現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「レガシィ」のトラックに「インプレッサ」のSUV!? スバルの珍車5選

ここから本文です

「レガシィ」のトラックに「インプレッサ」のSUV!? スバルの珍車5選

掲載 更新
「レガシィ」のトラックに「インプレッサ」のSUV!? スバルの珍車5選

 いま、スバルは国産メーカーで唯一無二の水平対向エンジンと、そこに組み合わされる「シンメトリカルAWD」と呼称される四輪駆動システム(以下、4WD)、そして衝突被害軽減ブレーキの先駆け的存在の「アイサイト」を技術の三本柱としてアピールしています。

ダブルキャブのピックアップトラック、スバル「バハ」 スバルはこれまで「スバル360」のころから数々の革新的技術や、スバル独特のブレないコンセプトに基づいたクルマづくりをしてきました。

ボンネットに穴がない!? スバル「レヴォーグ」の自然吸気エンジン車が登場した理由

 一方で、かつてはちょっと王道からそれたような珍しいクルマも多く輩出しています。

 そこで、これまでスバルが販売してきたクルマのなかから珍車5車種をピックアップして紹介します。

●スバル「ブラット」

日本未発売だったピックアップトラック、スバル「ブラット」の初期モデル 1970年代初頭、アメリカのスバル現地法人から、本社に向けて小型ピックアップトラックの開発が求められていました。アメリカでは若者が乗るクルマとして、ピックアップトラックが定番だったからです。

 そこで、スバルは1977年に、初代「レオーネ」をベースにモノコックボディのピックアップトラック「ブラット」を発売。アメリカのみならず、イギリスやオーストラリアなどでも販売されました。

 アメリカではピックアップトラックに高い関税が課せられたため、対策として荷台にプラスチック製のシートが装備され、乗用車として輸入されたのです。

 駆動方式は全車4WDとされ、エンジンは当初1.6リッター水平対向4気筒のみでしたが、1981年のモデルチェンジで2代目となり1.8リッターと、1.8リッターターボとなります。

 スタイリッシュな4WDピックアップトラックということで人気もあり、アメリカでは1987年まで販売され、ヨーロッパやオーストラリア、ニュージーランドなどでは1994年まで販売されました。

 ちなみに、ブラットは田宮模型からラジコンカーが販売されていましたので、知名度は意外と高いかもしてません。

●スバル「バハ」

レジャーにも最適だったスバル「バハ」 スバル「レガシィ」は1989年に初代が発売され、それまでにない高性能ワゴンが人気となりました。2代目「レガシィ」には、派生車として「ツーリングワゴン」をベースに車高をアップしてRVテイストを盛り込んだ「レガシィ グランドワゴン(後にランカスター)」が登場します。

 レガシィランカスターは北米では「アウトバック」という車名で販売され、2003年に「アウトバック」の派生車として、荷室上部を取り払いピックアップトラック仕様にした「BAJA(バハ)」が発売されます。

 バハは前出のブラットの再来ともいうべきモデルで、5名乗車が可能となったので使い勝手は向上していました。

 なお、バハは2006年までのわずか3年間しか生産されず、その後のアウトバックには設定されることはありませんでした。

●スバル「インプレッサ グラベルEX」

SUVテイストのスバル「インプレッサ グラベルEX」 1995年、「インプレッサ スポーツワゴン」をベースとして最低地上高を上げ、グリルガードと背面タイヤ、ルーフレールを装着する手法でSUV化した「インプレッサ グラベルEX」が発売。

 もともとインプレッサは世界ラリー選手権のイメージが定着しており、実際に不整地でも舗装路でも速いクルマでしたが、インプレッサ グラベルEXはSUVとして不整地に特化していました。なお、「グラベル」とは砂利道のことです。

