クルマ本来の性能や魅力を存分に味わえる!
クルマとして強い個性がない分、万人受けするクルマがある。それも燃費や走り、荷物の積載性まで良かったら、これはもう誰にでも薦められるクルマということになる。あまりクルマに興味はないけど、せっかくだから不満の少ない万能車を選びたい……そんな人にぴったりというわけ。ここでは比較的地味、あるいは注目度には欠ける、しかし中身の出来に大満足できる輸入・国産車6台を挙げてみた。
1)VWゴルフ
その筆頭がVWゴルフ。輸入車ながらほとんど日本車に近い親しみやすさがあり、VWはメンテ費用も輸入車としては安く、付き合いやすいブランドだ。現行ゴルフはその7代目となり、完成度は依然としてコンパクトカーの世界基準。評価の高い新型カローラスポーツだって、目指したのはきっとゴルフなのである。
走り、とくに骨太感溢れる乗り味、1.2~1.4リッターダウンサイジングターボエンジンのトルクの豊かさ、乗り心地は完璧。一部の人が気になるのはDSGの変速ぐらいのはず。燃費も流せば20km/Lはいくし、積載力もばっちり。より多くの荷物を積みたいならワゴン=ヴァリアントの選択もある。GTIやR以外の標準車に派手さや強い個性はないけれど、ボディの隅々まで洗練されているのも本当だ。もちろんコネクティッド機能、先進安全支援機能もハイレベル。
2)VWティグアン
VWではSUVのティグアンもいい。ライバルのクロスオーバーSUVほどの派手さや存在感はないものの(!?)走れば素晴しくいい。ライバルの足もとが華奢に感じられるほどの骨太感ある上質な走行性能なのである。もちろん先進安全支援機能や“つながる”コネクティッド機能も文句なし。
3)スズキ・ソリオ
ソリオはボクが大好きな国産コンパクト。ただの地味なファミリー向けプチバンだと思ったら大間違い。両側スライドドアの乗降性の良さや後席の広さはある程度想像できるものの、意外にも走りがいいのである。それは国産ユーティリティコンパクトのベストと言っていいほどの仕上がりで、乗り心地、エンジンのスムースさ、静粛性などの質感はクラスを超えている。後席格納時のラゲッジ容量も文句なしである。
4)ホンダ・グレイス
グレイスはフィットの地味なコンパクトセダン版……ではない。インパネやパッケージングまで専用で、フィットより低重心感覚で乗り心地良く、安定感など抜群の走行性能の持ち主。さらにトランクの大きさったらハンパないほど広い。クルマで目立ちたくない人向けの中身勝負の1台と言えそう。
5)ホンダ・シャトル
同じくホンダのシャトルは営業車として使われているケースもあり、比較的地味な存在。しかしフィット譲りのセンタータンクレイアウトによる室内、とくに後席の広さ、シートアレンジ性の良さ、ラゲッジの使い勝手(低さ含む)の良さが光る、わかる人にはわかる、今では希少な絶品国産コンパクトワゴン。愛犬家の愛車としても使いやすいオールマイティさでも文句なしである。もちろんHV、ガソリンを問わず燃費性能も優秀。身長180cmの人でもほぼ水平に寝ることができるから、車中泊も可能だ。
6)ホンダ・フリード+
その点では、フリードやシエンタ2列シートの影に隠れている!? フリード+も、走り、居住性、繊細力を含めなかなかの万能車である。とくに走りはクラスベスト。
ここで紹介した“地味いい”クルマはあくまでもボク個人の見解。人それぞれで派手さ、地味さ加減の判断基準は違うと思うけれど、見慣れた感、見た目以上に中身がいいことで共通している6台である。
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