昨年スーパーフォーミュラのスポット参戦を経て、今年ルーキーイヤーとしてフル参戦で臨む宮田莉朋(みやた りとも)選手。
コロナ禍の影響による変則的なメンバーによるレースで、開幕戦から先日の第3戦オートポリスまで確実に順位を上げてきている。
トーヨータイヤは過酷なバハ500参戦で、その真価を発揮できるのか!?
第3戦終了直後に伺った宮田莉朋選手へのインタビューをお届けする。
文/段純恵、写真/TOYOTA GAZOO Racing
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■トムスで乗ってるのにトップで走れてない危機感がある
第3戦は路面にマシンが映り込むほどの『ど』ウエットの中でのレースだった
昨日の予選は始まってすぐからタイヤのグリップが全然でなくて、タイムを出せる手応えがまったくなかったんです。フリー走行の時は雨量に関係なくある程度のグリップ感はあったので、内圧調整などで改善できる見込みで予選に臨んだら、まったく違っていた。
そういう状況で始まったなかで途中までトップタイムだったことは自分でも驚きでしたし、一定の成果だったかなとは思います。
でも、正直悔しいです。僕が途中までトップで、最後(ジュリアーノ・)アレジ選手だけは雨量がわずかに減ったところでアタックできてたので、その要素は大きいなってのはありますが、自分がそれまでにもっと速いタイムで走っていれば抜かれなかったかもしれないし、もっと何かできなかったのかという思いはあります。
僕としては、トムスで乗ってるのにトップで走れてないっていうのは、ある意味クビだろって思うくらい危機感を持ってる(宮田)
この3戦、ずっとそうですね。師匠の高木虎之介さんもそうだったって聞いてますけど、例えばレースでトラブルがあったり接触で終わってしまったりする時も、自分がその位置にいたから勝てなかった、自分の力が足りなかったからと考える。
自分に力量がもっとあれば違う結果になったのでは? と考えます。関わってくれている皆さんはいまの成績でも上出来と言ってくれるんですよ。ルーキーイヤーであることも含めて。
ただ僕としては、トムスで乗ってるのにトップで走れてないっていうのは、ある意味クビだろって思うくらい危機感を持ってる。焦らなくていいって言ってくれるんですけど、トムスで乗ってる以上、このままじゃ終わりなんじゃないかなって思ってる。
SFって本当に勝つのが難しいレースですけど、やっぱトップ3に常にいなきゃ、って思ってる自分がいます。
■毎戦一歩ずつでも進んでいる今はとてもいい状況
毎戦一歩ずつでも進んでいる、いますごくいい状況だと思ってます(宮田)
僕はエンジニアが理想と思うクルマにまず乗って、それに自分のドライビングをアジャストすべきだと思ってます。その上でここは良いバランスだ、ただこのコーナーだけは乗り辛いから少し対処してほしい、と言ってます。
いま担当してくれている小枝(正樹)さんは昨年までニック(・キャシディ)選手を担当していた方です。ニック選手は、外国人ドライバーあるあるなのかもしれないですけど、自分からクルマをああしたいこうしたいという性格だったようで、ドライビングスタイルも僕とは真反対くらい違う。
なので、勝つための一番の近道は、僕がニック選手のドライビングに似たような走りができれば、たぶん開幕戦からもっといいレースができてたと思うし、小枝さんは小枝さんで、僕にとってもっと乗りやすいクルマのセットアップができればもっと活躍できたかもしれないと思っている。
お互いにそう思いながら歩み寄って、毎戦一歩ずつでも進んでいる、いますごくいい状況だと思ってます。
僕はみんなから背中を押されないと自信を持てないタイプです。メンタルもあまり強い感じじゃないですよ。ネガティブだし。
でも、だからこそ人一倍、研究してレースに臨んでます。自分が出てないレースや他のカテゴリーでも、自分で調べたことは全部覚えてますし、調べてもわからない時はエンジニアか誰かに、あの時のあのレースはなぜそうなったのか、何がダメだったのかを聞く。それくらい準備してから臨まないと不安になるので。
■レース以外の時間は犬、それにシミュレーター
開幕戦では7位、第2戦では6位、そして第3戦では11周でレース終了ではあったが4位と、着実に順位を上げてきている
ふだんレース以外にやっていることですか? 家では犬と遊んで癒やしてもらってます。10ヶ月のトイプードルと、8歳のイタリアングレーハウンドです。この子は繁殖犬を引退して、保護犬だったのを引き取りました。
2匹を連れて自分の車でドッグランへ出かけたり犬仲間の友達と会ったり。サーキットへ行く途中にドッグランの看板を見かけたら、次そこに行ってみようって思います。
あとはシミュレーターかな。家にシミュレーターがあるんです。ゲームは大好きですね。実名性のゲームでいろんなドライバーと対戦します。
F1のランド・ノリスやマックス・フェルスタッペンと対戦したこともあります。アレックス・パロウともゲームで対戦して以来の知り合いです。僕のこと覚えていてくれて、彼がインディに行ってからもシミュレーターで会うと話したりします。
リアルで会ったことのないドライバーにオンラインで出会えると、自分の技量だったり向こうの走らせ方が勉強できる。リアルでは会えないドライバーに会えるので、僕にとってはプラスになることしかないですね。
シミュレーターを使って自分の好きな時間に走り込むというのが現代のレーサーの主流になっているようだ
IMSAやDTMのドライバーも出てますが、トップカテゴリーで走ってる特に外人選手はすごく器用で、リアルもバーチャルも速い人が多い。フェルスタッペンなんか、F1で勝って、その晩バーチャルの耐久レースに出てその耐久レースで優勝してとか、本当にそれを日常的にやってます。
それは僕も同じで、家に帰ってシミュレーターのレースに出て、ヘンな話、リアルのレースでダメだった時にフラストレーションがたまって、本当に自分がダメだったのか、シミュレーターなら自分の好みでいろんなことを試せるので、それでレースして自信を取り戻すわけじゃないですけど、いつもそうしてます。
SFのドライバーでは野尻選手とか福住選手とも対戦しましたね。二人とも最近は忙しいみたいであまり対戦できてませんが。僕、同世代よりは先輩方のほうが接しやすくて、向こうは嫌がってるかもしれないけど(笑)、仲良くしてもらってます。この二人くらいかな。シミュレーターで会うのは。
結局、家でもレースやってますね(笑)。ま、でも、僕らの世代はみんなそうなのかな?
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