現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【試乗】アルテオンに美しすぎるシューティングブレーク追加! 進化したパサートと2台一気乗り

ここから本文です

【試乗】アルテオンに美しすぎるシューティングブレーク追加! 進化したパサートと2台一気乗り

掲載 更新 14
【試乗】アルテオンに美しすぎるシューティングブレーク追加! 進化したパサートと2台一気乗り

 ドライバーの意図を若干上まわるディーゼルの特性が最高!

 華がないのが個性のはずのVWだが、ハッキリ言えば最近はお洒落である。正当派のパサートもそうだし、もちろんアルテオンは最初からスタイリッシュクーペとして華々しくデビューした。

【試乗】操縦安定性はバランスの極み! 非の打ち所がない8代目ゴルフに感動

 その2モデルがフェイスリフトを受けると同時に、アルテオンにはシューティングブレークが誕生。日本的にはデザイン・コンシャス・ワゴンで、個人的にはVW”シロッコ”のルーフラインとウインドグラフィックスが蘇るスポーティハッチバックの印象である。

 前後フェイスリフトは、フロントグリルのデザインや配色とライトまわり、デイライトの配光など。リヤは新たな書体のVWエンブレムの下にモデル名が配置されて、新型ゴルフも含めてVWすべてのモデルが統一される。そこはVWエンブレムも含めて画像で確認して頂きたい……。

 試乗はまず、マイナーチェンジしたパサート・セダン。4グレードあるうちの最上位、パサートTDI Elegance Advanceに乗る。

 本国ドイツを含む欧州で減少傾向にあるディーゼルエンジンを、VWグループは日本に導入している。個人的にハイブリッドでなければディーゼルを好むたちだが、それはゼロ発進加速がストレスなく軽快に盛り上がる力強さと、燃料満タンでの脚の長さ、航続距離の伸びと燃料コストも、ガソリンとの差が少なくなったとはいえ、やはり魅力だ。

 いかにもドイツ流に整然とした室内に入る。シートの硬い座り心地、床に足を着いた時の硬さと張りの強さ、ドアを閉めた時の気密性など、国民のための大衆車というより、ここまで質感が高いともはやプレミアムクラスの印象が強い。

 走りはレールにハマったかのような直進性。ステア操作の動きに正確だが軽快に動くコーナリング。速度を足の裏で抑え込む感覚のブレーキングは、ペダルを抜く動作、減速Gを滑らかに消すまで正確に車速をコントロールできる。と、どれをとっても操作に対して自然な手応え”足応え”として伝わる点が素晴らしい。

 アクセルを軽く踏む、加速が始まると同時に低回転からモリモリと400N・mのディーゼルターボ特有の力強いトルクで盛り上がる2リッターTDIは、大柄なボディをコンパクトカー並に軽快に引っ張る。

 6速から多段化して7速になったDSGはツインクラッチ式。まるでトルコンのようなスムースな発進と変速と瞬時に適確なギヤ選びが嬉しい。アクセルを深く踏み込まなくても必要な時に期待値を”若干上まわる”!! 動力性能を得られることは、ひとの感性として「素直」と感じられるものだ。

 この軽快で急激に盛り上がる加速Gは、回転すると同時に最大トルクを発生するEVの加速フィールにも似ている。が、無音のモーター加速に対して、ディーゼルは3000rpm付近の燃焼音の盛り上がりがやや耳障り。ただそこを越えると滑らかで整った静かなサウンドに変化しつつ4500rpmで回転リミットを向かえるエンジンとしてのトルクとパワーの関係が、モーターにはない躍動感として心地いい。実用は2~3000rpmも回せば十分過ぎる性能が引出せる。

 室内空間の広がりといい、トランクは幅も奥行きも驚きの広さである事も含めて、正統派セダンとしての基本、ひとつの指針がパサートである。今回はセダンとワゴンであるバリアントのボディバリエーションだが、ヴァリアントをベースに車高を高めてSUV感覚にした4WD(2リッターTDIのみ)、オールトラックも用意。

 エンジンは2リッターディーゼルのほか、従来の1.4リッターTSIに代わって新世代の4気筒ターボ、1.5リッターTSIが搭載された。ソレに乗るべきかと迷ったが、試乗予定のアルテオンが2リッター直4ガソリンなので同じ2リッターのディーゼルが比較しやすいだろう、と言う意味で2リッターTDIを選んだ。

 見た目は美麗なワゴンだが走りは骨太スポーツ!

