日本を代表するスーパースポーツ、日産 GT-Rに生産終了説浮上! その真相を追う。
2007年に発売された日産 GT-Rは、定期的に改良を加える「イヤーモデル制」を採り、発売後10年以上が経った今も、一線級の性能を保ちながら販売が続けられている。
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しかし、次期型発売の目途は立っておらず、さらに今後強化される騒音規制の影響で生産終了に向かうとの見方もある。
新車として発売される自動車の騒音規制は年々厳しくなってきており、2022年にはさらに規制が強化される。現在のGT-Rは、この俗にいう「2022年騒音規制」に対応できないというのが、生産終了説の根拠だ。
日本を代表するスーパースポーツは消滅してしまうのか。最新情報を追った。
文:遠藤徹
写真:茂呂幸正
【写真ギャラリー】最強にして最後のモデル!? GT-R 2020年モデルを詳しく見る
現行GT-Rは2022年に一旦生産中止する可能性も
現行型GT-Rは標準モデルとNISMOの2本立て。GT-R NISMOの2020年仕様は2019年10月に発売された
首都圏の「日産パフォーマンスセンター」を回った限りでは「GT-R」はまだ普通に売っており、契約後3ケ月程度で納車されている。
GT-Rのイヤーカー制度は、毎年の改良モデルへの切り替えではなく、ここ数年は1年毎と2年毎を不定期的に繰り返し、改良モデルを発売している。
現在のラインアップは以下のとおり。
「ピュアエディション」(1082万8400円)
「プレミアムエディション」(1232万9900円)
「ブラックエディション」(1277万2100円)
「50thアニバーサリー・ブリリアントホワイトパール」(1343万6500円)
「50thアニバーサリー・アルディメイトメタルシルバー」(1372万2500円)
「50thアニバーサリー・ワンガンブルー」(1376万6500円)
「トラックエディション Enginerd by NISMO」(1463万6600円)
「NISMO」(2420万円)
上記の8タイプを揃えており、販売されている。
2007年の発売以来、進化を重ねてきたGT-R。当初777万円で発売された同車も1000万円越えとなっているが、今なお世界のスーパースポーツに伍して高い性能を誇る
最も売れ行きがよいのは一番安い「ピュアエディション」と2番目の「プレミアムエディション」の2タイプ。50thアニバーサリーは特別仕様車であるから2020年いっぱいで終了する見込みだ。
車両本体だけでなくオプションパーツ、付属品も高い。首都圏の扱い店でのおすすめめパックは標準グレードが41万7777円、NISMOは42万6577円。
おすすめパックの主なアイテムは、フロアカーペット/13万2000円、フロアマット/14万800円、専用ツールセット/7万9515円、ウインドウ撥水12ケ月/1万295円、プレミアムコーティング/14万3000円、ドライブレコーダー/3万8897円、ETCセットアップ/2750円、ナンバープレートロック/5280円、レスキューマン/2530円、三角表示板/3520円。
車検付き「ハイパフォーマンスプログラム54」(54ヶ月分のサービスパック)は、50万8190円。
多くのアイテムは、小型車クラスの2~5倍の価格設定と高い。それでいて値引きは基本ゼロで成約時は10万円程度の用品サービスしかないと考えてよい。
購入のタイミングは正式なオーダーストップが出ていない今だが、だからといってプラスのサービスがあるわけではない。遅れるとプレミアムがつき価格が跳ね上がる可能性がある。
日産パフォーマンスセンター関係者によれば、現在のGT-Rは冒頭の2022年騒音規制に対応できず、同規制実施を機会に一旦生産を中止する見通しだという。
その場合も、現在販売中の2020年モデルが、2022年規制の実施まで販売継続される見込み。
ただ、状況はまだ流動的で、(一旦生産中止になった場合も)今後の技術開発でクリア可能になり次第復活の可能性もある。
GT-Rのリセールバリューは盤石! 「グローバルでは充分な利益」もたらす
走行性能に特化したGT-R NISMO。絶対的な販売台数は多くないものの、GT3マシンなどモータースポーツ車両も手掛け、日産に利益をもたらす存在だという
日本での販売台数は2019年1~11月の登録累計で738台売り、前年同期比27.6%増、月平均67台と絶対台数は少ないが、日産のテクノロジーパフォーマンスの象徴的存在で、モータスポーツに参戦し、高い実績を上げており存在価値は大きい。
前年実績を上回っているのは絶えず改良モデルを投入しているのと、最近は50周年のアニバーサリーモデルの発売などが貢献しているといえる。
グローバルでの生産販売実績は年間2000~3000台をコンスタントにさばいている。北米、ヨーロッパ、中近東など幅広い地域で売れている。高級高額で走りのポテンシャルは高く、この生産販売台数でも日産にとって充分な収益を与えているという。
開発部門は、他の日産車とは別格で、秘密のベールに包まれた場所で特別なプロジェクトが秘密裏に活動している。
国内では日産販売店が一応の窓口で販売の受付を行っているが、定期点検、車検、修理などのアフターケアは全国約150カ所にあるパフォーマンスセンターで行っている。
主なユーザーは50歳以上でかつてのスカイラインGTやGT-Rに憧れた「スカG」ファン層がメインで医者、弁護士、自由業などの富裕ユーザーで占められる。
なかにはイヤーモデルで改良バージョンの発売の度に代替えする熱狂的な顧客も少なからず存在する。リセールバリューは圧倒的に高く、7~8年落ちでも400万円の高値をつけるケースもある。
現場の声「現段階ではごく普通に生産・販売を行っている」
専用エンブレムと丸テールはスカイライン時代から引き継ぐGT-Rの証。その系譜は途絶えるのか、それとも引き継がれるのか。今後に注目が集まる
【証言:首都圏日産パフォーマンスセンター営業担当者】
GT-Rが今後どうなるかはまだ正確な情報は入っておらず、ごく普通に生産、販売、アフターケアを行っている。
販売受付はどこの日産店でもできるが、車検、定期点検、修理などは全国に150ヶ所あるパフォーマンスセンターが担当している。特別な資格のあるメカニックが専用の機器を使って作業しているからだ。
修理で部品交換が必要な場合、専用パーツはここしかストックがない。持ち込み車検だから1週間程度預かることになっている。
車検そのものは他の量販モデルと大差はないが、部品用品交換となるとそれなりに高くなる。
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みんなのコメント
…と言い切れない今の日産が怖い。
様では日産の消滅は近い。