信号などの交通インフラや、自車以外の車と相互に情報をやり取りして安全な自律走行を目指す次世代自動車開発には、5Gなどの高速大容量通信の活用が不可欠となる。
5Gで用いる周波数は約6ギガヘルツ帯、約28ギガヘルツといずれも高周波帯。しかし、高周波の電気信号を送る際には問題がある。プリント基板などの「誘電体」に高周波の電気が通るとエネルギーの一部が損失してしまうのだ。「誘電損失」と呼ばれる現象。これにより円滑なデータ送信が損なわれてしまう。
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そのため、車とモノをつなぐ「V2X」実現のため、5Gをはじめとした高速大容量通信向け部材を開発する企業は、基板に用いる銅箔に誘電損失の少ないフッ素樹脂の加工を施して、損失を防ぐ工夫を行っている。
さらに解決すべき難問がある。フッ素樹脂は基板との粘着が弱い性質があるのだ。フッ素樹脂加工は銅箔からはがれやすいため、フッ素樹脂の吸着性と密着性(くっつきやすさ、はがれにくさ)を高めることが、高速大容量通信を可能とする部材開発の課題となる。
島津製作所の検査装置はその「くっつきやすさ、はがれにくさ」を評価するための装置。「走査型プローブ顕微鏡SPM-Nanoa」は、1マイクロメートル四方の範囲でナノメートル大の極小プローブ(探針)を試験の対象部材に「押し当てて離す」を約6万5000回繰り返す。探針を押し当てた際の「戻りづらさ」(単位はニュートン)を「吸着力」と見なして評価する。
くっつきやすさの次は「引きはがしやすさ」の評価。「精密万能試験機オートグラフAGX-V2」はくっついた部材を引きはがす剥離試験を行って「引きはがせた距離」などから密着力を測定する。この吸着力と密着力から総合的に部材を評価し、表面の粗さや成分の改良などを行うことでフッ素樹脂の密着性を改善し、高速大容量通信に適した部材の開発に生かすことができる。
探針と部材の間に働く極小な力をナノレベルで測定する精度と、微細な構造を観察できる高性能な光学システムによって実現可能な評価技術だ。
(日刊電波新聞)
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