 アルテオン・シューティングブレークは2リッターTSI 4MOTION R-Line Advanceとこれも最上位グレード。流麗という単語はクーペにこそだが、シューティングブレークは弧を描くロングルーフにハッチゲートの流れが美しく、これはこれで流麗でお洒落なプレミアムスポーツワゴンである。

 スタートした瞬間からスポーティな事は、エンジンを含むクルマ全体が引き締まったシャープな動きからもわかる。

 まずはエンジンが存在を主張する。アクセルを踏み込むと272馬力/350N・mの2リッターTSIガソリンターボは、出足の一瞬は眠い。つまりはターボラグだが、直後に急激に盛り上がるまさにターボトルクで乗員はシートに押し付けられる。そのまま強い加速Gを維持しながら高回転まで伸びていく気持ち良さはスポーツユニットそのもので、まさにそこがディーゼルとの違い。

 シャシーはパサートと基本は同じだが、ホイールベースはアルテオンが2870mmと45mm長い。クルマ全体が長く見えるのは目の錯覚ではなく全長が4870mmと、パサート・バリアントの4785mmに対して85mmも長い。走行性能でもクルマ全体の姿勢変化が少なく、フラットな乗り味に感じられるのはこの効果もあるだろう。

 操縦性と安定性はパサートと同様、スポーツワゴンの手本である。245/35R20のピレリP ZEROのタイヤ特性も手伝って、ステア操作に対する動きは早くて正確に曲がる。高速の直進安定性の高さと乗り味に35偏平の硬さや轍の取られなど皆無。シャーシとサスペンション、タイヤすべてが高剛性でまとめられている。高速道への合流ランプのように、大きく回り込みながら加速するシーンでは4モーションがまさに4輪で接地して駆動する安定性は頼もしい限り。

 ドライブモードの変更でエンジン、エキゾースト、ミッション、ステアリング、サスペンションにライト類その他がエコ~スポーツへ制御が変更できる。個人的にはエンジンマップはノーマルで十分だが、ステアリングはスポーツを選びアシスト量を減らしてズシリ手応え確かな仕様を好む。等々個別のセッテイングも楽しい。

 試乗中に試すことは”不可能”だったが、VW初のトラベルアシスト(同一車線内全車速運転支援システム)は、210km/h!! までの制御が叶うもの。いわゆるオートクルーズコントロールだが、従来のトラフィックアシスト(渋滞時追従支援)から進化して、設定した速度内で前走車との車間と走行レーンの維持をサポートする。興味として210km/hから渋滞の最後尾にどうやって付けるのか、減速Gや停止のし方などじつに興味深い。

