「LMDh」参戦のプロトタイプ公開
今年2023年が創立60周年にあたると同時に、そのモータースポーツ部門、「スクアドラ・コルセ」の誕生から10周年を迎えるアニバーサリー・イヤーのランボルギーニ。
【画像】ついにル・マン24時間参戦へ「ランボルギーニSC63」【じっくり見る】 全39枚
スクアドラ・コルセはこの10年間、カスタマー・レース部門として、またワンオフ・カーの製作などに積極的に携わり、市販車をベースとした耐久レースのGTカテゴリーに参戦し、複数の優勝を手にしてきた。デイトナ24時間の3連覇、またセブリング12時間の2連覇などは、その最も象徴的な戦歴の1つといってよいだろう。
そのスクアドラ・コルセが、新たに世界のトップ・カテゴリーの1つである、「LMDh」に参戦することが明らかにされたのは2022年のことだった。
LMDhは、北米のスポーツカーレース、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権(WTSC)のトップクラスを担うカテゴリーで、これはLMHマシンがトップクラスとなるFIA世界耐久選手権(WEC)とともに耐久レースの2大タイトルとして知られる選手権。
ただしLMDhとLMHの両マシンは、各々の選手権に参戦することが可能で、それがWTSCとWECの両シリーズをさらに白熱させることになる。
今回はそのWTSCにLMDhマシンを新規に投入するランボルギーニのスクアドラ・コルセを率いるジョルジオ・サンナ氏に、2024年に迫ったWSTC、そしてWECへの参戦に関しての最新情報を、短い時間ではあったが伺うことができた。
ジョルジオ・サンナが語る「SC63」
現在開発の最終段階にあると噂されるマシンの名称は「SC63」。
SCとはスクアドラ・コルセを、また63とはランボルギーニの創立年を表す数字であることは、ランボルギーニのファンには一瞬で理解できるところだ。
ーー現在のSC63の開発状況に関して教えてください。
「8月にサーキットでのテストを始める予定で開発が進んでいる段階です。そのテストは8月に始まり、12月には終了するでしょう。マシンの開発のみならずホモロゲーションに関しても同様です」
「現在はイタリア国内でテストを続けています。風洞実験によるエアロダイナミクスや、パワートレインのシミュレーションなどがメインのプログラムです。サーキットでのテストの前に全体的なシミュレーションを行うことは非常に重要で、その後我々はホームサーキットのバレルンガを始め、イモラやスパ、ポールリカールなどでテストを行うことになる予定です。12月にはIMSAと協力してデイトナでのテストも実現することになると思います」
「コールドV」のV8ターボとは
ーーLMDhマシンのSC63は、ランボルギーニが推し進めるコウ・タウリ戦略の一環であると考えられますか?
「我々は、LMDhももちろんそうですが、モータースポーツ全般が自動車メーカーとしての戦略(コウ・タウリ)の一環であると考えています。それは技術開発の面においても、あらゆる点でノウハウを蓄積するうえでも最適なプラットフォームといえるでしょう」
「今回LMDhのカテゴリーに参戦することを決めたのは、最新のハイブリッド技術に触れることができるチャンスがあると考えたからなのです。将来的にはロードカーにそのノウハウを採用し、ブランドのパフォーマンスを証明する。つまりスポーティな志向のカスタマーの要求により強く応えるという意味もあります」
「確かにLMDhはトップ・カテゴリーのモデルではありますが、そのノウハウをベースに新しいGT3やスーパートロフェオなどを開発する計画もあります」
ーーSC63には新開発となる3.8LのV型8気筒ツインターボエンジンが搭載されていますが、コールドV構造と呼ばれるVアングルの外側にターボをマウントする方式は、将来的には市販車にも導入される計画があるのでしょうか。
「このエンジンは、今回スクアドラ・コルセのチームが中心となって、SC63のために白紙から設計されたものです。重心の低下や安定、市販車とは異なりCO2エミッションの規定がないことなどから、この設計を決めました。市販車への技術移行は、そういうチャンスが訪れるかどうかを検討するかもしれませんが、そのためにはパフォーマンスとともに認証を得ることが最優先の課題です」
リジェのモノコックを選んだ理由
ーーLMDhには4タイプのモノコックが用意されていると思いますが、なぜランボルギーニはその中からリジェ製を選択したのでしょうか。また今回のIMSA、もしくはWECへの参戦に関しては、ファクトリー・チームを組織するのではなく、カスタマー・チームにその活動を委ねる決断を下したのはなぜかを教えてください
「我々は2024年シーズンのLMDhマシンの開発を進めてきました。そのタイミングを考えるとアウディ・グループからの承認もあり、100%ランボルギーニの自由が効くモノコック・メーカーとしてリジェを選択するのが最適な策でした。実際にこの著名なモノコック構造の開発・製作パートナーと車体を作り上げていくことができました」
「スクアドラ・コルセは、その名前のとおりカスタマー・レース部門です。優秀なカスタマーにレースカーを販売し、その活動をサポートするという体制は、LMDhカーでも変わりません。今回はそのパートナーとしてアイアン・リンクスというチームを選ばせていただきましたが、その活動に関してはフルサポートの体制で臨む予定です」
グロージャン、クビアトの名も
ーー2024年から、1台のSC63をWECに、続いて2台目のモデルをWSTCにエントリーされる計画と聞きましたが、ドライバーのラインナップはすでに決定されているのでしょうか。
「ランボルギーニのファクトリー・ドライバーであるミルコ・ポルトロッティ、アンドレア・カルダレッリ、ロマン・グロージャン、ダニール・クビアトなどが現在予定されているところです。2023年後半にはさらにほかのドライバーもラインナップに加わるでしょう。彼らは今、とても熱心にマシンの開発に取り組んでくれています」
ーーSC63によるモータースポーツ活動の最終的な目標はどこにあるのでしょうか。
「ル・マン24時間やデイトナ24時間は、最もアイコニックなレースでありますが、反面ここで勝つのはとても難しい。けれども我々ランボルギーニは、どこで戦っても強いことを世界で証明したいと考えています」
「個人的に特に楽しみなのはWECの富士ラウンド。私自身レーシング・ドライバーとしての活動で、最後を飾ったのはこのサーキットですから、特に思い入れが強いんですよ。どこでも強いSC63と無数のLMH、LMDhのライバル。それらと富士で戦えるのは本当に楽しみですね」
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