現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 帰ってきたSEMAショー 主役は「ブロンコ」 広がるフォードの可能性  

ここから本文です

帰ってきたSEMAショー 主役は「ブロンコ」 広がるフォードの可能性  

掲載 更新 1
帰ってきたSEMAショー 主役は「ブロンコ」 広がるフォードの可能性  

帰ってきたSEMAショー

フォードのSEMAショー2021出展車両が世界的に大きな話題になった。

<span>【画像】夢膨らむ【フォードの出展車両を見る】 全80枚</span>

それもそのはず、ブロンコにマーヴィック、さらにレンジャーからF-150ラプターまでド派手にカスタイマイズするというのだから。

世界最大級の自動車アフターマーケット見本市として知られる、SEMAショーが帰ってくる。

新型コロナ感染症拡大の影響で、昨年(2020年)は米ネバダ州ラスベガスコンベンションセンターでのリアル開催を見送り、ヴァーチャルでの商品紹介にとどめていた。

SEMAとは、スペシャリティ・エクイップメント・マーケット・アソシエーションというアメリカの自動車部品メーカーなどが作る業界団体で、毎年11月にSEMA加入企業による大イベントを開催してきた。

時代を振り返ってみると、筆者(桃田健史)は1980年代からSEMAショーを取材してきたが、90年代中旬頃までは、あくまでも自動車の部品ショーというイメージが強かった。

アメリカでは、日本のようなオートバックスやイエローハットのように、個人向けの部品販売店がほとんどなく、自動車部品商といえば、自動車修理業向けの店舗が主体だった。

そのうえで、SEMAショーはピックアップトラックなどの商用車がメインで、乗用車向けはカーオーディオメーカーの出展が目立つ程度だった。

それが90年代後半に一気に変わった。

デトロイト3が一気に反撃

米ロサンゼルス周辺を起点として、インポートカーチューニングのブームが訪れたのだ。

インポートカー(輸入車)といっても、その多くは日本車だ。

アジア系マフィアを中心に、シビックやアキュラRSX(インテグラ)などを使った違法なストリードドラッグレースや、違法ドラッグの使用もうわさされていたショーと呼ばれる展示会などが広まった。

そうしたブームに、日本ではチューニングブームが下降し始めていた日系チューニングメーカーなどが相乗りした形だ。

こうした社会現象が、映画「ザ・ファースト・アンド・フューリアス(邦題ワイルド・スピード)」として公開され日本を含めたグローバルで大ヒットとなる。

そのためSEMAショーも一時、東京オートサロンのように日系チューニングカーの存在感が一気に増し、デトロイト3(GM・フォード・クライスラー/ダッジ(現在のステランティス)」は肩身が狭い時期があった。

だが、2000年代中盤には日系チューニングメーカーブームは一気に終焉。

これと入れ替わるようにして、デトロイト3は一気に反撃してきた。

なかでも、フォードはシェルビーを皮切りにマスタングをマッスルカーの原点回帰として位置付け、SEMAショーをセールスプロモーションの場として大々的に活用した。

そして……。

新たなる主役「ブロンコ」

2010年代に入ると、フォードの屋台骨であるFシリーズを使った各種カスタマイズカーを出展するようになる。

このような流れの中、フォードはSEMAショーで、マスタングとFシリーズの2本立て戦略をしばらく続けてきたが、フォードファンの間からは、北米市場で進むミッドサイズからコンパクトサイズのSUVモデルラインナップでの斬新カスタマイズを要望する声が高まっていった。

そうした中、フォードとしてSEMAショーでの新たなる主役級として選んだのが、ブロンコである。

量産前からスパイフォトやスパイビデオへの関心が高まり、発売同時に本格的オフロード対応の上級モデルから事前予約が一気に埋まる状態となった。

本来なら、そうした人気絶頂期にSEMAショー2020をぶつけてきたかったというのが、フォードの本音だったことだろう。

そのため、今回復活したSEMAショー2021では当然のごとく、ブロンコのカスタマイズが目白押しだ。

フォードとの関係が深い部品サプライヤーに車両を提供し、オフロードレースBAJA仕様や、降雪地帯走行用のキャタピラー仕様などが勢揃いした。

こうした社外品の他にも当然、フォード正規販売店で購入できるオフィシャルカスタマイズパーツの拡充も進んでいる。

ピックアップのカスタマイズも

ブロンコをサイドサポートするモデルたちの一気に充実した。

筆頭は、コンパクトピックアップトラックのマーベリックだ。

今回の出展モデルは、ライフガード・レスキューや、ローダウンしたホッドロッド仕様。

また、ミッドサイズピックアップトラックのレンジャーでは、リフトアップ、前後バンパーガードなど定番カスタマイズに加えて、山間部での夜間走行を想定した強力な照明機器を装着した仕様など、レンジャーのオーナーであれば、すぐにでも欲しくなるような量産アイテムが多数登場。

さらに、フォードのフルサイズピックアップトラックの真骨頂、F-150では、ベッド(荷台)を活用したオンボード・キャンピング仕様の提案が登場。

ベッドを覆う空間をベースとして、その上部にポップアップテントを設置したり、ルーフキャリアをベッド上部まで延長してそこを支点としたルーフテント仕様など、これまたF-150オーナーにとってはすぐにでも……と思ってしまうカスタマイズである。

このほかには、大出力のオンボードパワーユニット搭載のハイブリッド仕様や、フォード最上級パフォーマンスマシンのF-150ラプターのデザート(砂漠)走行仕様なども出展された。