こんな記事も読まれています

松重豊さんと石橋貴明さんが語り尽くす! NISSAN ARIYA presents THE BATTERY をPodcastで
松重豊さんと石橋貴明さんが語り尽くす! NISSAN ARIYA presents THE BATTERY をPodcastで
月刊自家用車WEB
トンネルの「非常口」どこに繋がっているの? そもそもドアの開け方は? 通常は入れない「謎の施設」の内部とは
トンネルの「非常口」どこに繋がっているの? そもそもドアの開け方は? 通常は入れない「謎の施設」の内部とは
くるまのニュース
ホンダ新型「ヴェゼル」弟分の「WR-V」とは何が違う? 正常進化した“独自のハイブリッド”は静かで快適なのに走りが楽しい
ホンダ新型「ヴェゼル」弟分の「WR-V」とは何が違う? 正常進化した“独自のハイブリッド”は静かで快適なのに走りが楽しい
VAGUE
ゆったりorがっしり? ハンドルで変わる自転車の乗り心地
ゆったりorがっしり? ハンドルで変わる自転車の乗り心地
バイクのニュース
自然の中で過ごすと気分が良くなるのに、しないのはなぜ? ベントレー環境財団についてのお話
自然の中で過ごすと気分が良くなるのに、しないのはなぜ? ベントレー環境財団についてのお話
AUTOCAR JAPAN
アルピーヌF1代表、離脱の決まったオコンをガスリーと平等に扱うと明言「彼らは同じレベル、同じ地位にある」
アルピーヌF1代表、離脱の決まったオコンをガスリーと平等に扱うと明言「彼らは同じレベル、同じ地位にある」
AUTOSPORT web
世界一過酷な24時間レースが史上最短の7時間に…ニュルブルクリンクは今年も波乱の展開でした【Key’s note】
世界一過酷な24時間レースが史上最短の7時間に…ニュルブルクリンクは今年も波乱の展開でした【Key’s note】
Auto Messe Web
【トライアンフ】「2025年モデルの新色」を一気紹介!鮮やかな10色!  
【トライアンフ】「2025年モデルの新色」を一気紹介!鮮やかな10色!  
モーサイ
STD+約19万円はお買い得!? ヤマハ新型MT-09の「SP」が7月に発売! オーリンズ製リヤサス、専用電子制御などを採用
STD+約19万円はお買い得!? ヤマハ新型MT-09の「SP」が7月に発売! オーリンズ製リヤサス、専用電子制御などを採用
モーサイ
【意外と快適?! やっぱり不便?!】5速MTの軽トラ「スズキ・スーパーキャリイ Xリミテッド」をトランポ&ファミリーカーに使ってみた
【意外と快適?! やっぱり不便?!】5速MTの軽トラ「スズキ・スーパーキャリイ Xリミテッド」をトランポ&ファミリーカーに使ってみた
WEBヤングマシン
フェラーリ、ル・マン連覇も「勝てるとは思っていなかった」。トヨタと白熱トップ争いを制する
フェラーリ、ル・マン連覇も「勝てるとは思っていなかった」。トヨタと白熱トップ争いを制する
motorsport.com 日本版
記録に特化したベーシックタイプのバイク専用ドラレコ「Mio MiVue M802WD」がデイトナから6月下旬発売!
記録に特化したベーシックタイプのバイク専用ドラレコ「Mio MiVue M802WD」がデイトナから6月下旬発売!
バイクブロス
ホンダが新型「軽バン」発表! 充電一回で「245km」走れる「すごい電気自動車」10月発売! 普及に向けて「新会社」も設立へ!
ホンダが新型「軽バン」発表! 充電一回で「245km」走れる「すごい電気自動車」10月発売! 普及に向けて「新会社」も設立へ!
くるまのニュース
F1カナダGPでの進歩を喜ぶも「勝てたかもしれないという気持ちを忘れることはできない」とメルセデスのTDアリソン
F1カナダGPでの進歩を喜ぶも「勝てたかもしれないという気持ちを忘れることはできない」とメルセデスのTDアリソン
AUTOSPORT web
メルセデスベンツの6輪軍用トラックにセルフシールドタンク&保護キャブ仕様…防衛・安全保障展示会
メルセデスベンツの6輪軍用トラックにセルフシールドタンク&保護キャブ仕様…防衛・安全保障展示会
レスポンス
トヨタ8号車、不運にも泣きル・マンを5位で終える。悔しさを抑えきれないドライバーたち「終盤のアクシデントがなかったら勝てていた」
トヨタ8号車、不運にも泣きル・マンを5位で終える。悔しさを抑えきれないドライバーたち「終盤のアクシデントがなかったら勝てていた」
motorsport.com 日本版
最大400kWの急速充電! インゴルシュタットの新しいポルシェ充電ラウンジ
最大400kWの急速充電! インゴルシュタットの新しいポルシェ充電ラウンジ
LE VOLANT CARSMEET WEB
イオンモール香椎浜に「#ワークマン女子かしいいーなてらす店」が6/20オープン!
イオンモール香椎浜に「#ワークマン女子かしいいーなてらす店」が6/20オープン!
バイクブロス

みんなのコメント

14件
  • > 進化したパサートと2台一気乗り

    記事中にパサートへの言及が皆無なのは、どっちでも同じだからですねww
  • かっこいいわ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

647.5710.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

178.9570.0万円

中古車を検索
アルテオンの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

647.5710.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

178.9570.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村