 当時、人気のあったワゴンボディなので使い勝手もよく、売れる要素はあったものの、販売は低迷。1996年のモデルチェンジで廃止となってしまいました。

 しかし、この失敗を糧として後の「XV」につながったのではないでしょうか。

インプレッサWRXなのに性能はイマイチ!?●スバル「インプレッサ WRX NA」

ノンターボのスバル「インプレッサ WRX NA」 2000年に「インプレッサ」はフルモデルチェンジをおこない、2代目となりました。登場時にセダンを「インプレッサ WRX」という名で統一し、ワゴンを「インプレッサ スポーツワゴン」と命名します。

 セダンはワイドフェンダーの3ナンバーボディのみで、エンジンは2リッターのターボと自然吸気があり、駆動方式は全車4WDでした(後に1.5リッターエンジンやFFも追加)。

 自然吸気エンジンのセダンが「インプレッサ WRX NA」、ターボが「インプレッサ WRX NB」で、このインプレッサ WRX NAがちょっと変わっていました。

 見た目はワイドフェンダーで迫力あるものでしたが、ボンネット上のエアインテークや、エアロパーツもなく、スポーティさが売りのWRXというイメージから離れていました。

 エンジンは前述のとおり2リッターの自然吸気ですが、プレミアムガソリン仕様となっており、その割には最高出力155馬力と、目を見張るほどの性能ではありません。

 一方で、内装はMOMO製ハンドルが標準装備されるなど、インプレッサ WRX NAはWRXを名乗りながら中途半端な仕様に思えてしまいます。

 実際、フロントフェイスを大きく変更した2002年のモデルチェンジ時に、自然吸気モデルのグレード名はWRX NAから20Sに変更されました。

●スバル「ヴィヴィオ T-TOP」

フルオープン状態のスバル「ヴィヴィオ T-TOP」 いまでは軽自動車の生産から撤退してしまったスバルですが、かつては「スバル360」に代表される数々の軽自動車を作ってきました。

 1992年には発売された「ヴィヴィオ」は、660ccながら全車直列4気筒エンジンを搭載し、高性能モデルではスーパーチャージャーを装着した4WDモデルがあり、ラリーなどのモータースポーツで活躍しました。

 さまざまなバリエーションが用意されたヴィヴィオでしたが、もっとも異色だったのが、1993年に3000台限定で発売された「ヴィヴィオ T-TOP」です。

 いわゆる「タルガトップ」と呼ばれる、運転席後ろにピラーが残る形の4人乗りオープンカーで、取り外し可能な屋根と電動格納式リアウインドウによって、全部で5パターンのスタイルが楽しめました。