いやはや、これからのフォードは物凄いことになりそうだ。

こんな記事も読まれています

【ミシュランマンも太田勤務?】日本ミシュランが移転一周年・新社屋お披露目
【ミシュランマンも太田勤務?】日本ミシュランが移転一周年・新社屋お披露目
AUTOCAR JAPAN
キザシ覆面パトカー1台105万円って安すぎんか………?? 入札価格のフシギを追う[復刻・2013年の話題]
キザシ覆面パトカー1台105万円って安すぎんか………?? 入札価格のフシギを追う[復刻・2013年の話題]
ベストカーWeb
偶然「M3スポエボ」をゲット! 直6の325iから乗り換えて変わったこととは? イベントなどでBMWオーナーが優しく接してくれる理由は希少性ゆえ!?
偶然「M3スポエボ」をゲット! 直6の325iから乗り換えて変わったこととは? イベントなどでBMWオーナーが優しく接してくれる理由は希少性ゆえ!?
Auto Messe Web
すでに逮捕者も出ている! 他人事じゃない自転車の「酒気帯び」「ながら」運転の罰則強化
すでに逮捕者も出ている! 他人事じゃない自転車の「酒気帯び」「ながら」運転の罰則強化
WEB CARTOP
2024年10月の欧州新車販売、3カ月ぶりプラス HV依然好調 EVもプラス確保
2024年10月の欧州新車販売、3カ月ぶりプラス HV依然好調 EVもプラス確保
日刊自動車新聞
[15秒でわかる]光岡『M55 Zero Edition』…創業55周年の限定モデル登場
[15秒でわかる]光岡『M55 Zero Edition』…創業55周年の限定モデル登場
レスポンス
エアロ重視で航続距離750km DSが新型ファストバック「DS 8」のプロトタイプ初公開
エアロ重視で航続距離750km DSが新型ファストバック「DS 8」のプロトタイプ初公開
AUTOCAR JAPAN
ゼネラルモーターズ、11番目のF1チームに。キャデラックブランドで2026年からの参戦で基本合意
ゼネラルモーターズ、11番目のF1チームに。キャデラックブランドで2026年からの参戦で基本合意
motorsport.com 日本版
トヨタ新型「ランクルオープン」初公開に大反響! FJ風な“旧車デザイン”&斬新「スケスケドア」採用! “TOYOTA”ロゴの「ROX」米国で披露!
トヨタ新型「ランクルオープン」初公開に大反響! FJ風な“旧車デザイン”&斬新「スケスケドア」採用! “TOYOTA”ロゴの「ROX」米国で披露!
くるまのニュース
どんな役割を持っているか知ってる? 最近のバイクに必須の「三元触媒」を徹底解説
どんな役割を持っているか知ってる? 最近のバイクに必須の「三元触媒」を徹底解説
バイクのニュース
ロータスがEV化計画を修正、ハイブリッド車導入へ 消費者需要や関税に対応
ロータスがEV化計画を修正、ハイブリッド車導入へ 消費者需要や関税に対応
AUTOCAR JAPAN
義父から受け継いだ日産「バイオレット」はオリジナルをキープ!「当時の状態で後世に残すこと」に共感して20年…現状維持が課題です
義父から受け継いだ日産「バイオレット」はオリジナルをキープ!「当時の状態で後世に残すこと」に共感して20年…現状維持が課題です
Auto Messe Web
ブリヂストン、国内3工場に投資し能力増強 高インチタイヤ生産強化 2028年までに日産3000本増
ブリヂストン、国内3工場に投資し能力増強 高インチタイヤ生産強化 2028年までに日産3000本増
日刊自動車新聞
ホンダ 新型「アドベンチャーモデル」発表に反響多数! 「デイキャン余裕です」「ロボット顔が好き」の声!鮮烈レッドボディに高性能「eSP+エンジン」搭載の「ADV160」どんなモデル?
ホンダ 新型「アドベンチャーモデル」発表に反響多数! 「デイキャン余裕です」「ロボット顔が好き」の声!鮮烈レッドボディに高性能「eSP+エンジン」搭載の「ADV160」どんなモデル?
くるまのニュース
【セミナー見逃し配信】※プレミアム会員限定【CES2025予習&復習セミナー】前回CESのトレンドを踏まえて次回の見どころをチェックする
【セミナー見逃し配信】※プレミアム会員限定【CES2025予習&復習セミナー】前回CESのトレンドを踏まえて次回の見どころをチェックする
レスポンス
独ボッシュでも最大5500人削減、欧州車メーカーの業績悪化が影響[新聞ウォッチ]
独ボッシュでも最大5500人削減、欧州車メーカーの業績悪化が影響[新聞ウォッチ]
レスポンス
新基準原付で125ccも原付扱いに!? 125ccのバイクには一体何がある?
新基準原付で125ccも原付扱いに!? 125ccのバイクには一体何がある?
バイクのニュース
クルマのメーター内に「光るカメ」出現! 「青いイカ」や「コーヒーカップ」も!? 点灯したらマズい? 新種の「警告灯」どんな意味?
クルマのメーター内に「光るカメ」出現! 「青いイカ」や「コーヒーカップ」も!? 点灯したらマズい? 新種の「警告灯」どんな意味?
くるまのニュース

みんなのコメント

1件
  • 歴史が長いだけあってリバイバルが上手だよねアメリカは
    あとアフターメーカーが元気なのも素晴らしい
    この点は本当に羨ましい
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

193.7235.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

25.0234.9万円

中古車を検索
シビックの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

193.7235.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

25.0234.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村