50年ぶりのWECトップカテゴリー復帰を記念
フェラーリは、最後のル・マン出走から50年ぶりとなる「499P」によるWEC(FIA世界耐久選手権)トップカテゴリーへの復帰を記念し、耐久レースにおけるフェラーリの歴史を称えるコレクターズブック「Ferrari Endurance」を99冊限定で発刊した。これは、2021年に発刊された499冊限定の「モンツァSP1/SP2」のリミテッドエディションブック(47万9400円)に続く出版プロジェクトとなる。
フェラーリの伝説を残したチャンピオンマシンたち。「ル・マン24時間」100周年を記念して歴代モデルを振り返ります
ル・マンで9回の総合優勝を達成してきたフェラーリ
2023年6月に開催された100周年となるル・マン24時間レースでお披露目された、フェラーリのコレクターやエンスージアストに向けた限定版。その序文でジョン・エルカン会長はこの本について以下のように綴っている。
「情熱、決意、忍耐力。フェラーリの根底にあるのは、この3つです。1946年以来、この3つの資質がフェラーリを支えてきました。そして今年、フェラーリが耐久レースの最高峰に復帰する際も、この資質が私たちを導いてくれるでしょう。2021年、私はル・マン24時間レースの公式スターターを務めるという大変な名誉を得ました。
そして2023年、フェラーリは、過去の驚くべき挑戦を再開する準備を整えました。1949年の初優勝以来、9回の総合優勝と無数のクラス優勝を達成してきた地、ル・マンの100 周年大会に499P で参加するのです。(中略)これは77年の歳月をかけた旅であり、今、私たちはスリリングな新しい局面を迎えています。この本が、フェラーリの偉大な成功に貢献したすべての人々を称え、耐久レースにおける私たちの未来にとってインスピレーションとなることを願っています」
伝説の312PBにちなんでページ数は312に
「Ferrari Endurance」は、1972年に全出走レースで勝利した伝説の「312PB」にちなんだ全312ページ。1950~60年代の勝利やヒーロー、伝説となったモデルの数々を物語と写真で紹介。1974~2022年のプライベートチームによる華々しい活躍も解説されている。
Iconaシリーズの「デイトナSP3」はニュルブルクリンクで撮影された写真を用い、1章を使って丁寧に紹介された。もちろん、50年ぶりに「復活」を果たした、新型ハイパーカー「499P」の2023年開幕戦セブリングでのデビュー戦レポートも掲載されている。そして、巻末には1947年から2023年までの、フェラーリの耐久レース全成績を詳細に収録。
さらに装丁も耐久レースの「香り」を伝える仕立てに。表紙と裏表紙は「166MM」から「275P」までの歴代モデルを象徴するリベット留めのアルミニウム製。本の構造部は削り出しのアルミニウムが用いられている。背表紙は、499Pのエンジンブロックをはじめレース部門で活用されている3Dプリンターを用いて制作された。
また、プレゼンテーションケースはカーボンを採用し、レーシングカーのコンポーネントと同じ技術で作られた。ひと目でフェラーリと分かるロッソ・コルサで塗装され、創業40周年を記念した限定モデルである「F40」にちなんだNACAダクトがポイントなっている。そして、内側は499Pと同様にアルカンターラがあしらわれている。ちなみに国によって異なるものの、オフィシャルサイトでの価格は1万9000ユーロ(約300万円)となっている。
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