善が必要です。レースウイークまでには更なる改善ができるはずです」

●宮田莉朋(テストドライバー)

「ル・マンで初めてトヨタGR010ハイブリッドをドライブしたフィーリングは最高でした。私にとってここル・マンでの初走行でもあり、忘れられない特別な瞬間に今日はなりまし、本当に楽しみました。私自身はトヨタGR010ハイブリッドでは午前中数周したのみで、その後はクール・レーシングのLMP2車両に乗り換えることとなり、忙しい一日でしたが、素晴らしい経験でしたし、多くのことを学ぶことができました。この機会を与えてくれたTGRに心から感謝しています」

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ロータス・テクノロジー、自動運転技術で日本市場進出
ロータス・テクノロジー、自動運転技術で日本市場進出
レスポンス
所沢~府中の新たな大動脈「新府中街道」が計画進行中!? 4車線で東村山・小平を「貫通」夢の南北軸は実際どこまで完成したのか
所沢~府中の新たな大動脈「新府中街道」が計画進行中!? 4車線で東村山・小平を「貫通」夢の南北軸は実際どこまで完成したのか
くるまのニュース
スズキの新電動バイク「e-PO」試乗!ペダルがあっても、ちゃんと原付、走りもしっかり原付相当
スズキの新電動バイク「e-PO」試乗!ペダルがあっても、ちゃんと原付、走りもしっかり原付相当
モーサイ
東レの次世代自動運転コンセプト『APURE』、デザインに高評価…レッド・ドット賞を受賞
東レの次世代自動運転コンセプト『APURE』、デザインに高評価…レッド・ドット賞を受賞
レスポンス
かつての路線バスの運転士は鉄拳制裁アリの体育会系社会だった! いまや穏やかな業界になるも「なり手」不足に悩むワケ
かつての路線バスの運転士は鉄拳制裁アリの体育会系社会だった! いまや穏やかな業界になるも「なり手」不足に悩むワケ
WEB CARTOP
トヨタ斬新「最小・最安級コンパクトカー」に大反響! “150万円”台から&“MT”や「GRモデル」あり! ヤリスより小さい「アギア」がスゴイ!
トヨタ斬新「最小・最安級コンパクトカー」に大反響! “150万円”台から&“MT”や「GRモデル」あり! ヤリスより小さい「アギア」がスゴイ!
くるまのニュース
カワサキ「Z2」基本コンディションの良し悪しはあるけどまずは調整ありき ~日本の至宝「空冷4発」を未来へ継承~Vol.14
カワサキ「Z2」基本コンディションの良し悪しはあるけどまずは調整ありき ~日本の至宝「空冷4発」を未来へ継承~Vol.14
バイクのニュース
テスラの4車種、カメラの不具合を感知しない恐れ…4388台をリコール
テスラの4車種、カメラの不具合を感知しない恐れ…4388台をリコール
レスポンス
3代目トヨタ ヴィッツは市場が求める「よくできたコンパクトカー」に進化していた【10年ひと昔の新車】
3代目トヨタ ヴィッツは市場が求める「よくできたコンパクトカー」に進化していた【10年ひと昔の新車】
Webモーターマガジン
【最新モデル試乗】意のままの走りが楽しめるMTスポーツ誕生。シビックRSは「操る喜び」を教えてくれる!
【最新モデル試乗】意のままの走りが楽しめるMTスポーツ誕生。シビックRSは「操る喜び」を教えてくれる!
カー・アンド・ドライバー
約430万円! スズキ新型「“カクカク”SUV」公開! 5ドア&全長4m以下ボディ採用! MT設定もある“本格モデル”「34cm延長ジムニー」尼に登場
約430万円! スズキ新型「“カクカク”SUV」公開! 5ドア&全長4m以下ボディ採用! MT設定もある“本格モデル”「34cm延長ジムニー」尼に登場
くるまのニュース
チェック柄に囲まれた「自分だけのスペース」が快適過ぎる!“第3の「N-BOX」”ホンダ「N-BOXジョイ」に“斬新インテリア”が採用された背景とは
チェック柄に囲まれた「自分だけのスペース」が快適過ぎる!“第3の「N-BOX」”ホンダ「N-BOXジョイ」に“斬新インテリア”が採用された背景とは
VAGUE
トヨタ新型「“最大級”ミニバン」発表! “全長5m”超え&「エスティマ風」流麗ボディ採用! “メーカー初の機能”搭載の「シエナ」2025年モデルがアメリカに登場!
トヨタ新型「“最大級”ミニバン」発表! “全長5m”超え&「エスティマ風」流麗ボディ採用! “メーカー初の機能”搭載の「シエナ」2025年モデルがアメリカに登場!
くるまのニュース
出しゃばり過ぎない[新型ホンダN-BOXジョイ]が超絶イイ! SUVに必須の樹脂製パーツが控えめな理由とは
出しゃばり過ぎない[新型ホンダN-BOXジョイ]が超絶イイ! SUVに必須の樹脂製パーツが控えめな理由とは
ベストカーWeb
約500万円! 全長“5m”超えの日産「新型“本格モデル”」公開! 顔面刷新&ながーーいタフモデル追加!斬新オレンジ「日産エンブレム」の「PRO-4X」加に登場
約500万円! 全長“5m”超えの日産「新型“本格モデル”」公開! 顔面刷新&ながーーいタフモデル追加!斬新オレンジ「日産エンブレム」の「PRO-4X」加に登場
くるまのニュース
[N-BOXジョイ]チェック柄シートが職人技!!! 超厳しい検査も通過するこだわりが泣けてくるぜ
[N-BOXジョイ]チェック柄シートが職人技!!! 超厳しい検査も通過するこだわりが泣けてくるぜ
ベストカーWeb
[N-BOXジョイ]の内装はもはや「ランクル70」! 内装色チョイスがトレンドがっちりで最高だわ
[N-BOXジョイ]の内装はもはや「ランクル70」! 内装色チョイスがトレンドがっちりで最高だわ
ベストカーWeb
ベネリ「レオンチーノ250」【1分で読める 250ccバイク紹介 2024年現行モデル】
ベネリ「レオンチーノ250」【1分で読める 250ccバイク紹介 2024年現行モデル】
webオートバイ

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村