 斬新な企画のモデルでしたが、デザインはかなり無理矢理感があり、賛否両論あったようです。

※ ※ ※

 いまのスバルは質実剛健なクルマが多いイメージですが、かつては遊び心のあるモデルがこれほどありました。

 とはいうものの、販売面では必ずしも成功していたわけではないので、企業としても冒険だったのかもしれません。

こんな記事も読まれています

【MotoGP】マルケス、ドゥカティへの適応を”完了”「あとは細かい部分に取り組んでいくだけ」
【MotoGP】マルケス、ドゥカティへの適応を”完了”「あとは細かい部分に取り組んでいくだけ」
motorsport.com 日本版
ホンダ新型「“クーペ風“SUV」初公開! 未来的&光り輝く「新生ホンダマーク」採用!? 流麗ボディの「Ye P7」北京に登場
ホンダ新型「“クーペ風“SUV」初公開! 未来的&光り輝く「新生ホンダマーク」採用!? 流麗ボディの「Ye P7」北京に登場
くるまのニュース
不動車のホンダ「ベンリイC92」をエンジンのプロがレストア!いよいよ外装のモディファイを開始します【vol.11】
不動車のホンダ「ベンリイC92」をエンジンのプロがレストア!いよいよ外装のモディファイを開始します【vol.11】
バイクのニュース
【MotoGP】バニャイヤ、スペインGP初日にラップレコード更新も”テスト”な1日「色々試せて、とてもハッピー」
【MotoGP】バニャイヤ、スペインGP初日にラップレコード更新も”テスト”な1日「色々試せて、とてもハッピー」
motorsport.com 日本版
ディフェンダー 最強モデル「OCTA」、V8ツインターボ搭載…7月発表へ
ディフェンダー 最強モデル「OCTA」、V8ツインターボ搭載…7月発表へ
レスポンス
今年のレクサスSUVに注目!!  ランクル250ベースの[レクサスGX]登場!! 今年買えるレクサスSUV7選
今年のレクサスSUVに注目!!  ランクル250ベースの[レクサスGX]登場!! 今年買えるレクサスSUV7選
ベストカーWeb
6速MTあり! 全長5.4m超のトヨタ新型「タフすぎ車」発表! パワフルなハイブリッド搭載した「新型タコマ」約610万円から米で発売
6速MTあり! 全長5.4m超のトヨタ新型「タフすぎ車」発表! パワフルなハイブリッド搭載した「新型タコマ」約610万円から米で発売
くるまのニュース
JR中央本線の上空 一夜にして橋が出現! 名古屋‐中津川の国道19号バイパス「瑞浪恵那道路」
JR中央本線の上空 一夜にして橋が出現! 名古屋‐中津川の国道19号バイパス「瑞浪恵那道路」
乗りものニュース
ニューウェイがレッドブルを離れても、ライバルの獲得は2027年までお預け? 契約に不履行条項が存在か
ニューウェイがレッドブルを離れても、ライバルの獲得は2027年までお預け? 契約に不履行条項が存在か
motorsport.com 日本版
歩行者でも道交法違反になる! マラソンや駅伝の規制中に警察の指示に従わず「コースを横断」は罰則の可能性アリ!!
歩行者でも道交法違反になる! マラソンや駅伝の規制中に警察の指示に従わず「コースを横断」は罰則の可能性アリ!!
WEB CARTOP
電動車ブランドになったヒョンデが、あえて高性能モデル「N」を日本に投入する理由とは?
電動車ブランドになったヒョンデが、あえて高性能モデル「N」を日本に投入する理由とは?
レスポンス
プリウス顔のSUV!!  しかもEVってマジか!!  トヨタ本気のEV攻勢
プリウス顔のSUV!!  しかもEVってマジか!!  トヨタ本気のEV攻勢
ベストカーWeb
日産が新型「エヴォ・コンセプト」世界初公開! めちゃカッコいい「流麗セダン」中国で登場! どんなモデル?
日産が新型「エヴォ・コンセプト」世界初公開! めちゃカッコいい「流麗セダン」中国で登場! どんなモデル?
くるまのニュース
エイドリアン・ニューウェイがレッドブルF1離脱を決断との報道。ホーナー騒動が一因か。チームは2025年末までの契約を強調
エイドリアン・ニューウェイがレッドブルF1離脱を決断との報道。ホーナー騒動が一因か。チームは2025年末までの契約を強調
AUTOSPORT web
ホンダの赤い「新型プレリュード」初公開! “2ドアクーペ”実車展示で反響スゴい!? 25年登場!? 車名復活で米国でも注目
ホンダの赤い「新型プレリュード」初公開! “2ドアクーペ”実車展示で反響スゴい!? 25年登場!? 車名復活で米国でも注目
くるまのニュース
スズキ「GSX-8R」の仕立ては想像超え!! 親しみやすく扱いやすいマルチなポーツバイクだった
スズキ「GSX-8R」の仕立ては想像超え!! 親しみやすく扱いやすいマルチなポーツバイクだった
バイクのニュース
ランドローバー ディスカバリースポーツ、エントリーグレードを追加…2025年モデルの受注開始
ランドローバー ディスカバリースポーツ、エントリーグレードを追加…2025年モデルの受注開始
レスポンス
デカすぎ……レクサスLMは48インチのディスプレイ採用!! もう「高級車=セダン」は時代遅れ? 高額なミニバンやSUVが登場するワケ
デカすぎ……レクサスLMは48インチのディスプレイ採用!! もう「高級車=セダン」は時代遅れ? 高額なミニバンやSUVが登場するワケ
ベストカーWeb

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

119.8148.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

21.9349.8万円

中古車を検索
インプレッサリトナの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

119.8148.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

21.9349.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村