コンチネンタルは、2018年5月に深層機械学習コンピテンスセンターをブダペストに開設する。新拠点では、人工知能分野の経験豊富なエキスパート、大学卒業資格者を対象に新たに雇用を100創出する予定。ハンガリー投資公社(HIPA)が支援する。
自動運転を実現し、交通事故のない交通社会「ビジョンゼロ」に向け、深層機械学習分野での専門知識の拡大を行っています」このように述べるのは、コンチネンタルの高度運転支援システム(ADAS)事業部責任者のカール・ハウプト氏(Karl Haupt)である。「非常に好調なコンチネンタルのオートモーティブ事業には多くの技術および開発プロセスが加わりつつあります。将来の成功と持続可能性を保証するハイテク開発が、高い能力の労働者を必要としています」コンチネンタル・ハンガリー代表のダニエル・ラバイ氏(Daniel Rabai)が付け加える。
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ブダペストを選択した決定的な理由は、自動車ビジネスが活発であること、多数の大学や研究機関、そして、コンチネンタルが求める必要な専門家の存在だった。新拠点に約100名のソフトウェアおよびハードウェア専門家を雇用して、欠員を迅速に埋める計画だ。
常時、機械学習の専門家、ビッグデータのエンジニア、ハードウェア/ソフトウェアの共同設計者、およびアプリケーションエンジニアを求めている。ブダペストのシティゲート中心部の新拠点には最新の開発ツールを備え、将来のモビリティ開発を習得するための最適な環境を従業員に提供する。
「新コンピテンスセンターの設立により、1000人以上のエンジニアを抱える自動運転に関する研究開発の地域拠点として、ハンガリーの競争力のさらなる向上、および地位の強化を目指します。本プロジェクトは、『ハンガリー製』から『ハンガリー発明』へのステップアップが、戦略的目標であるだけでなく、すでに進行中であることを明確に示すことになり、ハンガリーの自動車業界にとって大きな節目になります」ハンガリー投資公社(HIPA)総裁ローベルト・エーシク氏(Róbert Ésik)が述べている。
深層機械学習のコンピテンスセンターは、ADAS事業部内のソフトウェア工場のグローバルネットワークに統合される。新拠点での中心テーマは、組み込みソフトウェア、安全を最重視すべきリアルタイム・ソフトウェア・アプリケーション用の深層機械学習。急速に発展するテクノロジーを利用し、複雑な運転状況を制御するソリューションを開発する予定だ。
ADAS事業部は、長年、機械学習とニューラルネットワークを使用している。新型のカメラプラットフォームMFC 500(マルチ機能カメラ)の計算能力の大幅な向上により、大規模に多階層のニューラルネットワークの使用が可能になり、複雑な交通状況をさらに正確にキャプチャーすることが可能。状況を包括的に解釈することは、自動運転実現に近づく大きなステップだ。
自動運転における深層機械学習の重要性
インテリジェントビークルは周囲の交通がどのような行動を意図しているか理解しておく必要がある。複雑な運転シナリオでは、ひとつの対象物、ひとつのセンサー、容易に予測できる環境で意思決定を行なうことはできない。自動運転は常に、そして、いかなる状況であっても安全に動作する必要がある。複雑な機構は設計、実装、およびテストなどの点で取り扱いが難しくなる。
環境センシングから、運転ストラテジー計画、車両制御まで、さまざまなレベルの複雑な機構の処理を支援するため、深層機械学習に基づく手法が重要になる。深層学習の手法は拡張が可能で、つまり、利用可能なデータ量が増え、計算能力が向上するため、性能向上につながる。
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