FMヨコハマ「ザ・モーターウィークリー」DJの藤本えみりです。
2017年11月27日、富士スピードウェイで開催された「NISMOドライビングアカデミー」メディア向け体験会に、番組を代表して参加してきました。
みなさん、このドライビングレッスン、すごいです!
何も語らず、冒頭からいきなり興奮していますが(笑)、私にとっては忘れられない体験になりました。
自分を磨かねば! と思わせてくれる、憧れのレンジローバー・ヴェラール<藤本えみり/Emiri Fujimoto>
思い起こせば、番組のDJを担当してから早6年・・・。
その間多くのクルマに試乗して、運転スキルも学んできたつもりです。サーキットの国際レーシングコースも走行しました。
それなのに、サーキットで私の運転を味わった人達はみんな必ず、「絶叫する」という現実。中には、「人生最大の恐怖体験だった」と語る人もいました。
そんな私の運転が、このレッスンを受けて、(やっと)大きく変わったんですー!
ということで、いつものブログよりボリュームがありますが、ぜひ最後まで読んでくださいね。
■ニスモドライビングアカデミーは上達間違いなし
「NISMOドライビングアカデミー」は、NISMOロードカー所有者対象の、これからサーキット走行を始めたい方に向けたスポーツドライビングレッスン。
今年(2017年)からスタートしたばかりで、今年度は全国で8回開催されます。この後は、12月16日大磯ロングビーチ特設会場、12月24日岡山国際サーキット、そして2018年2月3日鈴鹿サーキットで開催予定です。
参加者のドライビングスキルに合わせて、「ステージ1」「ステージ2」「ステージ3」という3つのステージが設定され、1から順に受講していくことで、安全にスキルアップを目指せます。
最初は、スポーツドライビングの基礎を学ぶ「ステージ1」からなので、初心者の方が安心して参加できます。
そして、アカデミーの講師は、NISMOのトップドライバーの方々!
通常はドライバー3名で開催されるそうですが、この日は特別に、松田次生選手、千代勝正選手、星野一樹選手、藤井誠暢選手、佐々木大樹選手という、豪華な5名のドライバー方々に指導していただきました。
さらに、校長先生はなんと、ミハエル・クルム選手なんです。クルム校長先生の「熱血指導」も、NISMOドライビングアカデミーの大きな魅力ですよ!
■基礎テクニックからしっかり学びます
このメディア体験会でのレッスンの流れは、午前中に「ステージ1」を受講、そしてお昼休憩を挟み、午後からは「ステージ2」を受講。それぞれのステージの前には座学講習があり、レッスンの内容やサーキット走行の注意点などを事前にしっかりと教えてもらえます。
そして通常にはない特別プログラムとして、レッスンを受ける前と受けた後に、ジムカーナの「タイムトライアル」が実施されたんです。
ということで、各メディアの参加者が「ノート e-POWER NISMO」に乗り込み、タイムトライアル走行がスタートしました。
これからサーキット走行を始めたい方向けのプログラムなので、ヘルメットやレーシンググローブはレンタル可能。それを知らなかった私は、マイヘルメットとマイグローブ着用の、いかにも「サーキットを走れる女」姿で、いざ出陣。まずは無事に2回のタイムトライアル走行を終え、私のベストタイムは1分01秒25。順位は21位中、19位でした(笑)。
気を取り直して、この後は、いよいよレッスン開始です。
午前中は、サーキット走行未経験者を対象とした「ステージ1」です。ここでは、スポーツドライビングの基礎を学びながら、広い駐車場を使ってクルマの性能を安全に体験します。カリキュラムは、「フルブレーキング」「定常円」「Jターン」の3つ。
「フルブレーキング」は、スタートしてすぐ全開加速、ブレーキングポイントでABSが作動するまで強いブレーキを踏み、しっかりと停止。これによって、サーキット走行はもちろん、日常走行での緊急時にも「クルマをしっかりと止めること」ができ、危険回避に役立ちます。
じつはこのフルブレーキング、以前何度か体験済みなんですが、いつもABSが効いてくれないんですよね(←と、クルマのせいにする)。1回目のチャレンジでも、まったく手応えなし。番組を聴いて下さっている方はご存知のとおり、ビビリの私は、ブレーキを思いっきり強く踏むことができないんです・・・。
そんな人は、先生から「コラーッ」と怒られて当然なのですが、講師の皆さんは、優しく丁寧に指導してくれました。
星野選手、千代選手から、「今度は、足だけではなく、体全体を使ってブレーキを踏む感じでやってみてください。あと、藤本さんは、アクセルからブレーキへのペダルの踏みかえがゆっくりなんです。もっと素早く踏みかえてみてください」というアドバイスをもらいました。スゴイ、一度見ただけで、そこまでわかっちゃうものなんだ! そのアドバイスどおりにやってみると、1回目よりも簡単に、強いブレーキがかかったんです。
続いては「定常円旋回」にチャレンジしました。円を周りながら、ハンドルの舵角が一定で回れるポイントを探します。そのためには、アンダーステアを出して、クルマのグリップ限界を実際に体験することが大事なのですが、そもそも私、「どうやったらアンダーを出せるのか」がよくわからない・・・。
そこで、クルム校長と松田選手に、「初心者(しかも怖がりの私)が、自分でアンダーを出すにはどうしたら良いのか」を聞いてみました。
すると、「最初は、とりあえずハンドルを切って、街中を運転する速度でパイロンを周回してみてください。そこから徐々にアクセルを踏んで、スピードを出していくと、そのクルマの限界を知ることができますよ」とアドバイスいただきました。
実際にそのやり方で走ってみると、自然とアンダーが出るし、しかも怖くない!これなら初心者でも、無理せずにクルマの限界を知ることができますね。
そして最後の「Jターン」は、午前中の複合レッスン。フルブレーキング、定常円で学んだテクニックを使って、スムーズなコーナリングを目指します。ここでも、ブレーキングの位置や、アクセルを開けるタイミング、そしてコーナリング時の視線の置き場所なども、細かく教えてもらえました。
午前中のレッスンが終わった時には、私でも「自分の運転が変わった」と思いました。トップドライバーの講師陣に直接指導してもらえるうえに、そのアドバイスがとてもわかりすいので、上達も早いです!
