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手足が不自由なドライバーでも運転できるように。ホンダ新型フィットにはデビュー前から運転補助装置が用意される

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手足が不自由なドライバーでも運転できるように。ホンダ新型フィットにはデビュー前から運転補助装置が用意される

■下肢だけでなく右手右足が不自由でも運転できるようにするための補助装置を装着可能とした

ホンダから2020年2月に発売予定の新型フィット。東京モーターショー2019でも、その姿を確認することはできました。新開発の2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」を搭載していながら、柴犬をイメージしたという愛らしいルックスはテクノロジーのことを忘れさせる身近なコンパクトカーを目指したことを感じさせます。

そんな新型フィットには、手足が不自由なドライバーでも運転できるように運転補助装置『Honda Techmatic system(ホンダ・テックマチックシステム)』が設定されます。しかも、すでに開発済みで新型車のデビューに合わせてローンチできるよう進めているのだとか。じつは東京モーターショー期間中にも、短い間でしたが運転補助装置を装着した新型フィットが展示されていました。そのレアな展示車両の写真がこちらです。

装着されていたのは、片手が不自由なドライバー向けの「ハンドル旋回ノブ」と「左手用ウインカーレバー」。ハンドル旋回ノブにはホーンボタンも装着され、本当に片手で運転できることを考慮して作り込んだと感じられるものです。

そのハンドル旋回ノブは、両足の不自由な下肢障害者向けの「手動運転補助装置」でも有効(その場合はホーンスイッチが付かないそうです)。こちらは左手でアクセルとブレーキを操作できるコントロールグリップを備えたもので、グリップにはウインカーやハザード、ライトのハイ/ロー切り替え、ホーンのスイッチなども備わります。

ただし、ブレーキについてはリンクを介してペダルを操作するという方式のため、それなりに力が必要になるようです。バイワイヤのブレーキを前提に、もっと操作性を軽くすることも期待したいところですが、まずは実績のある装置でのフィッティングを優先したということでした。

また右足が不自由なドライバーに向けた「左足用アクセルペダル」も装着されていました。2ペダルを前提とした左足用のアクセルペダルとそれに合わせてブレーキペダルをかさ上げするキットがセットになったもので、操作しやすいオルガン式となっているのもポイント。ノブを操作することで右足仕様にも切り替えられ、家族間での共用も考慮しているのもポイントです。ちなみに、それぞれ使わない側のアクセルペダルは固定されるので間違えて操作してしまうことがないように配慮されています。

じつは、これらの運転補助装置自体は従来からあるものですが、新型フィットのデビューに合わせて装着できるように作り込んだというのが注目点。そのほか「助手席回転シート」も用意されるということです。

介護という視点だけでなく、ドライバーのバリアフリー化を進めることで誰もが移動を楽しめる交通社会を実現するためには、こうした運転補助装置は有効。さらに新型フィットでは渋滞時にも対応したACCや車線維持支援ステアリングなどの機能も充実していますから、こうした装置が必要なドライバーも最新のADASを利用できるのです。

もちろん、今回装着されている装着ではカバーできない人もいるわけですが、少しでも運転を楽しめるドライバーが増えてほしいというホンダの思いが、運転補助装置をさらに進化させてくれることでしょう。そうした未来に期待したいと思います。

文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)

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