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LBXの影にしたくない! 小改良 レクサスUX 300hへ試乗 第5世代HVで198psに 喜び多き所有体験

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LBXの影にしたくない! 小改良 レクサスUX 300hへ試乗 第5世代HVで198psに 喜び多き所有体験

LBXの影にならないよう、UXがアップデート

2024年のレクサスは、英国で絶好調。販売数は過去最高を更新し、最新のコンパクトSUV、LBXも数1000台規模で売れている。

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ただしレクサスには、3万ポンド後半で購入できるSUVが、6年前から存在していた。人気の弟分の影にならないよう、一層の差別化も前提に、UXがアップデートを受けた。

UXの全長は4495mmで、アウディQ3やBMW X1、ボルボXC40などがライバル。ボディは全高が抑えられ、着座位置は意外と低い。低重心でもあり、優れた安定性と敏捷性が強みになってきた。

今回の小改良で手が加えられたのは、主にインテリアとパワートレイン。2023年までUX 250hを名乗っていた英国仕様は、UX 300hへ改称。ハイブリッドが第5世代へ進化した事実を、50増やすことで表している。

直線が多用されたスタイリングは従来どおり。ボディ面はシャープに折れ曲がり、見る人によっては凝りすぎに感じられるかもしれない。居並ぶライバルの中で、自己主張できていることは間違いない。

英国仕様のトリムグレードは多様で、スポーティなFスポーツもある。だが、BMWのMスポーツのように、見た目も積極的なものになるわけではない。アルミホイールは17インチか18インチ。ボディカラーは12色から選択できる。

お好みで、ルーフをブラックにするツートーンも可能。筆者は、ソニック・カッパーという塗装色が気に入った。

称賛したくなる車内のインターフェース

車内では、新しいタッチモニターを獲得。グレードに応じて8インチか12インチが組まれるが、システムは現在提供されている中で最も扱いやすいものの1つだろう。処理速度も速く、アップル・カープレイとアンドロイド・オートへ無線で対応する。

グラフィックは鮮明で、メニュー構造はわかりやすい。速度標識の読み取り機能がうるさい場合は、ショートカットで簡単にオフにもできる。音声アシスタントもよく働く。会話するように、運転中に操作を頼むことができる。

メーター用モニターは8インチ。ドライブモードに応じて、グラフィックが変化する。ダッシュボードには、実際に押せるハードボタンが多数残り、エアコンなどの操作も簡単。称賛したくなるインターフェースだ。

インテリアは、クロスか合皮、本皮の3種類から選択可能。日本の職人技が香る、素敵な風合いで仕立てられる。シフトセレクター前のプラスティック部品だけ、少し安っぽく見える印象だった。

車内空間は、前席側なら充分。後席側は、X1やXC40より狭い。荷室は438Lで、クラス下のLBXより僅かに広い程度。荷室の両脇にあるコブが、使い勝手に水を差す。スーツケースは3個までだろう。E-フォーを指定すると、更に狭くなるという。

第5世代のHVシステムで198psに 燃費も優秀

さて、今回のアップデートで獲得した第5世代のハイブリッド・システムは、最高出力が183psから198psへ上昇。本当に必要な人は限られるとはいえ、四輪駆動のE-フォーでは、リアアクスルを受け持つモーターが7psから40psへ変更されてもいる。

主役となるエンジンは、2.0L 4気筒の自然吸気ガソリンで変わりなし。だが、インバーターとトランスアクスルは新しい。駆動用バッテリーも、ニッケル水素からリチウムイオンへ切り替えられた。

その結果、UXの動力性能は明確に向上。余裕が生まれたことで、燃費も1.5km/L前後伸び、CO2の排出量も最大10g/km程度減っている。

市街地を走らせてみると、UX 300hは有り余るほどパワフル。高速道路の追い越し車線でも、まったく物足りなさはない。スポーティなドライブモードを選ぶと、郊外の道も気持ちよく飛ばせる。e-CVTが、不自然に回転数を高める仕草も抑えられている。

低速域では、駆動用モーターでの走行割合いが増え、その間はとても静か。今回は都市部から高速道路まで合計102kmを試乗したが、その内の57%がEVモードだった。燃費も、16.0km/Lへ届いた。

2024年仕様では、ボディ剛性を高めるべく、2本のブレースがシャシーへ追加されている。またスタビリティ・コントロールの制御を改め、E-フォーではリアタイヤへ伝わるパワー制御を改善。より軽快なコーナリングを実現したと主張される。

想像以上に運転を楽しめる 所有体験は喜びが多い

果たして、UX 300hは都市部を軽快に進める。グリップ力に優れ、郊外のカーブが連続する区間を意気揚々と駆け回れる。トランクリッドには複合素材を、ドアパネルにはアルミを用いることで、軽量化にも気は配られている。

傷んだアスファルトへの対応力も優秀。Fスポーツを指定すると、アダプティブダンパーが組まれるが、快適性や敏捷性に生じる変化は、さほど大きくないようだった。

レクサスのSUVは、英国では裕福な年配の方へ選ばれるイメージがある。しかし想像以上に、大胆に運転を楽しめる。パワートレインはノーマル・モード、ステアリングはスポーツ・モードという組み合わせが、ベストかもしれない。

3年間か9万6000kmの保証を、英国のレクサスは提供しているが、高い信頼性を考えると、活躍する場面は限られるかも。最長で、10年か16万kmまで延長も可能だ。

以前からUXは優れるコンパクトSUVだったが、今回のアップデートでさらに訴求力は高まったといっていい。後席と荷室の広さは限定的なままだが、パワフルさが増し、タッチモニターはとても扱いやすい。

英国価格は、約3万5000ポンド(約700万円)から約5万2000ポンド(約1040万円)の間。4万ポンド(約800万円)も払うなら、ドイツの上級ブランドがラインナップする、プラグイン・ハイブリッドを選ぶ人は少なくないだろう。

それでも、UX 300hの訴求力も低くはない。喜びの多い所有体験になることは、充分に予想できる。

◯:運転を楽しめるまとまりの良いシャシー 機能的で操作しやすいインフォテインメント・システム
△:サイズの割に狭い荷室 後席側ももっと広い方がいい

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みんなのコメント

6件
  • MAH
    今更古臭いUX買う理由がない
  • sky********
    > 英国では裕福な年配の方へ選ばれるイメージがある。
    UXに限れば、日本も同様。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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