鈴鹿サーキットで行なわれたスーパーフォーミュラの開幕ラウンドでは、TEAM MUGENの野尻智紀と岩佐歩夢が第1戦・第2戦共にフロントロウを独占するなど、予選で速さを見せた。ただ第1戦の予選後には野尻と岩佐に対して罰金の裁定が下っており、一部で話題となった。
公式リザルトによると、罰則の対象となったのはスーパーフォーミュラ統一規則第23条6『タイヤの保管方法』。野尻と岩佐にはこの一件で訓戒と罰金5万円を科された。(ちなみに、予選12番手となったSANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGの大湯都史樹も同様の処分を受けた)
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当該の規則文には、こう記されている。
「公式通知に示す方法以外での、タイヤに対する走行前の意図的な加熱は一切禁止される」
スーパーフォーミュラでは真冬のテスト、レースなど特別に認められたケースを除き、タイヤウォーマーなどを使っての意図的な加熱行為が禁止されている。スーパーフォーミュラのパドックを訪れた経験のある方なら、各チームがピット裏にタイヤを並べて外気と太陽光で温めている姿を目にしたことがあるはずだ。
第1戦の予選で問題とされたのは、予選Q1からQ2にかけてのインターバルでの出来事。TEAM MUGENの2台は、Q1で使用した熱の入ったタイヤとQ2で使う予定のタイヤを密着させて並べていたのだ。実際に中継映像でも、Q1を終えてピットに戻ってきたばかりの野尻号のタイヤ横に、チームが別のタイヤセットを密着させる様子がキャッチされていた。
motorsport.comの調べによると、タイヤ保管に関する詳細な禁止事項についてはチーム向けに別途通達されており、使用したばかりのタイヤと今後使用する予定のタイヤを「重ねる」ことは禁止されている。ただTEAM MUGENのスタッフによると、チームはこの“重ねる”という文言の曖昧さを突こうとしたのだという。
「重ねる」という言葉についてその定義を調べると、多くの辞書サイトで「物の“上”に何かを乗せる」といった文言が出てくる。つまり、縦になっているタイヤ同士を真横に密着させて並べるという行為は「重ねる」とは断言できないのでは……そういったある種とんちを効かせた形で、規則のグレーゾーンに飛び込んだというのが、事の顛末だという。
結果的にこの行為は違反と判断されながらも、グリッド降格などのペナルティは科されず、罰金のみの裁定に。この裁定にあたってチーム側と競技団のすったもんだもなかったと理解されている。
ただ罰金で競技的なアドバンテージを得られるのであれば、多くのチームが罰金覚悟で同じようなことをしてくるのでは? とも考えられるが、TEAM MUGENとしては結果的に加温・加熱効果はほとんど感じられなかったとのこと。結局上記の手段を使わなかった翌日の第2戦の予選でもTEAM MUGENが前日と同じようにフロントロウを独占し、実力を見せつけた。
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みんなのコメント
ルールの隙をついた工夫
浅木さんの本にもヨーロッパではグレーは白って書いてあったよ
狡猾な知恵、とんちは必要
世界に通じるチームになってほしいしね