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もはや「別グルマ」なみの変貌ぶり! でもじつは「マイナーチェンジ」だった衝撃の国産車5選

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もはや「別グルマ」なみの変貌ぶり! でもじつは「マイナーチェンジ」だった衝撃の国産車5選

 今ではおなじみのデザインもマイナーチェンジ後のものだった!

 多くの市販車は生み出されてからそのまま販売され続けるということは、ほとんどない。折を見て商品改良をすることで、つねに商品性を高めようとしている。そうしなければ競争の厳しいなかで生き残ることができないからだ。そうした商品改良のなかでも大がかりなものを「マイナーチェンジ」と呼び、さらにそのなかで大きく変わったときには「ビッグマイナー」などと呼んだりする。余談だが、アルファベット表記でマイナーチェンジのことを『MMC』と記すこともあるが、これは「マイナーモデルチェンジ」の略称だ。

コスト削減に繋がることも! 自動車メーカーが「別グルマ」かのようなビッグマイナーチェンジを行う複雑な事情

 それはさておき、マイナーチェンジでガラリとイメージチェンジすることがある。多くの場合で、その理由としては「売れていないのでイメチェンしたい」だとか「モデルライフが長くなってきたのでリフレッシュしたい」といった狙いがある。そのために、もっともポピュラーな手法が顔を変えてしまうもので、「フェイスリフト」などと表現されることもある。

 1)ホンダ・インテグラ(3代目)

 フェイスリフトで大胆なまでに変身したクルマというのはこれまでも少なくないが、キャラクターを一気に変えてしまったモデルとして今も記憶に残るのが、ホンダの3代目インテグラだ。1993年のデビュー時にはプロジェクターヘッドライトを並べた4灯かつグリルレスのマスクは北米ウケを狙ったもので、スペシャリティ的なテイストで実際その方向で人気モデルとなったが、日本ではそれほど注目されていなかった。

 そんなインテグラが一気にイメチェンしたのが1995年、ヘッドライトは横長のオーソドックスな形状となり、小ぶりながらアッパーグリルも与えられた。もっとも、このフェイスリフトと同時に、「タイプR」が追加されたことが日本ではインテグラのイメージを変えた。ここから一気に「インテグラといえばタイプR」という時代となり、3ドアはDC2、4ドアはDB8という型式がおなじみになっていく。結果として2001年まで生産されるロングセラーモデルとなった。

 2)スバル・インプレッサ(2代目)

 ジャパニーズスポーツカーの華やかなりし20世紀の最後にスバルが登場させたのが2代目インプレッサだ。初代モデルはWRCで活躍したことで強烈なスポーツイメージを持っていたインプレッサだが、2000年に誕生した2代目ではどこかキュートな丸目の顔に生まれ変わっていた。もともとインプレッサには、本質的に1.5リッタークラスのFWDというマーケットの本流を狙うという使命が与えられていたことを考えると、後に『丸目』と呼ばれるフロントマスクはけっして間違ってはいない判断といえるが、WRXというグレードに象徴されるインプレッサのスポーツイメージとはかけ離れていたのも事実。

 はやくも2002年のマイナーチェンジでは『涙目』と呼ばれるまったく新しいフロントマスクへと変身している。通常のMMCではヘッドライトとバンパーといった樹脂パーツだけの新造になることが多いが、このときはボンネットまで新しくなっているほどで、まったく違うイメージになった。

 さらに2005年には通称『鷹目』と呼ばれるシャープなヘッドライト形状に変身、インプレッサらしいスポーツイメージを手に入れることになった。

 モデルライフの長寿化が大幅なフェイスリフトにつながっている

 3)三菱デリカD:5(現行型)

 さて、モデルライフが長くなってくると新鮮味を維持するために大幅なフェイスリフトが必要になってくるものだが、その意味では三菱自動車の超ロングセラーモデル「デリカD:5」が2019年に実施したMMCはインパクトが大きかった。デリカD:5 のデビューは2007年で、2012年にクリーンディーゼルエンジンを追加設定するといったトピックスはあったものの、大筋ではスタイルもメカニズムも変えることなく、しかしSUVとミニバンのクロスオーバーモデルとして独自の存在感を放っていた。

 とはいえ、さすがに10年を超えると新鮮味もなくなってきたのも事実。そこで2019年1月に実施されたマイナーチェンジでは、同社の新世代デザインである『ダイナミックシールド』に大変身。ヘッドライトはLEDを組み合わせたマルチタイプとなり、一気にリフレッシュした。さらにディーゼルエンジンに組み合わされるトランスミッションは8速ATとなるなどメカニズムも進化していた。

 これほど変わったのであればフルモデルチェンジといっても差し支えないとも感じたが、じつはガソリンエンジン車はフェイスリフトをせずに継続生産されているなど、ディーゼルだけの進化だったりした。なお、ガソリンエンジン車は2019年秋に生産休止となった。さらに、これまでデリカD:5 を生産してきた三菱自動車の子会社であるパジェロ製造の工場閉鎖が決まっている。ただし、デリカD:5 については岡崎工場に生産移管されるということなので、ファンにとってはひと安心だ。

 4)三菱ミラージュ(現行型)

 三菱自動車といえば、どうしても日本市場でのシェアが広がらない状況で、なかなかフルモデルチェンジのタイミングが伸びがちな傾向にある。エントリーモデルである「ミラージュ」も、そのデビューは2012年とロングセラーとなっている。デビュー当時はグリルレスに近いプレーンな顔つきのベーシックカーといった風情で、フロントベイには3気筒1.0リッターエンジンを積んでいた。

 それが2014年には1.2リッターエンジンを追加、2016年にはメッキグリルを与え、さらにボンネット形状も変えることでゴージャスな雰囲気へとフェイスリフトした。そして、2020年になって『ダイナミックシールド』顔に大変身するというマイナーチェンジを実施。あまりの変わりぶりにフルモデルチェンジと感じてしまうが、デビュー当時の面影を色濃く残すテールレンズの形状を見ると、たしかにマイナーチェンジであることが確認できる。

 5)レクサスIS(現行型)

 最後に紹介するのは間もなくモデルチェンジを果たすレクサスISだ。すでにティザー的にモデルチェンジ後のエクステリアは公開されているが、なぜこれがマイナーチェンジと発表されているのか不思議になるくらい変わっている。

 はっきりいって外板パネルで従来モデルと同じ形状なのはAピラーくらいで、フロントも別物になっているし、特徴的な形状のトランクリッドなどはフルモデルチェンジといってもおかしくないほどイメージを変えているのだ。たしかにインテリアはキャリーオーバーであるし、パワートレイン系も新世代とはなっていないため、マイナーチェンジと呼ぶのは不思議ではないのだが。それにしても2013年にデビューした現行ISは、今回のビッグマイナーによって3~5年は寿命を延ばしたことは間違いなく、10年選手になることは確実である。

 いま世界では、近い将来にエンジン車の販売禁止を実施すると発表している国や地域が増えている。そうなるとエンジン車の開発に予算を割くのは得策ではなく、ゼロエミッションビークルにリソースを振り分けたい。そうした状況を考えると、これからもエンジン車についてはビッグマイナーチェンジによりリフレッシュして商品性を高めるといった手法が増えていくだろう。

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みんなのコメント

4件
  • どれも別車ってほどの衝撃ではなかったな。デリカの”顔”はちょっと衝撃だったけど。
  • 自衛隊のジープ→パジェロは
    いちおうマイナーチェンジ扱いらしいですね
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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