■次のコーナーを考えたラインで
午後からはショートコースで「ステージ2」のレッスンがスタート。ステージ2では、サーキットの走り方を実践的に練習します。内容は、低速での同乗走行→先導走行→高速での同乗走行というプログラムです。
まずは低速同乗で、講師がドライブするクルマの助手席に座って、走り方やラインどりなどを学びます。私は、千代選手の隣に乗せていただきました。
「この同乗では、初めてサーキットを走る方が、スポーツ走行に一人で行っても安心して走れるようなレクチャーをしています。例えば、出口でしっかりと信号を見てくださいとか、ちゃんとコースを確認していきなり左側に合流しないようにとか」
「このコースですが、この先がS字カーブなので、ここを、右側でアウトインアウトすると次のコーナーがきつくなるので、ここは右側をキープして走るんです。左に向けてアウトインアウトをしっかりとれるようにすると良いですよ」
という感じで、車内では、サーキット初心者だけでなく、経験者もためになるお話をたくさん教えてもらいました。
ちなみに私はこの時「次のコーナーを考えたライン」に、ひたすら感銘を受けていました。今まで全く考えないで走っていたので・・・。だからみんな絶叫しますよね(笑)
■初挑戦!富士スピードウエイショートコース
続いては、先導走行です。講師のドライブする先導車に続き、私も初めてのショートコース走行に挑戦しました。
プロドライバーの走行ラインを、すぐ後ろで見られるという贅沢なレッスン。ただし徐々にスピードが上がっていくので、ついていくだけで必死。でも、諦めず頑張ってついていくと、「私、なんだかラクに走れてる」と思えるようになるんです。
サーキット走行は今まで「怖い」と思っていたけど、正しいラインで走ると、こんなに気持ちが変わるものなんですね。先生の後を追っていたけど、自分がサーキットを上手に走れた時は最高に楽しかったです。
ステージ2の最後は、高速での同乗走行。先ほどと同じく、千代選手の隣に乗せていただきましたが、これはもう、未知の世界でした。次元が違いすぎて、ごめんなさい、私には全く説明できません。一言、すごかったです!(笑)
そして、そんなトップドライバーの走りにも負けない「ノート NISMO」のポテンシャルもすごい。「サーキットでも、ここまで走れちゃうクルマなんだ」と驚きでした。
ということで、ステージ1、2を終了し、あとは本日最後の「タイムトライアル」のみ!
これだけの指導をしていただき、レッスン前よりもタイムが縮まらなかったら、どうしよう・・・(すぐにこの場を退出できるよう、帰り支度だけは整えておきました)。
そんなプレッシャーを感じていたのは私だけではないらしく、他のメディアの皆さんも、表情が硬い(笑)。それを察してか、クルム校長が、最後まで一人一人に丁寧なアドバイスを送っていたのが印象的でした。
私にも、「ドライビングポジションは確認した?もう少し前でもいいかな。大丈夫、自信を持って」と、アドバイスしていただきました。
そして、その結果、タイムはなんと「54秒95」。レッスン前より、6秒半もタイムを縮めることができたんです!実際走ってみて、レッスン前とは自分の走りが変わった、メリハリが出てきたように思います。
いつも必ず、「やっぱりね」というオチがつく私が、珍しく結果を出しましたー。そういう意味でも、このアカデミーはすごいですよね(笑)
さらにこの日、ドライバー賞、ドライバーが選ぶ、キラリと光った人に贈られる賞までいただき、あまりの嬉しさに、ウルッとしてしまいました。本当に、この日は忘れられない1日になりました。
興味が沸いて来たら、NISMOドライビングアカデミーのサイトで確認してくださいね。
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