昭和の時代に「史上最強のスカイライン」といわれていたモデルを覚えているだろうか。
1983年2月に登場した、スカイライン2000RSターボだ。1990ccの直4 DOHCエンジン「FJ20型」にターボを追加し、最高出力は190ps/6400rpm、最大トルクは23.0kgm/4800rpm。昭和の名車として、強く記憶に残っている方は多いだろう。
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その史上最強のスカイラインを、さらに高度にチューンアップした、(とされる)モデルが、当時大人気だったアクション刑事ドラマ「西部警察」に登場した、「RS-1」だ。
そしてなんと、2021年2月、そのRS-1の8分の1スケールモデルがアシェットの定期購読シリーズに登場、当時を知る40代以上のファンの胸を熱くしている。
石原プロモーションおよび日産自動車の監修のもとで手掛けられ、劇中で活躍した多彩なギミックを再現、西部警察ファンにとってはたまらない仕上がりとなっているようだ。
筆者も、この手の8分の1スケールモデル制作をコンプリートした経験があり、今回のRS-1についても、興味をもっていたところ、本稿執筆の依頼を受けた。
アシェット・コレクションズ・ジャパンより刊行の週刊「西部警察 MACHINE RS-1 ダイキャストギミックモデルをつくる」の魅力を、余すところなくご紹介する。
文/吉川賢一、写真/アシェット・コレクションズ・ジャパン
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■「史上最強のスカイライン」を、高度にチューニングした「RS-1」
アシェットの定期購読シリーズとして登場した「西部警察 MACHINE RS-1 ダイキャストギミックモデルをつくる」。8分の1スケールダイキャストモデルは今にも動き出しそうな存在感だ
西部警察の見どころのひとつとなっていた、数々のカスタムカーたち。
なかでも、西部警察パートIIIに、RS-2、RS-3とともに登場した、特別機動車両の「RS-1」は、テールからアフターバーナーを噴いて急加速し、敵車を追走、ルーフに搭載した2連装機銃で敵車を駆逐していくシーンなどが印象的で、注目度の高かったクルマだ。
「RS-1」では、この「史上最強のスカイライン」を、さらに高度にチューンアップ。最高出力280ps、最高速は250km。ゼロヨン(0-400m加速)は13.5秒という高性能を誇っていた(という設定だった)。
ベストカーがかつて実施していたゼロヨンテストによると、1980年当時、国産車最速だったフェアレディ280Zの記録は16秒43。その3年後、サバンナRX-7が14秒台に入り、1992年にはR32のVスペックが12秒58を記録している。1983年の時点で13秒台は、「めちゃくちゃ速かった」のだ。
■各種ライト点灯のほか、転舵も可能!!
もちろんドアやボンネットなどは開閉可能。赤色灯やヘッドライトはRS-1を忠実に再現している。またステアリングホイールと前輪は繋がっており、転舵が可能だ
当のスケールモデルだが、ボディサイズは575×208×170(全長×全幅×全高)mmとかなりデカい。
素材は、亜鉛ダイキャストがメインであるため、出来上がったときの重量感もハンパない。筆者が取り組んだスケールモデルの完成品は、約10kg。だが、この重量感は「満足感」にもつながっており、重要な要素のひとつである。
前述したように、RS-1はギミックの数が多い。具体的には、ヘッドライト、フロントグリル内ライト、丸型赤色灯、方向指示器&ハザードランプの点灯ができる。また、ステアリングホイールと連動してフロントタイヤが転舵し、ボンネットとトランクフードも開閉可能だ。
インテリアでは、助手席位置の各種ボタンや計器類が点灯、点滅する。また、無線機の受話器までもが再現されているのは見逃せない。
さらには、専用リモコンによる操作で、エンジン音が鳴り響き、アフターバーナーが点灯したり、パトランプの光とサイレンが鳴り、極めつけは、ルーフから単装20ミリの機関砲2門が自動でせりあがる。ファンにとってはたまらない演出だ。
■組み立てはやや難しいが、それだけに醍醐味がある
組み立てはやや難しいが、組立指示書は分かりやすいので戸惑うことはないだろう
組み立てはもちろん、ユーザー自らが行うことになる。ボルトオン(ネジだけで完成)ではなく、接着剤も使うよう指示されているので多少難しいが、それでも、分かりやすいマニュアルが付いてくるので、迷うことはないだろう。
2年近い年月をかけて、一か所ずつ組み立てていくのには根気が必要だが(筆者も途中で挫けそうになった)、だからこそ、完成したときの満足感はひときわだ。
第1号は「ボンネット制作」。どこに使うのか分からないパーツの配布回は、若干、気分が萎えることもあるが、ボンネットのような、面積が大きなパーツは作っていて楽しい。また、定期購読の特典は、1.特製パーツボックス+マグカップ、2.キーホルダー+スペックプレートの2段階が予定されている。
■「オリジナルディスプレイケース」も是非!!
専用ディスプレイならではのジャストフィット感は満足度が高い
また、この手のシリーズで必ず手に入れてほしいのが、ディスプレイケースだ。塗装がキレイすぎるため、静電気が発生しやすく、すぐに埃だらけになってしまうからだ。また、本体のサイズが半端なく大きいので、置き場所にも困る。
専用のディスプレイケースがあれば、埃避けになる上に、ケースの上にも小物を置くことができ、陳列効率が上がる。
4号以降で毎号の支払いに250円(税込み)ずつプラスする「プレミアム定期購読」を選ぶことが必要となるが、あとで困らないよう、必ず手に入れることをお勧めする。このサイズのクリアケースだと、別売で探すとかなり高い。
●付録もアツい!!
各号に付いてくる付録冊子も読み応えじゅうぶん。資料としての価値も高い
魅力はまだまだある。毎号についてくるマガジンコンテンツには、「RS-1」や西部警察のスーパーマシン軍団を、多くの写真で解説する「スーパーマシン・メカニクス」が。
さらに、大門軍団の活躍がすべてわかる「西部警察ストーリー」、制作秘話を知ることができる「スタッフインタビュー」など、西部警察ファンにはうれしいコンテンツが豊富に詰め込まれている。
ぜひとも、この付録冊子もコレクションし、完読していただきたい。筆者もこの冊子の中身が毎号楽しみだった。これまで知らなかった情報が、きっと得られるはずだ。(ちなみに今後、特製バインダーも登場する)
現在(2021年4月10時点)は、第9号まで登場しており、第100号の出るのは2023年1月4日だという。
創刊号は税込299円、2号以降は通常税込1,999円。総額20万円弱になる見込みだ。これを「高い」と捉えるか、「安い」と捉えるかは人それぞれだが、あとで後悔しないようにはしてほしい。
即時、購読を始めても良し。バックナンバーを集める手もあるが、在庫がなくなると販売を終了する号が出る可能性もあるので、始めるなら早めがいい。本稿を仕上げて、筆者も本格的に購読の検討を始めるべく、まずは陳列場所を確保のため、棚の整理から始めようと思う。
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みんなのコメント
俺は2年・20万も掛けて作る気はないな…。
悪いことは言わないから買わない方が良い。