もくじ
ー 失われた25台、62年ぶりの復活
ー レストア職人、一世一代の大仕事
ー 価格は1億円超え間違いなし
失われた25台、62年ぶりの復活
ジャガーの公式レストア部門であるジャガー・クラシックは、Dタイプを25台、オリジナルスペックで再生産する。これは、1956年以来、製造が叶わなかった分を取り戻すプロジェクトだ。
今のところ最後にロールアウトされたのは62年前、シャシーナンバーによれば、予定された100台のうちの75台目だった。今回の新車は、かつてと同じコヴェントリーの地で、同じ設計図を用いて造られる。
1955~57年にル・マン3連覇を飾ったDタイプは、XK用の6気筒を搭載していた。1955年仕様のショートノーズと1956年仕様のロングノーズが存在するが、今回はどちらのスタイルでもオーダーできる。
レストア職人、一世一代の大仕事
「ジャガーDタイプは歴史上最も象徴的で、しかも美しいレースカーのひとつであり、世界で最も過酷なレースにおける目覚ましい記録の持ち主でもあります。今見ても、すごいクルマですよ」と語るのは、ジャガー・ランドローバーのクラシック部門を率いるティム・ハニングだ。
「コヴェントリーで生産計画を完了し、Dタイプのサクセスストーリーの続きを紡ぐ機会というのは、一世一代もののプロジェクトです。世界屈指の腕を持つジャガー・クラシックの匠たちにとっても、それを完遂することは誇りに思える仕事です」
価格は1億円超え間違いなし
これまで、ジャガー・クラシックはライトウェイトEタイプを6台、Dタイプの公道仕様に当たるXKSSを9台、それぞれ復刻する計画を手掛けてきた。Eタイプは2015年に完了し、XKSSは昨年に製作が始動した。今回は、それらに続く復刻企画の第3弾ということになる。
再生Dタイプの1台目は、技術検証用のプロトタイプになる予定で、パリで今週開催されるサロン・レトロモビルでお披露目される。価格は未定だが、かつて彼らが手掛けたライトウェイトEタイプやXKSSの復刻版は100万ポンド(約1億5000万円)ほどとされるだけに、それと近い金額になるのは確実だ。
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