素晴らしいクルマを今も作り続ける英国
確かに、今という時代はとても厳しい。英国の自動車産業は、様々な理由で特に状況は芳しくない。
【画像】世界に誇るべき英国車 アストンDBSから日産キャシュカイまで 英編集部選の5台 全140枚
それでも、日本と同様に自動車は英国でも基幹産業に当たる。外貨を獲得し、雇用を生み出し、国の財政へ大きく貢献している。AUTOCARを読んでいるようなクルマ好きも、そんな産業の一部をなしているといえる。
いくつかのブランドが過去に姿を消してきたが、英国は素晴らしいクルマを今も作り続けている。その証拠? 今回われわれがご紹介する5台は、胸を張ってドライビング体験の楽しさを主張できる、優れた国産車だ。
英国編集部では、その楽しさを再確認するため、いつものブレコンビーコンズ国立公園のワインディングを積極的に走らせてみた。グレートブリテン島の南西部に位置するこの場所には、アップダウンの激しいカーブが無数に存在している。
これまで、数多くのドライバーズカーを評価してきた舞台でもある。少し走れば近代的な高速道路へ出られるから、クルージング時の味わいも確かめられる。
過去の多くのクルマがそうだったように、完成度の高いモデルはこの場所で輝く。技術者が丁寧に仕上げたシャシーは、進路や速度の変化が激しいルートでその真価を発揮する。
コーナーの途中には、予期せぬ路面の隆起やうねりが待っている。スプリングとダンパーの設定が優れていれば、他のモデルが手を焼くような状況にも巧みに対応できる。真の能力が、つまびらかになる。
アストン マーティンDBSからキャシュカイまで
われわれが選び出した5台は、完璧に包括できたものではないかもしれない。あのモデルがない、とお感じの方もいらっしゃるだろう。
だが、V12エンジンを搭載したグランドツアラー、アストン マーティンDBSから、内燃エンジンは発電に徹し、駆動用モーターで走行する日産キャシュカイ e-パワーまで幅は広い。この日産車も、グレートブリテン島の工場で生産されるれっきとした英国車だ。
ランドローバーからは、ハンサムな最新ディスカバリー・スポーツのプラグイン・ハイブリッド(PHEV)を指名した。人気の衰えない3ドアのミニ・クーパーも忘れられない。
そして、伝統のモーガンが2022年の世に問う3輪車、スーパー3も英国編集部としてはオシの1台となる。
5名の編集部員がそれぞれじっくり走り込んで、運転の楽しさを確かめた。2022年の英国の自動車産業は、やはり魅力に溢れている。
モーガン・スーパー3
こんなに風変わりな公道用モデルを量産している国は、世界中見渡しても見つけられないのではないだろうか。確かに3輪車は他にも存在するが、スーパー3は極めて独自性の高いモデルだ。
モーガンというブランド自体が素晴らしいことも、選んだ理由ではある。アリエルやケータハム、ロータス、ノーブル、TVRなど個性的なブリティッシュ・スポーツカー・メーカーを代表する意味も込めた。
このスーパー3は、ドライバーとマシンとの距離を最大限に短くし、濃密な一体感を追求している。現代では稀有なほどシンプルでコンパクトな、ライトウエイト・スポーツだといえる。
特に速いわけでもないし、盛大なノイズを撒き散らすわけでもない。クロームフィルムでラッピングされたランボルギーニ・ウルスなどとは、対局にある。
ガソリンを燃やすことへ従来以上に配慮が求められる時代だからこそ、このクルマの価値は一層大きく感じられる。実際、道を走っていれば多くの人が笑顔を向け、信号で止まれば質問が飛んでくる。
こんなむき出しのクルマを運転するなんて、余程の物好きだと思われているのかもしれない。だが、実際に体験すれば嫌いになることは難しい。タイヤは3本しかなくても、筆者がここ1年で運転したモデルで、1番楽しい時間を享受させてくれた。
多くの笑顔を生み出だせるスポーツカー
英国郊外で許される、97km/h以下の速度で満ち足りる。車重は644kgで、タイヤは細くパワーステアリングは不要。グリップ力が限界を迎える瞬間が、鮮明にステアリングホイールへ伝わってくる。
車重が軽いため、ブレーキにアシスト機能は不要。ペダルはしっかり踏み込む必要があるものの、ダイレクトな感触が心地良い。ヒール&トウでのシフトダウン時に、アクセルペダルを適度にあおる安定した軸にもなる。
コーナーでは至って安定。1度反対側へ荷重を移動させる、スカンジナビアン・フリックのような動作を加えなければ、どこまででも路面へ喰らいつくような意欲ぶりを見せる。
制限速度を超える必要はない。アクセルペダルを慎重に傾け、予想通りに反応するステアリングホイールの感触を味わう。ひたすら楽しい時間が過ぎていく。
モーガンは伝統ある自動車メーカーだ。クラシカルな見た目を保ちつつ、時代に合わせるように必要な部分をアップデートし続けてきた。その結果、他のブランドとは異なるイメージが培われている。
エンジンはフォードの1.5L 3気筒。スリーホイラーのVツインからの交代となるが、独特のビートと爽快な吹け上がりが好ましい。確かに少し驚くような見た目でも、現代にベストフィットしているスポーツカーだと思う。
運転していて楽しく、通り過ぎる姿を見るのも楽しい。多くの笑顔を生み出すことができる、唯一無二の、世界中で成功を掴んでいる英国製自動車だ。 Illya Verpraet(イリヤ・バプラート)
モーガン・スーパー3(英国仕様)のスペック
英国価格:4万3165ポンド(約716万円)
全長:3581mm
全幅:1840mm
全高:1132mm
最高速度:209km/h
0-100km/h加速:7.0秒
燃費:14.2km/L(予想)
CO2排出量:130g/km(予想)
車両重量:644kg
パワートレイン:直列3気筒1498cc自然吸気
使用燃料:ガソリン
最高出力:119ps/6500rpm
最大トルク:15.1kg-m/4500rpm
ギアボックス:5速マニュアル
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