6月中旬に行なわれたMotoGP第8戦ドイツGPで、1年半ぶりの優勝を収めたレプソル・ホンダのマルク・マルケス。2020年に負った怪我の影響で復帰後も厳しい戦いが続いていただけに、光明の射すレースだったと言えるだろう。
しかしマルケスはドイツGPで優勝を遂げたからといって、続くオランダGPでも同じ様なパフォーマンスを発揮できるとは考えていない。ザクセンリンク(ドイツ)はまだ本調子ではない右肩の負担が軽い左回りのレイアウトだった一方で、TTサーキット・アッセン(オランダ)は右コーナーの多いレイアウトなのだ。
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「もちろん、先週の勝利はとても重要なものだった」と、マルケス。
「あの勝利は深刻な状況にある僕らにとって、とても重要な瞬間に成し遂げることができた。勝利によってさらなるモチベーションがもたらされる。特にホンダにとってね。ホンダは長く勝利から遠ざかっていたから」
「ここで僕らは現実的な状況に引き戻されるだろうと思ってる。でもとにかくサマーブレイク前に勝利できたのは重要だった。アッセンを終えた後は丸ひと月以上をかけて僕らの計画やプロセスを引き続き進行させていく。(サマーブレイク明けに)ムジェロやカタルニア戦より上手く乗れるか、どうなるか様子を見てみよう」
「でもザクセンリンクと同じ水準になるのを期待することはできない」
またドイツGPで自身に勝利する力があることを実感した一方で、再び苦戦した場合にはそれを受け入れられるのだろうか? そう尋ねると、マルケスはその覚悟はできていると答えた。
「“苦しむ準備”はできている」
「頑張ろうとすれば、ムジェロやカタルニアのようにクラッシュすることになるだろう。それが現実だ。ザクセンリンクではとてもスムーズかつ精密にライディングができていたんだ」
「ザクセンリンクのことはよく理解していた。ほとんどが左コーナーで、右は3つしか無い……バイクが何か動いてしまっても、上手くコントロールできたんだ」
「だけどここでは5周、6周、7周……10周でも苦しむ可能性があるだろうね。結局、レース全体で苦しいことになれば、ミスを犯すのも容易になる。だから様子を見てみよう。当然、優勝はメンタル面では素晴らしいモチベーションになるし、それは可能なことだと確信している。でもそれは今じゃない」
「ここから一歩一歩前進していきたい。それはムジェロやカタルニア戦と比べて、という話であって、ザクセンリンクと比べてということじゃない。つまりそれはトップ10を目指すのが目標ということであり、それ以上は目指さない」
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